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「バター」と「マーガリン」って何が違う?意外と知らない料理の違いを専門家に聞いてみた

「バター」と「マーガリン」って何が違う?意外と知らない料理の違いを専門家に聞いてみた

公開日: 2019/05/21

普段なにげなく口にしている料理や調理法、食品には、一見同じような見た目でも、違う名前で表されるものが数多く存在しています。たとえば「つくね」と「つみれ」や、「バター」と「マーガリン」など。その違いを明確に説明できる人って意外と少ないのでは?

そこで今回は料理に関する“○○と△△の違い”について、今までご紹介した中から特に反響のあったものをまとめてご紹介します!

まずは日本食定番メニューの違いについて、武蔵野栄養専門学校で講師をしている、管理栄養士の杉崎くに子さんに教えていただきました。

■「つくね」と「つみれ」の違い

一見同じ料理にも見える「つくね」と「つみれ」。「材料が違うだけでしょ?」と思われがちですが、その違いは調理方法にあるのだそうです。

「つくね(捏ね)は手でこねて丸くするという意味。細かくたたくかミンチにした豚肉や鶏肉などに、つなぎの卵を加えて粘りが出るまで混ぜ合わせたり、ときに野菜なども混ぜ合わせたりして、だんご状に丸めたもののこと。煮る、焼く、揚げるなどの料理があります」

一方「つみれ」は、材料をつまんで汁に入れることから「つみいれ(摘み入れ)」とも呼ばれているそう。「調理した生地を手やスプーンなどで食べる大きさにまとめて、熱湯や汁物へ加えて茹であげて作ります。

一般的には魚を主体としたすり身に、卵白や片栗粉などをつなぎとしたものが多く、イモや豆腐なども使われます」たしかに、「つみれ汁」という言葉はよく耳にしますが、「つくね汁」は聞きおぼえがない気がします。

■「煮込みうどん」と「鍋焼きうどん」の違い

どちらも、たくさんの具材と一緒に煮込まれた温かいうどん、というイメージがある「煮込みうどん」と「焼きうどん」ですが、こちらもまた作り方に違いがあるそう。

「煮込みは、麺と具、つゆを別々に加熱して、どんぶりの中で合わせる調理方法です。代表的なものは、名古屋の味噌煮込みうどん山梨県のほうとうなどがありますね。お店によっては、家庭と同じようにだし汁に具を入れて加熱し、好みの味付けにして、うどんを入れて全体をなじませたあとに、煮込みながら仕上げる方法もあります」

一方の「焼きうどん」は、「煮込みうどん」の一種で、江戸時代の終わり頃に大阪で誕生したそうです。囲炉裏にをつるし直火にかけて具材を煮炊きすることを“焼(た)き”や“焼(や)き”と呼び、を焼いているから“焼き”という名前につながったようです。

「料理方法は、すべての具材をに入れて同時に煮込むのが特長。底の浅い土などに、だし汁、うどん玉を入れて、その上に、しいたけ、かまぼこ、野菜、えびの天ぷら、卵などの具をのせて煮ます。ぐつぐつ煮えているところをのまま食べるのが“焼きうどん”の醍醐味ですね」

続いては、食材と調味料について。都内の人気飲食店でシェフとして活躍し、幅広い食材の調理経験を持つH崎さんにお話を聞いてみました。

■「ベーコン」と「パンチェッタ」の違い

■「ベーコン」と「パンチェッタ」の違い

イタリア料理店やパスタのレシピで目にすることが多い「パンチェッタ」。見た目からは、「ベーコン」と同じなのでは?と思われがちですが、使われている部位や調理工程に違いがあるようです。

「パンチェッタは豚の“pancia(パンチャ/お腹)”の部分を、塩や香辛料で漬けこんだもののこと。ベーコンは、塩や香辛料で漬けこんだものを、さらに燻製にしたもののことを言います」

たしかに、ベーコンのほうが燻製されているぶん香ばしさを感じる印象があります。ただ、料理する際の用途としてはあまり差がない様子。

「ベーコンは、カリカリに焼いてサラダのトッピングとして使うことが多いですね。パスタではアマトリチャーナに。パンチェッタも同様ですが、カルボナーラパスタに使ってみたり、ポテトと一緒にアヒージョにしてみると美味しいですよ」

■「バター」と「マーガリン」、「ファットスプレッド」の違い

■「バター」と「マーガリン」、「ファットスプレッド」の違い

トーストやパンケーキに塗ったり、料理やスイーツをつくる過程で使ったり、何かと身近な「バター」と「マーガリン」。同じような調味料として、最近では「ファットスプレッド」という名前もよく目にするようになりました。なんとなく味に差がありそうな気はしますが、その違いはどこにあるのでしょうか?

「簡単に説明すると、バターは動物性の油脂を使用した乳加工品。マーガリンとファットスプレッドは、多くが植物性の油脂を使用した加工品です。つまり、乳脂肪を使っているか、その他の油脂を使っているかに違いがあります」

動物性の乳脂肪が80%以上含まれるものが「バター」。一方で「マーガリン」に80%以上含まれるのは、乳脂肪以外の油脂。主に大豆油や、コーン油、菜種油、パーム油といった植物性の油脂が使われているそうです。

含まれている油脂が80%未満であれば「ファットスプレッド」に分類され、果実やチョコレートなどの味をつけることが許されているのだとか。たしかに、チョコレートクリームやピーナッツクリームの原材料で「ファットスプレッド」の表記を見かけることが多い気がします。

「バターは乳脂肪を含んでいるぶん、香りや風味が強くてコクがありますね。マーガリンはバターよりもさっぱりとした味わいです。カロリーでいうと、ファットスプレッドが一番低いんですよ」

とのことでした。

※記事掲載時の情報です。
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※特記以外すべて税込み価格です。

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