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【ヤクルト】世界38の国と地域で販売!日本以上かもしれない世界のヤクルト人気がすごい

【ヤクルト】世界38の国と地域で販売!日本以上かもしれない世界のヤクルト人気がすごい

更新日: 2020/12/11

子どもの頃、冷蔵庫の中でよく見かけた「ヤクルト」。みなさんはヤクルトに対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?

「おやつと一緒に飲んでいた」
「ヤクルトといったら球団の『スワローズ』でしょう!」
「近所のおばちゃんがヤクルトレディだったなぁ……」

などなど……人によってイメージはさまざまかと思いますが、甘酸っぱくておいしい飲み物!というイメージは、ほぼすべての人に共通することでしょう。ヤクルトは古くから日本の生活に根付いている飲料の一つだといっても過言ではありません。

そんなヤクルトですが、日本だけでなく、海外でも多くの人たちに愛飲されていることをご存じですか?現在、ヤクルトは世界38の国と地域で展開しており、海外全体で4万人以上のヤクルトレディがいて、「母国発の飲み物」と認識しているケースもあるそう。その国の事情ならではのヤクルト愛にあふれる飲み方もあるようで、日本のヤクルトは今や、世界で親しまれている存在となっているのです。

そこで今回は、東京都・港区にあるヤクルト本社まで足を運び、世界中で愛されるヤクルト事情を聞いてきました。外国人は、ヤクルトをどのようにして楽しんでいるのでしょうか?

瓶の容器で売っていた時代も! 知られざるヤクルトの歴史

▲ヤクルト本社 国際部 事業推進課 課長 梅田武志(うめだたけし)さん
▲ヤクルト本社 国際部 事業推進課 課長 梅田武志(うめだたけし)さん

今回お話をうかがったのは、ヤクルト本社の国際部 事業推進課 課長である梅田武志(うめだたけし)さんです。梅田さんはメキシコに赴任していた経験もあり、世界のヤクルト事情に精通しているそう。ヤクルトの裏話も聞かせていただきましょう。

海外での飲まれ方を紹介する前に、まずは商品名の由来や、ヤクルトが誕生した背景を簡単におさらいしておきましょう。

ヤクルトは19世紀末頃に作られた人工言語、「エスペラント語」が由来の言葉。エスペラント語で“ヨーグルト”を意味する「ヤフルト」をもじって「ヤクルト」と名付けたのだそうです。

▲ヤクルトの創始者 代田 稔博士
▲ヤクルトの創始者 代田 稔博士

日本で初めてヤクルトが販売されたのは1935年。当時は衛生環境が悪く、コレラや赤痢といった感染症で多くの方々が亡くなっていました。その状況を危惧したのが医学博士であり、ヤクルトの創始者でもある代田 稔(しろた みのる)博士です。

そして、「菌をもって菌を制す」という考え方から、微生物を使った研究に取り組んだ代田博士は、「乳酸菌 シロタ株(ラクトバチルス カゼイ シロタ株)」という“生きて腸で働く”乳酸菌を発見します。

その「乳酸菌 シロタ株」を使用した飲み物こそがヤクルトであり、今日まで売れ続けているベストセラー商品です。現在、日本を含む世界38の国と地域で販売しており、世界の乳製品1日平均販売本数は3,500万本以上にもなるそうです。

▲1960年代に使用されていた瓶のヤクルト容器
▲1960年代に使用されていた瓶のヤクルト容器

ちなみに、発売当時は今のようなプラスティック容器ではなく、“瓶の容器”で販売していたとのこと。ヤクルトレディの労働負荷軽減のため、1968年に現在のプラスティック容器に切り替えたそうです。古くから日本人に親しまれているヤクルトですが、幾たびの研究と開発を重ね、今の形になった訳ですね。

■ガブガブいきたいのは世界共通? ヤクルトに対する“世界の声”

■ガブガブいきたいのは世界共通? ヤクルトに対する“世界の声”

「ヤクルトをガブガブと思いっきり飲んでみたい……!」と、誰しも一度は思ったことがあるはず。実際、「大容量で販売して欲しい」という声は日本のみならず、世界各国から届いているようです。

しかし、ヤクルトの容量はその国によって異なるものの、65ml〜100mlとバリエーションはそう多くありません。そもそもなぜ、大容量のヤクルトを販売していないのでしょうか? 梅田さんはこう語ります。

「一度にたくさん飲むよりも、“定期的に飲んでいただく”ことを重要視しています。だから、飽きずに毎日続けて飲める量ということで、あのサイズにしています。大容量で販売しても一回で飲み切れるご家庭は少ないと思いますし、開封したまま長時間放置すると雑菌が入るリスクがあるので、商品の品質にも影響があります。ヤクルトの容器には、“乳酸菌を健康のために毎日摂取していただきたい”という我々の想いが込められています」

いくらおいしいヤクルトとはいえ、一度に大量に飲んでいたら確かに飽きてしまうかも。また、乳酸菌は定期的に摂取しなければ便と一緒に排出されてしまうそうで、「毎日続けて飲める量」ということで、私たちが見慣れたあの容器で販売することになったのだとか。

“ガブガブ飲みたい派”としては少し残念な気もしますが、そもそもヤクルトは味がおいしいだけではなく、「乳酸菌 シロタ株」の摂取を目的とした商品なので、健康のためと考えると納得がいきますね。

海外に4万人以上!世界で活躍する「ヤクルトレディ」

▲インドネシアのヤクルトレディ
▲インドネシアのヤクルトレディ

せっかくなので、“ヤクルトの顔”ともいえる「ヤクルトレディ」についてもお話をうかがうことに。日本ではお馴染みのヤクルトレディによる訪問販売ですが、実は海外でも同じ手法で、各家庭に商品をお届けしています。

「2016年12月末現在、45,813人のヤクルトレディが海外で活躍しています。商品自体も各国の工場で生産されており、それをヤクルトレディがご家庭にお届けしている訳です。日本式の『ヤクルトレディシステム』を海外でも導入している理由は、“生きた菌を飲んで健康に役立てる”といったコンセプトを広げていくには、宅配で対面して説明するヤクルトレディの活躍が大きいためです」

▲メキシコのヤクルトレディ
▲メキシコのヤクルトレディ

驚くことに、世界のヤクルトは現地スタッフによって、生産から販売まで行われているようです。その一方、日本式のヤクルトレディシステムを海外で導入するには、非常に手間と時間がかかるのだとか。

ちなみに、梅田さんが赴任していたメキシコヤクルトでは、軌道に乗るまで10年もの歳月がかかったようですが、地道に粘り強く活動したからこそ、ヤクルトが受け入れられるようになったのでしょう。

世界中に笑顔と健康を届けているヤクルト

世界中に笑顔と健康を届けているヤクルト

今回の取材を通じて、私たち日本人が想像している以上に、ヤクルトは世界中で愛されていることがわかりました。
私たちが子どもの頃から親しんでいるヤクルトは、世界中の人々に笑顔と健康を届ける、日本が誇るべき飲み物だったのです。

Written by:

ポメラニアン高橋(ポメ橋)

ポメラニアン高橋(ポメ橋)

ラーメンと牛丼ばかり食べてる洋犬ライター。オス/体高30センチ/体重80キロ。最近Twitterはじめました→@pomehashi(ポメ橋)

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