日本で食べたいグルメの一つ、それは上質な肉質の和牛。寿司やすきやき、しゃぶしゃぶ、ステーキなどで味わえます。きめが細かく、やわらかい肉質を持つ和牛は、日本全国で生産されていますが、関西エリアには、神戸牛、但馬牛、大和牛、近江牛と、和牛の中でも特に評価が高いブランド牛の生産地が集まっています。それぞれのお肉が食べられる、とっておきのお店をご紹介します。
関西には和牛ブランドがいくつもある
和牛とは、日本古来の在来種を交配させ品種改良を重ねた肉牛のことです。ここでは、兵庫県で生産される但馬牛、但馬牛の中でも等級の高い神戸牛、滋賀県の近江牛、奈良県の大和牛について紹介します。神戸牛と近江牛は、日本三大和牛として松阪牛と並んで高い評価を受けています。
・但馬牛とは?
兵庫県北部で飼育されている黒毛和種・但馬牛。もともとは水田耕作や輸送のために飼われていましたが、その美味しさから肉牛としてブランド化が進みました。脂肪の「サシ」が細かく入った霜降り肉で、舌触りがよく深い味わい。口に入れるとまろやかで、風味も抜群です。
神戸ビーフ・但馬牛を楽しむなら「神戸プレジール」がおすすめ
神戸ビーフ・但馬牛を食べるなら、JA全農兵庫直営レストランの「神戸プレジール」がおすすめ。JAというのは、農業に携わっている人たちを中心に全国に組織がある協同組合のこと。地元の様々な生産者と直接繋がっているので、兵庫県内で作られるおいしい牛肉や、多彩な野菜を使った料理が楽しめます。
鉄板焼きは、極上のお肉を目の前のステーキカウンターで焼き上げてくれます。写真を見るだけでも、その香りや味わいが伝わってきそう。スープやサラダ、焼き野菜などがついた4種類のコースでいただけます。(鉄板焼きコースランチ 税込5,000円~、ディナー税・サ込 9,504円~)
たっぷりの季節野菜と但馬牛を蒸し上げたせいろ蒸し。余分な脂が落ち、お肉の柔らかさと旨味がしっかりと味わえる一品です。蒸したお肉と、甘みたっぷりの玉ねぎは愛称抜群。だしと卵黄を使った特製のきみダレで味わいます。(せいろ蒸しコース ランチ 税込3,240円~、ディナー 税・サ込 7,722円~)
高級感のある上品な空気が流れるお店です。デザートタイムを楽しむためだけのティーサロンも設けられており、ゆっくり上質な時間を過ごすことができます。
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神戸プレジール
- 住所 兵庫県神戸市中央区下山手通2-11-5
- 電話 078-571-0141
営業時間:11:30~15:00(LO14:00)、17:00~22:30(LO21:00)
定休日:月曜
・神戸牛(神戸ビーフ)とは?
神戸牛は、但馬牛の中でもさらに厳しい基準を満たした牛肉を指します。平均月齢(年齢)が37カ月と、他の黒毛和牛と比べると若く小柄な牛が多いです。若い牛の脂の融点は低く、それが口の中でとろけるような食感を生み出しています。また、脂があっさりとした味わいなのも特徴です。
神戸牛を愉しむなら「あぶり肉工房 和黒 北野坂店」がおすすめ
兵庫県・神戸観光の人気エリア「北野」。神戸港があったことから、国内でいち早く西洋の文化が取り入れられた地域です。当時の雰囲気を残すモダンな街並みは、今も国内外の観光客を魅了しています。その北野の玄関口にあるのが「あぶり肉工房 和黒」です。
お店のグランドメニューには全て神戸ビーフが使用されており、メニューは鉄板焼きがメインのコースのみ。柔らかな赤身肉のヒレか、脂のおいしさがしっかり味わえるロースを選び、好みのグラム数を伝えます。肉のほか焼き野菜やオードブル、サラダなどが付きます。最初の一口は天然の粗塩だけでその旨味を味わいましょう。ほかに黒胡椒、マスタード、特製の和黒風タレなど好みの調味料で味わえます。(ロースセット200g税込12,630円、ヒレセット180g 税込12,630円)
座席は焼き上がりの様子を目の前で見られるカウンター席のみ。肉や魚の焼ける芳ばしい香りや、熟練シェフの手さばきを間近で見ながら食事を楽しめます。
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あぶり肉工房 和黒 北野坂店
- 住所 兵庫県神戸市中央区中山手通1-22-13ヒルサイドテラス1階
- 電話 078-262-2838
営業時間:12:00~22:00(LO21:00)
定休日:無休
・大和牛とは?
奈良県内で育てられた黒毛和種で、出荷月齢などいくつかの基準を満たしたものを大和牛と呼びます。奈良県は牛を育てるのに最適な気候風土が整い、昔から質の良い牛の産地として知られています。和牛の血統や、エサ、飼育環境などにこだわって飼育された最高級の大和牛は、口溶けや風味の良さの元とされるオレイン酸を多く含み、柔らかで上品な味わいでありながらしっかりしたコクと旨味があります。
大和牛を愉しむなら「StEAK JiN」がおすすめ
奈良県・大和西大寺駅から歩いて3分のところにある「StEAK JiN」。木のぬくもりを感じる、ロッジ風のしゃれたお店です。こちらでは、大和牛の中でも更に厳選したA4ランク以上のサーロインとヒレ肉を使用しています。注文を受けてから1枚ずつ丁寧に手切りし、できるだけ新鮮な状態のものを鉄板の上で焼き上げてくれます。
オーナーシェフが繰り出す迫力のパフォーマンスと調理シーンを眺めながら食事を楽しみましょう。鉄板焼き・ステーキのコース料理(税込6,800円~)のほか、ランチは「大和牛と大和ポークの自家製ハンバーグランチ」(税込1,500円)など気軽に食べられるメニューもあります。
写真は、伊勢海老の鉄板焼きが付いた贅沢なコース(鉄板焼きステーキコース仁 税込15,000円※2日前までに要予約)。ステーキのほかサラダ、スープ、温野菜、焼き野菜、ガーリックライスなどが付きます。野菜は奈良県生駒市の契約農家から直接仕入れた、みずみずしい新鮮な野菜を使用。またオーナーが厳選して選んだ世界各地のワインが揃います。料理とのステキなマリアージュを楽しんでみるのはいかがでしょう。
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StEAK JiN
- 住所 奈良県奈良市西大寺芝町1-2-1
- 電話 0742-93-8280
営業時間:11:30~15:00(LO14:30)、17:30~22:00(LO21:30)
定休日:火曜
・近江牛とは?
日本三大和牛の一つとされる、滋賀県産の近江牛。約400年の歴史を持ち、日本で最も歴史のあるブランド牛とされています。江戸時代の日本では幕府の禁令により牛肉を食べることが禁止されていましたが、彦根藩は将軍家への献上のために、牛肉の生産が許されていました。肉質はきめ細かく、脂は甘く、口の中でとろけるおいしさと評されています。他のブランド和牛に比べると、リーズナブルな価格で味わえるのも魅力の一つです。
近江牛を愉しむなら「せんなり亭伽羅」がおすすめ
彦根城近くの「夢京橋キャッスルロード」の中にある「せんなり亭伽羅」は、近江牛の専門店である「千成亭」が営んでいます。千成亭は何よりも鮮度にこだわり、自家牧場や契約農家で育った牛を一頭まるごと仕入れて捌きます。自家牧場では、短期間にたくさん餌を与えて太らせるのではなく、長期間かけてゆっくりと飼育し、ストレスの少ない良質な牛を育てています。
名物は、近江牛そのままのおいしさがダイレクトに味わえるお寿司。体重が600~700kgある和牛1頭からわずか1kgほどしかとれない「トロ」の部位を使います。口の中でとろける食感は、他では味わえないおいしさです。(近江牛トロ握り税抜980円(2カン))
近江牛ステーキ茶漬けは、半分はステーキとして食べ、残り半分はご飯の上にのせて特製のビーフスープをかけ、お茶漬け風にして食べます。こちらも日本ならではの、新しいお肉の楽しみ方です。(近江牛ステーキ茶漬け税抜5,300円)
店内は和風のしつらえで、ゆったりと落ち着ける空間になっています。個室もありますよ。彦根城観光と合わせて行くのがおすすめです。
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せんなり亭伽羅
- 住所 滋賀県彦根市本町2-1-7(夢京橋キャッスルロード)
- 電話 0749-21-2789
営業時間:11:30~15:00(LO14:30)、17:00~22:00(LO20:30)
定休日:火曜
Text by:株式会社ウエストプラン
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