日本屈指のラーメン激戦区・札幌。数多ある中で必ず行くべきラーメン店はどこか、長年札幌ラーメンを食べ歩いてきた地元のラーメン通の方々におすすめを聞きました。今回は札幌の玄関口で、北海道らしさとトレンドが同居する、札幌駅エリアのおすすめ店を紹介します。各店舗ではコロナ対策も実施しておりますので、あわせてチェックしてくださいね。
チャレンジ精神あふれる店主が集まる札幌駅エリア
札幌駅エリアは近年再開発が進み、街の中心地としての機能を集めています。ビジネスマンや買い物客など地元の人の行き来も多いこのエリアには食のトレンドも集まり、ラーメン店もどこか新しい挑戦や、独自のこだわりのある一杯を提供する店がそろいます。もちろん、市外・道外から訪れる人の数も多いので、北海道らしい一杯も多く見つかるエリアです。
おすすめしてくれたラーメン通の方々
札幌ラーメン倶楽部代表
株式会社エフビーエス代表取締役社長 菅原 憲一さん
●Profile
札幌ラーメンの愛好家が集うポータルサイト「札幌ラーメン倶楽部」を運営。さっぽろラーメンタクシー実行委員会副委員長を務めるほか、ラーメンイベントにも多数携わる。また「弟子屈ラーメン」で北海道の味を発信し続けている。
札幌ラーメン1000編集長 多田 信幸さん
●Profile
北海道ラーメン専門誌「ラーメン1000」をはじめ、ムックやガイドブックを多数発行。また、「北海道サブスクリプション」(https://hokkaido-shopping.com/ )を企画し、国内限定で、定額で札幌ラーメンを届けるサービスを開始。
1.【ラーメン 札幌 一粒庵】 北海道を感じる、深いコクの熟成味噌ラーメン
「最近は他のお店でも多くなりましたが、北海道食材の使用へのこだわりをいち早く取り入れたラーメン店がこちらです」と、まず菅原さんが名前をあげたのが「ラーメン 札幌 一粒庵(いちりゅうあん)」。
お店の軒先には、地場および国産食材を5割以上使用しているお店の証明である「緑提灯」が。地下鉄札幌駅直結のビル地下の飲食店街という、訪れやすさも魅力です。こちらでは北海道産食材使用率90%という、こだわりの味噌ラーメンを楽しむことができます。
こちらの看板ラーメンは「元気のでるみそラーメン」。北海道の春の代表的山菜、ギョウジャニンニクを具材に使った珍しいラーメンです。滋養強壮効果などに優れるといわれる山菜ですが、ニンニクというだけあって食べた後の口臭が心配……ところがこちらの店は、独自の臭わない調理方法を開発。ランチにも安心して食べられます。
味噌は札幌のメーカーが作る、大豆も塩も北海道産のものと、熟成味噌をブレンドして使用し、味わい深いコクが楽しめます。
こだわりの1つ、麺は北海道産小麦100%で小麦の風味が強い自家製麺を使用。超強力粉の「ゆめちから」を配合することで、モチモチとコシが強い食感、ツルッとしたのどごしを実現しました。
店内はスポットライト照明により余分な明るさを抑えた大人っぽい空間です。周辺は札幌有数のオフィス街で、ビジネスマンや観光客でいつも賑わっています。現在は、席のソーシャルディスタンスを確保。仕切り版の設置、定期的な換気など、新型コロナウイルス感染予防のさまざまな対策に取り組んでいます。
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ラーメン 札幌 一粒庵
- 住所 〒060-0004 北海道札幌市中央区北4条西1丁目1 ホクレンビルB1F
- 電話 0120-219-313
営業時間:11:00~15:00、17:00〜19:00
定休日:日曜日不定、年末年始
駐車場:提携駐車場あり
2.【sapporo ramen HACHI】 鶏ダシの旨味たっぷりの中華そば
JR札幌駅と地下鉄大通駅のほぼ中間地点。観光名所、札幌時計台隣のビルで営業する「sapporo ramen HACHI(サッポロ ラーメン ハチ)」。こちらは、透き通った鶏ダシスープの中華そばと、豚挽肉を合わせて旨味とコクをプラスした札幌味噌ラーメンが二大看板メニュー。どちらも北海道産食材にこだわった一杯となっています。
多田さんセレクトの一杯は、こちらの「鶏出汁中華そば 醤油」。「会社や官庁が集まる一等地で、クォリティーの高い中華そばをこの値段で提供するのは、すごい企業努力だと思います」と感心します。
特徴であるベースのスープは、小樽地鶏をベースに道産丸鶏、親鶏や子鶏のガラを使用。弱火でじっくりと炊いて、鶏の旨味を存分に引き出しています。醤油ダレは、薄口醤油、濃口醤油、たまり醤油、生醤油に天日塩をブレンドし、旨味、香りを生かしたキレのある仕上がり。
このスープに、小麦の全粒粉で作った低加水ストレート麺や、国産豚肩ロースのチャーシューが相性抜群です。また、丼のきれいに折りたたまれた麺が美しく、盛り付けにも美意識を感じさせる一杯。19歳からラーメンの修業を始めた店主のこだわりが満載です。
もう1つの看板メニュー「札幌味噌ラーメン」は進化系。鶏の旨味がたっぷり詰まったスープに、純正ラード、おろしニンニク、たっぷりの豚挽肉を合わせて風味を加えています。味噌ダレは、数種類の味噌や米麹を合わせて練ったブレンド味噌。コシの強い熟成縮れ麺が、スープをたっぷりまとって口中に入ります。
トッピングにも趣向を凝らし、タマネギと長ネギのみじん切りは食感にアクセントを、胡麻メンマは味に変化を、カツオ風味の揚げ玉はスープに旨味を加えます。おろしショウガを溶かしながら食べ進むと、スープの風味と濃度がどんどん変化し、最後の一口まで楽しめる一杯です。
店内はカフェ風のインテリアで、BGMにはジャズを流すなど、周囲の雰囲気と調和した心地よい空間となっています。近くにはホテルも多く、観光客のアクセスも便利です。カウンターに仕切り版を設けるなど、新型コロナウイルス感染拡大の防止に努めています。
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sapporo ramen HACHI
- 住所 〒060-0001 北海道札幌市中央区北1条西2丁目 時計台ビルB1F ガーデンテラス
- 電話 080-3296-6818
営業時間:11:00~14:45(ラストオーダー14:30)、土11:00〜 ※営業時間の変更等は随時Instagramにて更新(@sappro_ramen_hachi)
定休日:日曜日、祝日
駐車場:無
3.【がんてつ 札幌西口】 風味豊かでクリーミーな豚白湯ラーメン
JR札幌駅から西に伸びる線路高架下の商業施設で営業する「がんてつ 札幌西口」。雨や雪にあたらず来店できる便利な立地で、駅利用客、札幌駅周辺への買い物客、周辺のビジネスマンや学生など、幅広い層に支持されているラーメン店です。
「スープに長時間煮出した豚骨の旨味や甘味が凝縮しています。味噌がおすすめですね」と菅原さんがおすすめする「味噌らあめん」は、マイルドでクリーミーな味わいが特徴。
北海道産の豚の骨、中でも大腿骨のげんこつを、丁寧にアクを取りながら超強火で約12時間炊き出したベーススープを使用。クセや臭みはなく、とろみの効いた旨味と甘味たっぷりのスープです。これに店主が全国から選りすぐった風味豊かな味噌を使用。5日間定温熟成させてプリッと弾ける弾力の麺と合わせて、インパクトの強い一杯に仕上げています。
サイドメニューも人気で、特に「炒飯」をラーメンと一緒にオーダーする人は多いです。1人前ずつ強火でしっかりあおって作るので、ごはんはしっとりしながら一粒一粒の食感はパラパラ。香ばしい風味がさらに食欲を刺激して、ラーメンと一緒に食べてもペロリと完食してしまうおいしさです。ゴロッと入ったチャーシューが旨味をアップ。グループで炒飯1人前をシェアするのもいいですし、ラーメンと半炒飯のセット(味噌950円、醤油・塩900円)もおすすめ。
縦に長い店内は、カウンターと各テーブル席の間隔に余裕を持たせ、テーブルには仕切り版を設けて新型コロナウイルス感染予防対策に努めるなど、ゆったりとおいしいラーメンを味わうことができます。JR札幌駅周辺で、比較的遅い時間まで楽しめるのも魅力です。
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がんてつ 札幌西口
- 住所 〒060-0806 北海道札幌市北区北6条西6丁目 1WEST6-1F
- 電話 011-596-8245
営業時間:11:00~23:30
定休日:なし
駐車場:なし
4.【麺のひな詩】 こってりだけれどあっさりした鶏ダシラーメン
札幌都心の東側で人の賑わいは少し落ち着いたエリアで営業する「麺のひな詩」。JR札幌駅東側に立つホテルから近く、大型ショッピングモール「サッポロファクトリー」も近所ということで、店には毎日多くの人が訪れる人気店です。
さまざまなラーメン店の立ち上げ、経営、メニュー開発に携わってきた経験豊富な2代目オーナーが提供するラーメンの特徴は、見た目も飲み口もきれいな鶏白湯という乳白色のスープ。見た目は濃厚ながら、食べるとあっさりとした「こっさり」味が特徴です。
「まろやかな鶏ダシの風味が楽しめます」と多田さんが推薦する通り、鶏白湯ラーメンはクセのないすっきりとした風味で、旨味はしっかり凝縮した味わいです。その特徴を最も感じられるのは塩味でしょう。最近はさらっとしながら深い旨味の味噌も人気だそうです。
炙りを加えたチャーシューや味の染みた煮卵がのって豪華な「トロ玉チャーシュー麺」は、スープのおいしさが楽しめボリュームもたっぷりでおすすめ。
自慢のスープには、丸鶏、長ネギ、タマネギを使用し、8時間ほど強火で煮込んで旨味やコラーゲンなどを丁寧に煮出します。ニンニクは使用せず、油はラーメンの仕上げの香り付けにラードを少し。塩分も控えめなので、後味もすっきりして、毎日でも食べられる優しい味わいです。麺にもこだわり、スープのタイプに合わせて中太縮れ麺と細縮れ麺の、どちらも札幌らしい玉子麺を使い分けています。
明るく清潔さを感じさせる店内で、女性の1人客も気兼ねなく利用しやすい雰囲気。現在は、消毒液を設置し、仕切り版を取り入れるなど、新型コロナウイルスの感染予防に努めています。
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麺のひな詩
- 住所 〒060-0033北海道札幌市中央区北3条東3丁目 酒井ビル1F
- 電話 011-207-4848
営業時間:11:00〜21:00(材料がなくなり次第終了)
定休日:不定休
駐車場:なし
5.【175°DENO 担担麺 札幌北口店】 札幌の名店、唯一無二の担担麺
「担担麺をラーメンとするかどうかという話はあれど、札幌の麺料理でここは外せないでしょう」と菅原さんがあげた店が、2013年にオープンし、これまで食べ親しんできた担担麺とは味も見た目も刺激も違う「175°DENO 担担麺(ひゃくななじゅうごど での たんたんめん)」。オープン以来、札幌から東北、東京へとみるみるうちに広まり、食における“シビれ”ブームを巻き起こしました。札幌には現在 5 店舗。その中で JR 札幌駅北口からほど近い場所にあるのが「175°DENO 担担麺 札幌北口店」です。
「辛さの中に旨味あり」と語る菅原さん。一番人気は「白ごま汁なし担担麺」です。自家製辣油とごまダレや炒醤肉(ひき肉炒め)を、特注平打ち麺に絡めて食べます。中国四川省成都に渡り、日本全国の有名店を食べ歩き、さまざまな飲食店で修業を積んだ店主が編み出した、唯一無二の独創的な担担麺。
ポイントは、かつて中国の皇帝御用達であった希少価値の高い「四川花椒」と、自家製の「175°辣油」。この辣油と最高級花椒が、衝撃的な旨味のある辛さと、香り、シビれを生みます。口の中に広がるレモンのような香りとシビれの刺激がファンを魅了。
カシューナッツも食感が絶妙なアクセント。シビれや辛さレベルの選択、各種トッピング、追加花椒などで味や食べ方のカスタマイズも楽しめます。
メニューのバリエーションが豊富な 175°DENO。中国四川省に DENO 担担麺のルーツがあるということで、本場四川料理を取り入れたメニューもお手のものです。「DENO 麻婆麺」は、「175°辣油」や「自家製麻婆醤」などで旨みやシビれ・辛さを立たせた、四川料理と 175°DENO のコラボメニューです。オリジナリティーあふれる麻婆豆腐に麺が入ってボリュームもたっぷり。新しい麻婆豆腐の世界へ導く一杯です。
スタイリッシュな空間で、器もおしゃれ。女性にも人気なのも納得です。現在は、新型コロナウイルス感染防止のため、飛沫防止ガードを設置するなど対策を施して営業しています。
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175°DENO 担々麺 札幌北口店
- 住所 〒060-0807 北海道札幌市北区北7条西4丁目1-1 東カンビル1F
- 電話 011-769-0334
営業時間:10:30〜21:30(ラストオーダー21:00)※新型コロナウイルス感染予防対策で短縮営業中
定休日:なし
駐車場:なし
Text by:みんなのことば舎
※本記事の情報は2020年9月時点のものです。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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