嵐山でやっておきたいことといえば、「嵯峨野トロッコ列車」に乗って渓谷美を楽しむこと。ゴトゴトとのんびり走る列車に揺られながら、風を感じ京都の美しい自然をたっぷり眺める時間はとっても贅沢です。
本記事では、そんな嵯峨野トロッコ列車の乗り方についてピックアップ。予約方法や乗車場所をはじめ、チケットの買い方、時刻表など一つひとつご紹介していきますね。
(TOP画像:PIXTA)
嵯峨野トロッコ列車とはどんなもの?
トロッコ列車は、もともと荷物の運送用の小型貨車として誕生。現在では観光列車として運行されていることが多く、嵯峨野トロッコ列車もそんな観光列車のひとつです。
嵯峨野トロッコ列車のいちばんの特徴は保津川沿いに線路が敷かれていること。崖のギリギリを走りながら、四季折々の渓谷美をダイナミックに楽しめます。
またクラシカルなカラーリングも魅力で、アール・デコ調の5両編成の客車に木製椅子と裸電球が備えられ、なんだかタイムスリップしたような気持ちに。5号車は窓ガラスのないオープン車両「リッチ号」となっており、光や風、気候など、ダイレクトに感じられるとあって大人気です。
路線は、「トロッコ嵯峨駅」から「トロッコ亀岡駅」まで片道約7.3km、約25分。途中には「トロッコ嵐山駅」と「トロッコ保津峡駅」があり、ここから乗車、ここで下車してもOKです(料金は一律)。とくに「トロッコ保津峡駅」近辺は京都府立保津峡自然公園に指定されている景勝地で、風光明媚な景色が堪能できます。
どこにあるの?場所とアクセス
嵯峨野トロッコ列車の始終着駅は「トロッコ嵯峨駅」。JR「嵯峨嵐山駅」に隣接して建っているのでわかりやすく、ここで乗車・下車する人がいちばん多いです。JR「京都駅」からのアクセスもスムーズです。
【主なアクセス方法】
■JR「京都駅」から:JR嵯峨野線に乗車しJR「嵯峨嵐山駅」到着。南出口から出てすぐ。(約17分、片道240円)
■四条や烏丸から:京都市営地下鉄「四条駅」から「京都駅」へ。JR嵯峨野線に乗り換え、JR「嵯峨嵐山駅」へ。南出口から出てすぐ。(約20分、片道460円)
■JR「大阪駅」から:JR東海道線・新快速でJR「京都駅」へ。JR嵯峨野線に乗り換えJR「嵯峨嵐山駅」まで。南出口から出てすぐ。(約45分、片道990円)
トロッコ嵯峨駅には何があるの?
トロッコ嵯峨駅は、チケットを買うだけでなく、お土産が購入できたり食事が食べられたりと列車の待ち時間の有効活用も可能。京都の気候は、夏は蒸し暑く冬は一段と寒いので、中に入ってひと休みするのもおすすめです。
駅舎の奥には抹茶スイーツをはじめ、京都ならではのお土産や嵯峨野トロッコ列車オリジナルグッズが買える売店があります。ちょっとしたお土産ならここでそろえるのも良さそうです。
売店の横には「SL ROMAN CAFE」というカフェスペースも。展示された蒸気機関車を眺めつつ、コーヒー、紅茶、ソフトドリンク、各種アルコールを楽しみましょう。また、カレーライスやサンドイッチ、パフェなどもあり、小腹がすいたときにもぴったり。
売店からさらに奥へ進むと、西日本最大級の鉄道ジオラマ「ジオラマ京都JAPAN」という施設に。ジオラマだけでなく、お土産が買える売店やラーメンや軽食が食べられるコーナーも併設され、こちらでも休憩ができます。
駅舎の中にはほかにも、英語・中国語対応のタッチパネル観光案内、外貨両替機も設置。外国人が安心して利用できる環境も整っています。
乗車券の買い方や予約方法
乗車券は全席指定、途中下車は無効となります。
乗車券には前売り券と当日券があり、前売り券なら、乗車日の1ヶ月前の午前0時から、公式ホームページの「乗車券予約購入」ページより購入可能です。購入ページは日本語・英語のほかに、繁体字、簡体字、韓国語があります。
当日券は、トロッコ列車各駅窓口にて購入を。 (トロッコ保津峡駅を除く)
当日券なら、トロッコ列車の駅舎窓口にて購入を。
トロッコ嵯峨駅、トロッコ嵐山駅、トロッコ亀岡駅にてトロッコ列車当日乗車券を購入した際は、現金、クレジットカード(VISA、MASTER、JCBなど)と交通系ICカード(ICOCA、Suicaなど)が利用可能。ただし、PiTaPa、デビットカード、JR PASS、青春18きっぷは利用不可。
■使えるカード
現金、クレジットカード(VISA、MASTER、JCB、ダイナース、アメリカンエキスプレス、ディスカバーカード)、交通系ICカード(ICOCA、Suicaなど)
■使えないカード
PiTaPa、デビットカード、ジャパンレールパス、青春18きっぷ
列車は9時台〜16時台まで1時間に1本ペースで運行され、臨時列車として17時台、18時台に運行されることもあります(運行日はHP等で要確認)。
運賃は片道大人880円、子ども440円。自然美豊かな列車の旅を存分に楽しみましょう!
嵯峨野トロッコ列車から見られる風景
保津川沿いに進む約25分間の列車旅は、自然の美しさが手に取るように感じられて心が浮き立つもの。保津川下りを楽しんでいる船を見つけたら、ぜひ手を振ってみてください。乗船客もこちらに向かって手を振ってくれるはず!
道中、8箇所にトンネルがあります。真っ暗のトンネルを抜けた先に雄大な自然の風景が美しく広がり、健やかな気分へと誘われます。
季節ごとに表情をガラリと変える自然を、間近で感じられるのも嵯峨野トロッコ列車の魅力のひとつ。季節ごとに訪れて、印象の違いを体感してみてほしいです。
例年、桜は3月下旬から4月下旬にかけて、紅葉は11月中旬から12月上旬にかけてが見頃となっています。最近は暖冬が続いているので、このように積雪することはほとんどありませんが、もし滞在中に雪が降ったら、ぜひトロッコ列車に乗車して冬景色も堪能してください。
嵯峨野トロッコ列車でゆっくりと自然美を楽しもう
かつては、京都に住む皇族の別荘地としても重宝された嵐山。豊かな自然があちこちに残っており、嵯峨野トロッコ列車でそれらの自然をじっくりと堪能することができます。嵐山観光に訪れた際には、乗っているだけでお手軽に自然を楽しめる嵯峨野トロッコ列車をぜひ楽しんでみてください!
※本記事の情報は2020年8月取材時点のものを2024年2月に更新しています。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。
松田きこ、木村桂子、都志リサほか、関西に精通した女性ライターチーム。食べること、飲むこと、旅することが大好き! 自ら体験した楽しい情報を発信しています
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