世界遺産の栃木・日光で、秋の夜長を楽しもう
「ライトアップ日光2023」の幻想的な世界を目撃！

公開日: 2023/10/30

栃木県の北西部に位置する、日光。首都圏からのアクセスも良く、年間を通して多くの人が訪れます。このエリアを代表する観光スポットといえば、世界遺産にも登録された「日光の社寺」。昼間に参詣するのが定番だけれど、秋の夜間イベント「ライトアップ日光2023」では普段とは違った姿が見られるそう。歴史ある寺院や神社が幻想的な光に包まれる、特別な夜を覗いてみましょう。

四季折々の魅力を持つ、世界遺産「日光の社寺」

画像提供：ピクスタ

今から約1250年前、勝道上人（しょうどうしょうにん）によって開かれたと伝えられる、日光山。山岳信仰の聖地として、古くから多くの人々の崇敬を集めてきました。日光山の歴史を形作った中心的存在「日光山輪王寺」と、「日光二荒山神社」「日光東照宮」を合わせた二社一寺は、国の史跡に指定。1999年には世界遺産にも登録されたこともあり、国内外から多くの観光客を迎えています

季節ごとに様々な表情を見せる、二社一寺。春は桜と新緑、夏の雨に濡れた姿は艶やかで、秋には紅葉に彩られます。雪化粧を施された冬の風景も、実に趣深いもの。訪れるたびに違った印象を与えてくれることから、年間を通して参詣者が絶えないというのも頷けます。

「ライトアップNIKKO2023」で、夜の日光を満喫

過去に日光を訪れたことがあるという人でも、そのほとんどが昼間の参詣で、夜空に浮かぶ二社一寺の姿を見たことはないのでは？そんな貴重な体験ができるのが、秋の日光を代表するイベント「ライトアップNIKKO2023」。秋の夜長に二社一寺をライトアップし、日中とは異なる光の世界を創出します。

「ライトアップNIKKO」は、世界文化遺産登録前の1995年に第1回目が開催されて以来、25年以上に渡って続くイベントです。今年度の「ライトアップNIKKO2023」では、照明機材をLEDに切り替えて消費電力の抑制に努め、SDGsや環境保護にも配慮したイベントを目指しています。

イベント期間中は、「日光山輪王寺」「日光二荒山神社」「日光東照宮」の日中とは異なる一面が見られます。「日光東照宮」の五重塔が見せる荘厳な姿、静寂に包まれた空間に浮かび上がる「日光二荒山神社」、夜間でも多くの人で賑わう「日光山輪王寺」……。そんな社寺の下では、トークショーや音楽ライブなどのステージイベントが行われるほか、様々な体験コンテンツも用意されています。

「日光山輪王寺」では三仏堂や護摩堂、勝道上人像、逍遥園（入場有料）がライトアップされ、三仏堂前では日光の食をアピールするフードコートも設置されます。さらに、大猷院表門や常行堂もライトアップ。このうち、勝道上人像のライトアップは環境に配慮し、電気自動車を電源として実施されます。

「日光二荒山神社」では本殿や拝殿のライトアップとともに、ステージイベントを3日間開催。日光に関わりのあるアーティストが登場します。また、縁結びの神社として知られることから、新郎新婦の新たな門出を祝うナイトウエディングも実施されます。

「日光東照宮」では五重塔のほか、表門、石鳥居を厳かにライトアップ。静寂な空間に浮かび上がる、絢爛な建物と光の調和の世界が楽しめます。

またイベント期間中には、普段は昼間しか行われない「堂者引き」による二社一寺の夜間案内も。「堂者引き」とは江戸時代をはじまりとする社寺案内人のことで、当時は大名から一般民衆まで幅広い層の案内役を担っていました。英語によるガイドも実施しており、訪日客のおもてなしにも対応しています。

社寺以外にも、気になる見どころがいっぱい

「ライトアップNIKKO2023」のイベント区域は、世界遺産であるとともに国立公園内でもあります。二社一寺の境内にそびえる大樹や、稲荷川・大谷川といった清らかな川の流れなど、雄大な自然の一部を垣間見ることができます。稲荷川にかかる「神橋」もライトアップ。清流と朱色の橋とのコントラストは見応えたっぷりです。

世界遺産エリアに至る東町の参道（旧日光街道）では、各町の印である「町印」のついた街灯が立ち並び、門前町を訪れる人々を出迎えます。一部エリアには灯篭も設置し、街灯と灯篭の競演でより一層華やかです。また、東武鉄道が運行するSL「大樹」が期間限定のヘッドマークを付けて運行したり、日光市観光協会によるスタンプラリーも同時期に実施。ライトアップイベントともに日光の街を盛り上げます。

日光エリアのあちらこちらで様々なコンテンツが用意され、新たな二社一寺の一面を発信する「ライトアップNIKKO2023」。まだ知らない魅力を探しに、秋の日光を訪れてみませんか。