香辛料たっぷりでスパイシーなタイ料理。刺激的な辛さと、やさしい甘みのタイ料理は、思わずハマる絶妙な味わいです。ランチや週末のディナーでタイ料理店に行く、という人も多いのでは。
日本でもすっかりおなじみのタイ料理店に、ショックを受けているのが、本場タイ出身の人たち。「本場と違う!」と衝撃を受けた理由を、30代タイ人Kさんが話してくれました。(以下、答えてくれた人の個人的な感想です)
全然辛くない。私にはあと100倍辛くてもいいかも(笑)
タイ料理といえば、辛~い味つけ。早速Kさん、その辛さに物申したいそう。
「日本のタイ料理店のタイで食べるよりマイルドな辛さが多いですね。『辛さ強め』に注文してもちょっと物足りないことがあります」
さすが、さまざまな種類の唐辛子が使われるタイ料理を食べて育ってきたKさん!日本でタイ料理を食べる際は、追加調味料で調整するとのことでした。日本人は唐辛子の辛さが苦手という人もいるので、マイルドな味つけになっているのかもしれません。
定番ももちろんだけど、他の料理も知ってほしいなぁ
Kさんが日本のタイ料理でショックを受けたのは味つけだけではありません。
「グリーンカレー、ガパオ、パッタイ、トムヤムクン。前菜なら、ソムタム(青パパイヤのサラダ)かヤムウンセン(春雨のサラダ)など……。どれももちろん美味しいしおすすめですが、タイ料理は、他にも美味しい料理がたくさんあります!知らないのはもったいない!」
どれも、タイ料理好きなら一度は頼んだことがある定番メニューですね。逆に言うと、それ以外の料理って、あまり頼んだことがないかもしれません。
「特に好きなのは、プラーパックンチャイ(白身魚とセロリの炒め物)。もっといろんなタイ料理が広まってほしいです!」
その料理、間違いなくおいしそう!日本で定番のタイ料理以外もぜひ食べてみたいです。
日本人の”パクチー熱”に驚き!
タイ料理といえばパクチー!独特の香りを愛する“パクチスト”なる人たちも誕生したほど、パクチーたっぷりの料理は人気です。しかし、Kさんは不思議そうな顔。
「パクチーがすごい人気で、驚きました!パクチーサラダとか、パクチーたっぷりな料理とかは、タイにはありませんね。タイでは日本のパセリみたいな感覚で、そっと添えられている感じです。とはいえ、確かにパクチーのあの独特の香りがなしでは、タイ料理は語れませんけどね!(笑)」
意外にも、パクチー、タイでそこまで注目される存在じゃないようです……!パクチー=パセリのようなもの、という例えは納得。それでも、パクチーがどっさり乗ったタイ料理はおいしいんですよね。
ベースは◎!でも「プラーラー」が恋しくなるときも…
タイ料理の調味料といえば「ナンプラー(魚醤)」が有名です。タイ料理らしい独特の香りをつくりますが、Kさんはそれだけでは物足りなく感じるときがあるそう。
「タイのイーサーン(東北部)出身なんですが、地元では『プラーラー』という魚の塩漬けが調味料のように使われています。漬けた上澄みの液体がナンプラー。プラーラーはナンプラーより香りはキツいけど、それがまたおいしいんですよ。日本のタイ料理店でも是非使ってほしいです」
イーサーン料理の代表は、ソムタムや、写真のガイヤーン(タイ風焼き鳥)など。日本で提供しているお店もありますが、イーサーンのものよりあっさりな味付けが多いそう。
「日本のタイ料理店はバンコクとか都市部の味つけに近い。時々、イーサーン料理が恋しくなるよ」
日本でいうなら、関東風・関西風の味つけの違いのような感じでしょうか。タイ料理は数多くあっても、やはり地元や家庭の味は別格なのかもしれませんね。
辛さを抑えたり、パクチーまみれだったり……。私たち日本人の知っている「タイ料理」は、実は独自のアレンジが加えられているメニューが多いことが分かりました。一方、まだあまり知られていないタイ料理もあることが判明。Kさんも大満足するタイ料理が、日本でも広まりますように!そして私も食べてみたい!
旅行会社に勤める現役会社員の日本人ライター。大手ウェブサイトで編集者として従事した後、旅行会社に転職。そのため、旅行系・グルメ系のジャンルを得意とし、日本全国47都道府県で取材実績あり。旅行会社勤務だからこそ知れる秘境や絶景、旅の裏ワザを伝えながら日々取材に奔走している。
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※特記以外すべて税込み価格です。
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