札幌は日本有数の観光都市です。時計台や羊ヶ丘展望台、冬季オリンピックの舞台にもなったジャンプ台などの観光スポットが有名ですが、それ以外にも見どころはたくさんあります。外国人から見た札幌の魅力はいったいどんなところにあるのでしょうか? 今回は、札幌で暮らしている4人の在日外国人の視点から、札幌の魅力的なスポットを伺いました。
※新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、臨時休業中や営業時間が変更になっている場合があります。最新情報は公式ホームページでご確認ください。
- 目次
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- ■キャサリンさん(アメリカ合衆国出身 日本在住歴15年)のおすすめスポット
1.自然とアートが調和する「モエレ沼公園」 - 2.おもてなしの心が嬉しいリゾートホテル「シャトレーゼ ガトーキングダムサッポロ」
- ■グレゴリーさん(シンガポール出身 日本在住歴2年)のおすすめスポット
3.札幌にもラベンダーの名所が!大都会を見下ろす「幌見峠ラベンダー園」 - 4.日本らしい春夏秋冬の自然美を楽しめる「平岡樹芸センター」
- 5. 柴犬の店長がお出迎え「イヌのやきいも屋さん(現:犬のだがし屋さん)」
- ■マイク・オコネルさん(アメリカ合衆国出身 日本在住歴25年)のおすすめスポット
6.一年を通して楽しめる「国営滝野すずらん丘陵公園」 - 7.札幌の奥座敷「定山渓温泉」
- 8. 札幌市中心部にある年中楽しめる「大通公園」
- ■カレンさん(アメリカ合衆国出身 日本在住歴30年)のおすすめスポット
9.歴史を感じる屋外博物館「北海道開拓の村」 - 10.くつろぎの空間と楽しいおしゃべりの店「Café COEN」
- 札幌は一年中ベストシーズン
- ■キャサリンさん(アメリカ合衆国出身 日本在住歴15年)のおすすめスポット
■キャサリンさん(アメリカ合衆国出身 日本在住歴15年)のおすすめスポット
1.自然とアートが調和する「モエレ沼公園」
「札幌市郊外にある“モエレ沼公園”は、世界的彫刻家 イサム・ノグチがデザインしたアートパークです。私広大な敷地には山や噴水、遊具などの施設が配置されており、自然とアートが織りなす美しい景観を楽しむことができます。
夏には水遊び場や噴水などがオープン。子どもも大人も短い夏の日を楽しんでいます。園内にそびえるガラスのピラミッドは、アートパークを象徴するモニュメントです。館内にはレストランやギャラリー、ショップなどが入っており、週末には音楽やダンス、美術の展覧会などが開かれています」
地下鉄東豊線「環状通東駅」からバスで約50分の場所にある広大なモエレ沼公園は「公園全体が一つの彫刻作品」ともいわれているアートパーク。
広い公園内の移動は自転車が最適。有料で貸し出されているのでサイクリングを楽しみましょう。公園全体を見渡せる山に登って景色を楽しんだり、ガラスのピラミッドに立ち寄ったり、噴水で水遊びをしたり。毎年夏には花火大会も実施されます。モエレ沼公園で素敵な思い出を作ってください。
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モエレ沼公園
- 住所 〒007-0011 北海道札幌市東区モエレ沼公園
- 電話 011-790-1231
営業時間:7:00~22:00 ※ガラスのピラミッド9:00~17:00(毎週月曜休館日)
料金:なし
定休日:無休(園内各施設は定休日あり)
2.おもてなしの心が嬉しいリゾートホテル「シャトレーゼ ガトーキングダムサッポロ」
「札幌に宿泊してよかったのは“シャトレーゼ ガトーキングダムサッポロ”。このホテルは、私が札幌に来たときに最初に滞在した思い出深いホテルです。以降、誕生日や記念日を祝うために利用しています。フレンドリーなスタッフ、優れたレストラン、プール、スパ、ジムなど、さまざまな設備が整っています。
レストランの中華料理や日本料理は美味しく、グリルに座った人々の前で食事を作る鉄板焼きは、まるで料理人がショーを見せてくれているようです」
キャサリンさん曰く、夏はシャトレーゼ ガトーキングダムサッポロから近い、茨戸川の中州にある茨戸川緑地パークゴルフ場がおすすめとのこと。パークゴルフは芝の上で行うゴルフを簡易的にしたスポーツです。
また冬はスノーモービルに乗ったり、イグルーで休憩したりして冬の札幌を楽しめます。札幌市中心部から離れていますが、札幌駅北口などから送迎バスが運行されており、アクセスは良好です。
※当面の間は営業内容を変更して運営しております。詳しくはウェブサイトをご覧ください。
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シャトレーゼ ガトーキングダムサッポロ
- 住所 〒002-8043 北海道札幌市北区東茨戸132番地
電話番号: 011-773-2211(ホテル代表)
営業時間:利用施設による
料金:利用施設による
定休日:年中無休
■グレゴリーさん(シンガポール出身 日本在住歴2年)のおすすめスポット
3.札幌にもラベンダーの名所が!大都会を見下ろす「幌見峠ラベンダー園」
「幌見峠は、札幌市内の円山地区と盤渓地区を結ぶ道路の中間にある峠です。普段は通り過ぎてしまう場所ですが、7月上旬~7月末にかけてラベンダーが咲き誇り、人々の目を楽しませてくれます。幌見峠のラベンダー園は、富良野に匹敵する美しさ。美しいラベンダー畑と札幌市内の美しいパノラマの景色をぜひ楽しんでほしいです」
地下鉄円山公園駅から車で約10分の幌見峠ラベンダー園は、1987年に120株のラベンダーを植えたことから始まりました。今では約,7000株に増え、ラベンダーの名所として知られています。
ラベンダー園を運営する「夢工房さとう」では、ラベンダー刈りができるほか、エッセンシャルオイルやフローラルウォーターを手作り販売しています。お土産にしてお部屋に甘い香りを漂わせてみてはいかがですか。
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幌見峠ラベンダー園
- 住所 〒007-0011 北海道札幌市東区モエレ沼公園
電話番号: 011-622-5167(夢工房さとう)
開園期間:7月上旬~7月末
開園時間:9:00~17:00
料金:車は500円(駐車料金込み)人は無料
定休日:無休(園内各施設は定休日あり)
4.日本らしい春夏秋冬の自然美を楽しめる「平岡樹芸センター」
「平岡樹芸センターは、札幌市郊外にある大きな公園です。園内には、オンコ、ツヅジ類が植栽されているほか、春には7種類の桜が見頃を迎えます。また、秋(10月中旬から11月上旬までが最高)には150メートルほどのノムラモミジの並木が真っ赤に色づき、紅葉のトンネルが出現します。いつ訪れても四季を感じられる場所です」
地下鉄大谷地駅からバスに乗り換え約10分。平岡樹芸センターは「みどりーむ」の愛称で呼ばれ、2.9ヘクタールの土地にヤマモミジ、シダレモミジ、ノムラモミジなど、カエデ属の樹木が8種類、700本以上も植えられています。平岡樹芸センターでは、庭造りや病害虫防除など、庭木の管理や庭造りに関する各種園芸教室や、自然素材を使用したクラフトづくり教室が開催されるなど、植物に親しむためのイベントが実施されています。
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平岡樹芸センター
- 住所 〒004-0874 札幌市清田区平岡4条3丁目
- 電話 011-883-2891
営業期間:4月29日~11月3日 ※紅葉状況により延長
開園時間:8:45~17:15
料金:なし
定園日:月曜日(月曜が祝日の場合は翌平日休園)
5. 柴犬の店長がお出迎え「イヌのやきいも屋さん(現:犬のだがし屋さん)」
「かつて私がよく足を運んでいた“イヌのやきいも屋さん”は、札幌市郊外にある柴犬が店長のお店です。今は“犬のだがし屋さん”になったそうですね。
店長の名前は“ケンくん”といい、当時は屋台で焼き芋を売っていました。焼き芋を買わずに撫でてあげるだけでも喜んでくれましたよ。毛並みがとてもツヤツヤで、飼い主さんに大切にされていることが伝わります。“よしよし”と、一生懸命働くケンくんを褒めてあげてくださいね。無人販売形式で、おつりは出ませんので注意してください」
地下鉄福住駅よりバスで約10分の犬のやきいも屋さんは2020年7月に「犬のだがし屋さん」に生まれ変わりました。
新型コロナウィルス感染防止のため、しばらく休業していましたが、2021年4月に再スタートしています。駄菓子のほかにTシャツや、トートバッグなど、ケンくんオリジナルグッズも販売され、売り上げの一部は犬や猫を守る保護団体や、児童養護施設などに寄付されています。地域コミュニティや社会貢献に一役買っているケンくんを、温かく見守ってください。
※ケンくんは2021年6月6日に他界しました。心よりご冥福をお祈りいたします。
※2021年11月現在、柴犬のシュウくんを新しい店長に迎えお店をオープンしています。
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犬のだがし屋さん
- 住所 〒004-0842 北海道札幌市清田区清田2条1丁目15-11
- 電話 080-5169-0794
営業時間:当面は13:00~15:00
定休日:土・日
■マイク・オコネルさん(アメリカ合衆国出身 日本在住歴25年)のおすすめスポット
6.一年を通して楽しめる「国営滝野すずらん丘陵公園」
「“国営滝野すずらん丘陵公園”は、家族連れに最適の場所です。夏は屋外でジンギスカンパーティー、冬は雪の丘をチューブで滑り降りたり、クロスカントリースキーや、スノーシューができたりなどのアクティビティが低料金で楽しめます。大自然に囲まれているので、キツツキの姿や、運が良ければ、ふわふわした白い頭と長い尾が特徴的なシマエナガを見れるかもしれませんよ」
地下鉄真駒内駅からバスで約30分のところにある、国営滝野すずらん丘陵公園には、400ヘクタールの広大な敷地内に、四季折々に美しい花畑、大型遊具、3つの滝、散策に最適な森があります。初めて訪れた人は、「大都市・札幌に、こんなに自然が残されているなんて…」と、驚くことでしょう。
夏は数々の遊具やアスレチック、オートキャンプやデイキャンプが楽しめ、冬は「滝野スノーワールド」と名前を変えて、スキーやチューブ滑りなど、雪国らしいアクティビティが楽しめます。用具のレンタルも行っているので、気軽に立ち寄れるのも嬉しいです。
※営業内容は変更されることがあります。詳しくはウェブサイトをご覧ください。
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国営滝野すずらん丘陵公園
- 住所 〒005-0862 札幌市南区滝野247番地
電話番号: TEL.011-592-3333(総合案内)
開園時間:開園および閉園時間は季節によって変わります
入園料:小人 無料 大人(15歳以上)450円 65歳以上 210円 ※冬季(12月23日~3月31日)は無料
休園日:11月11日~12月22日及び4月1日~4月19日
但し、4月19日と12月22日が日曜の場合は、4月19日・12月22日に開園します。
7.札幌の奥座敷「定山渓温泉」
「定山渓温泉では、“食べる”、“泊まる”、“浸かる”、“遊ぶ”の4つが一度に楽しめるお気に入りの温泉地です。素晴らしい料理を提供するホテルがたくさんあり、食事の前後は良質な温泉に浸かって体を癒します。紅葉の名所として知られる豊平峡(ほうへいきょう)ダムにも近く、小天狗岳や札幌岳などのハイキングのベースにも最適。川のせせらぎを聞きながら贅沢な時間を過ごすことができます」
定山渓温泉は札幌駅から直行バスに乗り約1時間で行ける北海道有数の温泉地。定山渓温泉の歴史は、1866年に修験僧の美泉定山(みいずみじょうざん)が、アイヌの人たちから源泉に案内されたことから始まりました。幾多の困難を乗り越えて温泉地の基礎を築いたことを讃えて、この地を「定山渓」と命名しました。現在はホテルがいくつも建ち並び、「札幌の奥座敷」として親しまれています。
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定山渓温泉
- 住所 〒061-2302 札幌市南区定山渓温泉東3丁目 (定山渓観光協会の住所)
電話番号: 011-598-2012(定山渓観光協会)
営業時間:9:00~17:00
定休日:年末年始
8. 札幌市中心部にある年中楽しめる「大通公園」
「札幌市中心部の札幌大通公園は“YOSAKOIソーラン祭り”や“さっぽろ雪まつり”をはじめ、“さっぽろ夏まつり”や、“ホワイトイルミネーション”など、市民や観光客に向けたイベントが毎月のように開催されます。
なかでも毎年9月中旬から10月上旬にかけて開催される“さっぽろオータムフェスタ”がおすすめで、北海道の料理を味わえるチャンスです。“北海道・札幌の食”をテーマに、道内各地の美味しいものが大通公園に集結するので、どれを食べようか迷ってしまいます」
札幌大通公園は、地下鉄大通駅から徒歩10分ほどの場所の札幌中心部にある広くて長い公園です。花壇や芝生、約90種4,700本におよぶ樹木が植えられ、市民の安らぎの場として親しまれています。
西1丁目から西12丁目までの全長約1.5キロメートルは国際都市札幌のシンボルとして、交流・オアシス・つどい・フロンティア・花の5つのテーマと5つのゾーンで構成されています。西1丁目にそびえ立つさっぽろテレビ塔の展望台に上れば、公園全体のみならず、日本海や石狩平野までも見渡すことができます。
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札幌大通公園
- 住所 〒060-0042 北海道札幌市中央区大通西7丁目
電話番号:011-213-5088 (北海道さっぽろ観光案内所)
営業時間:
料金:なし
定休日:なし
■カレンさん(アメリカ合衆国出身 日本在住歴30年)のおすすめスポット
9.歴史を感じる屋外博物館「北海道開拓の村」
「野幌森林公園内にある“北海道開拓の村”は、北海道の歴史を感じることができる場所です。広大な敷地に、道内各地から文化的な建造物が移築され、明治から大正にかけての街並みを再現しています。建物に入ると精巧な蝋人形に迎えられ、思わずドッキリ。私は外国人のガイドで何度も訪れていますが、その都度に新しい発見があり、飽きることなく楽しめるスポットです」
JR新札幌駅または地下鉄新さっぽろ駅からバスで約20分の場所にある北海道開拓の村は、北海道開基百年を記念して1983年4月に開村されました。北海道開拓時代の歴史的建造物を全道各地から移築・復元し保存しています。
村内は市街地・農村・山村・漁村の4エリアに分けて当時の様子を再現。夏期は馬車鉄道、冬期は馬そりが走り、懐古的な雰囲気を盛り上げています。「伝統遊具づくり」や、「昔のしごと道具体験」など北海道の伝統文化を伝えるイベントも開催されているので、機会があれば参加してみてください。
※営業内容は変更されることがあります。詳しくはウェブサイトをご覧ください。
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北海道開拓の村
- 住所 〒004-0006 札幌市厚別区厚別町小野幌50番1
- 電話 011-898-2692
営業時間:
4月1日~4月30日 9:00~16:30(入村は16:00まで)
休館:毎週月曜日(祝日、振替休日の場合は翌日が休館)
5月1日~9月30日 9:00~5:00(入村は16:30まで)
休館:無休
10月1日~3月31日 9:00~16:30(入村は16:00まで)
休館:毎週月曜日(祝日、振替休日の場合は翌日が休村)、年末年始(12月29日~1月3日)※2021年2月8日(月曜)は臨時開館
料金:一般800円 大学生・高校生600円
10.くつろぎの空間と楽しいおしゃべりの店「Café COEN」
「私は日本で南アフリカ人の夫と出会って結婚しました。札幌市地下鉄東西線の大谷地駅すぐの場所で“Café COEN”を経営しています。自家製焙煎コーヒーや、紅茶、ココアなど豊富な飲み物や、デザートにチョコレートケーキや、ライムパイなどを提供、軽食として季節によって変わるランチメニューも用意しています。
お店の中央に大きなテーブルを設置。英語や日本語を通して、お客様とのつながり、または、お客様同士のつながりを大切にしています。通常のカフェとしての利用はもちろん、旅行中に英語での会話を楽しみたくなった時にお立ち寄りください」
「明るくフレンドリーな公園のような雰囲気の中で人と人との健やかなつながりを」というコンセプトによりCOEN(コーエン)と名付けられました。気さくなカレンさんに迎えられ、初めての来店でも「ただいま」と言ってしまいたい雰囲気です。カレンさんは30年、旦那様は40年も日本に在住しているので、日本の生活様式や文化などについて尋ねてみてください。
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カフェ コーエン
- 住所 〒004-0041 北海道札幌市厚別区大谷地東3丁目1-1
- 電話 011-898-2692
営業時間:11:00~17:00
定休日:祝日、日曜日、月曜日、木曜日
札幌は一年中ベストシーズン
札幌の夏は梅雨がないので過ごしやすく、厳しい冬も雪や寒さを楽しさに変えてしまうなど魅力に溢れています。今回は在住しているからこそ知りえる場所をたくさん教えてくれました。ぜひ4名が紹介してくれたおすすめスポットを訪れてみてください。
Text by:Masakazu
※本記事の情報は2021年4月時点のものです。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。
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※特記以外すべて税込み価格です。