北海道の北東部、オホーツク海に突き出した知床半島は、世界的にも特異な自然環境のもと、独特の生態系が見られることで知られています。その価値が認められ、2005年には世界自然遺産に登録されました。知床に行くならおすすめは冬の旅!冬の知床を楽しみ尽くすための、7つのポイントをご紹介します。
知床の楽しみ方1
流氷がもたらす壮大な命の営みを体感
知床が位置するのは、世界で最も低緯度で海水が結氷する海域です。冬、海一面を覆う流氷は知床の海にたくさんの栄養素を運んできます。この栄養素でプランクトンが育ち、それを目当てに魚介類、さらにアザラシなどの哺乳類が集まります。海の恵みは森にも及びます。産卵のために河川を遡上する鮭は、ヒグマやキタキツネなどのエサになり、死骸となった後は森の木々の養分になります。森は、国際的に希少なオオワシやオジロワシ、シマフクロウなどの鳥類、エゾリス、エゾシカなど北海道固有の動物の繁殖、越冬の場にもなっています。海・川・陸のすべての自然、動植物が絡み合って生まれる生命のドラマが、知床観光の大きな魅力です。
冬は流氷も含めた雄大な自然風景や、知床ならではの絶景を楽しめるシーズンです。知床世界遺産センターや知床自然センターでは、流氷の役割や生命の循環についてなど、知床についての知識と観光時のポイントを教えてもらうことができます。情報をたくさん得て出かけると、旅の充実感がさらに増します。
見どころだけでなく、観光時のマナーやルールもしっかり教えてもらいましょう。近年、不用意な自然の中への踏み込みや野生動物との接触が増えており、これが生態系の破壊につながったり、旅行者自身の安全を害することが報告されています。自然への敬意をもって、知床を楽しみましょう。
知床の楽しみ方2
感動アクティビティ「流氷ウォーク(R)」を体験!
知床では例年1月下旬から3月上旬までが流氷のシーズン。流氷上は氷が薄い部分や滑りやすい部分があり、許可のない立ち入りは禁止されています。しかし、ガイド付きの体験ツアー「流氷ウォーク(R)」なら流氷の上で遊ぶことができます!
スタート地点までは送迎車で移動。ドライスーツを着て海へ向かいます。
体験では海に入ることもできます!ドライスーツの浮力のおかげで、泳げない人でも浮いていられます。氷と一緒に浮く不思議な感覚は体験した人でなければ味わえない楽しさ!ラッコやアザラシになったかのような気分です。
知床の楽しみ方3
冬だけの絶景を楽しめる「知床五湖スノーシューイング」
知床五湖は知床を代表する観光スポットです。原始林の中にある大小5つの湖は、一湖、二湖、三湖、四湖、五湖と名前がついています。春・夏・秋は自由にアクセスして、遊歩道や高架木道から風景を眺めることができますが、冬期は湖までの道路が通行止めになり、車も人も入ることはできません。しかし、ガイドツアー「知床五湖スノーシューイング」なら他の季節には行けない森の奥や、凍った湖の上を散策することができます!
木々の種類や特性、動物の生態などを楽しく知りながら歩けるのがガイドツアーの魅力。素人では気づけない動物の痕跡もガイドは目ざとく発見!
広葉樹が落葉した冬の森は、木のざわめきが無くとても静か。野鳥のさえずり、鳥が木をつつく音もはっきりと聞こえてきます。
知床の楽しみ方4
夜も楽しい!「知床流氷フェス」
1月末〜2月末の夜間は、知床・ウトロ地区の国設知床野営場で体験型イベント「知床流氷フェス」が開催されます。会場にはライトアップされたアイスドームや氷の滑り台、星空鑑賞用のハンモックなどがあります。
食も充実。マシュマロやチーズを焚き火で炙って食べたり、中華まんの皮に郷土料理「鮭のちゃんちゃん焼き」が包まれた「知床チェプ饅」を味わえます。氷のグラスに注がれたカクテルなど、ドリンクメニューも豊富です。
知床の楽しみ方5
大自然の中でリゾートを楽しむ
温泉やホテルが多い知床には、非日常を満喫できるリゾートホテルもいろいろ。長期ステイにもおすすめです。
●海のそばのくつろぎ空間「北こぶし知床 ホテル&リゾート」
ウトロにあるラグジュアリーホテル。目の前には海が広がり、冬には客室やロビー、大浴場から流氷を眺めることができます。特におすすめなのがサウナからの流氷。世界的にも珍しい“流氷が見られるサウナ”です。
北こぶし知床 ホテル&リゾートからほど近い「KIKI知床 ナチュラルリゾート」は、“森”をコンセプトにしたカジュアルなホテルです。
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北こぶし ホテル&リゾート施設
- 住所 〒099-4355 北海道斜里郡斜里町ウトロ東172番地
- 電話 0152-24-2021
チェックイン 15:00
チェックアウト 10:00
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KIKI知床 ナチュラルリゾート
- 住所 〒099-4351 北海道斜里郡斜里町ウトロ香川192
- 電話 0152-24-2104
チェックイン 15:00
チェックアウト 10:00
●ウトロの高台にそびえるリゾート「知床第一ホテル」
ウトロの老舗リゾートホテル「知床第一ホテル」は食事が好評。できたての料理、多彩なデザートなどを楽しめるビュッフェは見逃せません。
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知床第一ホテル
- 住所 〒099-4351 北海道斜里郡斜里町ウトロ香川306
- 電話 0152-24-2334
チェックイン 15:00
チェックアウト 10:00
知床の楽しみ方6
グルメも充実!
ウトロは飲食店が豊富。今回は観光客や地元住民に人気の3軒をご紹介します!
●丸2日かけて作るスープが絶品「波飛沫」
こちらでぜひ食べたいのは豚骨ベースのラーメン。臭みがなく外国人観光客にも人気です。海に近く、流氷や夕日を眺めながら食事ができます。
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波飛沫
- 住所 〒099-4354 北海道斜里郡斜里町ウトロ西176-10
- 電話 0152-24-3557
・営業時間 11:00〜14:30
ラーメンのみ提供、17:30〜22:00(日曜は21:00まで)
ラーメン・居酒屋(焼き鳥・焼酎)
・定休日 月曜(4月〜10月)、日曜(11月〜3月)
●おいしい料理とお酒でほっと一息「カフェ&バル334」
北こぶし知床 ホテル&リゾート併設の「カフェ&バル334」。ウトロ産サーモンや知床鶏を使った料理、北海道産ワインなどが味わえます。
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カフェ&バル334
- 住所 〒099-4355 北海道斜里郡斜里町ウトロ東172番地
- 電話 0152-24-2021
・営業時間
ランチタイム 11:00〜15:00(フードL.O. 14:00、ドリンクL.O. 14:30)
ディナータイム 18:00〜23:00(フードL.O. 22:00、ドリンクL.O. 22:30)
・定休日 不定休
●高品質な黒毛和牛“知床牛”を堪能「焼肉工房くりから」
とろけるような食感の知床牛を味噌ベース、醤油ベースの特製ダレで味わえます。斜里町の隣町「清里町」の地酒も提供。英語・中国語対応のタブレットで注文ができます。
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焼肉工房くりから
- 住所 〒099-4141 北海道斜里郡斜里町豊倉51-17
- 電話 0152-23-3088
・営業時間 17:00〜22:30(L.O 22:00)
・定休日 毎週水曜日
知床の楽しみ方7
飛行機、バス、電車。お好みの方法でアクセス
日本の北端にある北海道のさらに端にある秘境・知床へは、女満別空港を利用するのが便利。東京からも直行便が運航しています。その他にもいろいろな公共交通機関でアクセスできることが良いところです。それぞれメリットがあるので上手に使って楽しんで。
【空路でのアクセス】
●羽田空港・新千歳空港から
女満別空港行きの便に乗り、到着したら斜里バス「知床エアポートライナー号」でウトロの道の駅へ。バス乗車時間は2時間ほど。最も短時間でアクセスできます。
【陸路でのアクセス】
●バス利用の場合
JR札幌駅前発・北海道中央バス「イーグルライナー号」に乗車。札幌を深夜に出発し、翌朝ウトロに到着します。寝ている間にドアtoドアで移動可能。
●鉄道利用の場合
JR北海道の函館本線・石北本線に乗車。JR網走駅で釧網本線に乗り換え、JR知床斜里駅へ。そこから斜里バス「知床エアポートライナー号」に乗り、ウトロの道の駅へ。移動時間はトータルで7時間ほど。車窓からの風景を楽しめます。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。