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伝統の一杯を味わう!札幌ラーメンの名店「すみれ中の島本店」

伝統の一杯を味わう!札幌ラーメンの名店「すみれ中の島本店」

更新日: 2022/07/18

北海道各地には、それぞれに特徴を持ったラーメンがあります。特に、札幌函館旭川釧路ラーメンは、「北海道四大ラーメン」と呼ばれて人気を博しています。その中でも、知名度が最も高いのが札幌ラーメンです。

ラーメン激戦区の札幌で行列ができる人気店であり続けている「すみれ」は、「濃厚な味噌味にコシのある太めの熟成玉子ちぢれ麺、もやしなどの野菜たっぷり」という札幌ラーメンのイメージを定着させた「純蓮(すみれ)」のルーツを汲むお店です。

はじめて北海道を訪れる訪日旅行客にぜひ味わって欲しい名店の魅力を紹介していきます。

札幌発祥の味噌ラーメン。その味を確立させたお店

札幌発祥の味噌ラーメン。その味を確立させたお店

味噌ラーメンは、札幌ラーメン店「味の三平」で誕生したと言われています。

  • 味噌ラーメンを考案したのは、親父の大宮守人です。「味噌は体にいい」が持論だった親父は、味噌汁をヒントに工夫を重ねて「味噌味メン」を生み出したのです。それがいつしか「味噌ラーメン」という名前に。

    ※引用:「味の三平」ホームページ(http://www.ajino-sanpei.com/04_01.html

そして、1964年に札幌の中の島に誕生した一軒のラーメン店が、強烈なインパクトを放つ味噌ラーメンを生み出し、札幌ラーメンのイメージを広く全国に定着させました。その店が、現在のすみれ中の島本店にほど近い場所にあった「純連(すみれ)」です。

創業者の店主の村中明子さんは、比較的あっさりしたタイプが札幌ラーメンの主流だった時代に、ニンニク風味の味噌味という濃厚な味わいのラーメンを提供。斬新な味は徐々に評判を呼び、雑誌やテレビなどマスコミにも取り上げられて人気店となりました。

母から息子たちへ、多くの弟子へと受け継がれる伝統の味

「純連」は、1982年に惜しまれつつ閉店しましたが、翌年、場所を変え「純連(じゅんれん)」として再開、再び行列のできる店になりました。そして1989年、和食料理人で当時寿司店を営んでいた創業者の三男が、ラーメン作りの修業を積み、創業の地・中の島にラーメン店を開店。これが、ひらがなの「すみれ」です。「すみれ」は創業者の長男が店を継いだ「純連」とともに札幌ラーメンの名店として知られる存在です。「すみれ」「純連」で修業を積んだ多くの弟子たちは、札幌ラーメン文化を継承し、全国各地で身に付けた味と技術を進化させています。

「すみれ」の代名詞、香り高くスパイシーな味噌

「すみれ札幌中の島本店」の人気ナンバーワンは、やはり味噌です。中華で挽肉やもやし、玉ねぎをニンニクを効かせて炒め、そこにスープと札幌市内唯一の酒造メーカー・千歳鶴日本清酒に特注した味噌を加えて作るスープは、スパイシーで濃厚。一口目からおいしさが存分に味わえます。

中華鍋から立ち上る炎が、香り立つスープに仕上げます
中華鍋から立ち上る炎が、香り立つスープに仕上げます

このスープと相性抜群なのが、ハリのある中太ちぢれ麺です。熟成させたインパクトの強い麺は、濃厚なスープをたっぷり吸い上げます。最後に散らす生ショウガもすみれの特徴です。一杯つくるごとに塊からすり下ろし、もっとも風味の強い状態で乗せるのがこだわりです。ショウガは味噌とよく合うと評判で、今では札幌ラーメンを提供する多くの店で取り入れられています。表面を覆うラードの油膜はスープの温度を保つ役割も果たしており、最後まで熱々の状態を保ったまま食べられます。

来店者の6割、多い時には8割にもの人が注文する、一番人気の味噌870円
来店者の6割、多い時には8割にもの人が注文する、一番人気の味噌870円

進化し続ける「すみれ」の一杯もチェック

「すみれ」は、誰からも愛される味を追求して、母から受け継いだ味を時代とともに進化させています。海外からの旅行者、特にアジア圏の方に人気なのが味噌キムチ980円です。辛みの中にも甘みを感じるキムチが味噌と絡み、よりパンチの効いた味わいが楽しめる一杯です。
地元の常連さんがよくオーダーするのは香ばしくて深い味わいの正油820円。独自に調合したしょうゆダレが味の決め手です。女性や年配客には、豚骨メインで取ったダシの旨味とコクが楽しめ、味わい深いと評判の塩820円が人気。最近は、昔風あっさり正油870円も注目を集めているそう。

とろみのあるスープに、豚ばら薄切り肉やもやし、ニラ、玉ねぎなど具材がたっぷり。
とろみのあるスープに、豚ばら薄切り肉やもやし、ニラ、玉ねぎなど具材がたっぷり。

ラーメン店とは思えないおしゃれな店構えも注目

2年前に建て替えられた中の島本店店舗は、コンクリート打ちっ放しのスタイリッシュな建物で、ラーメン店というよりフレンチレストランといった雰囲気。店内は明るく清潔感にあふれ、女性客にも好評です。店は開店早々に満席になることもしばしばで、店内にある待合席が一杯になり外に行列ができるのもおなじみの光景となっています。おいしいラーメンとの出会いに心を弾ませながら順番を待つのも楽しいですが、時間に余裕がなければ比較的すいている14:00以降か、16:00〜17:00頃が狙い目。

白とブラウンで統一された店内
白とブラウンで統一された店内

人気の味を家庭で再現できるお土産ラーメン

「すみれ」のおいしさを再現したお土産ラーメンも販売。写真の乾麺タイプのほか、生麺タイプもあります。地方発送も可能。ラーメン店に併設してお土産専用ショップもあり、買い物だけの来店も可能です。お店で食べたおいしさを、親しい方へのお土産にいかがですか?

味噌、塩、正油各1食400円
味噌、塩、正油各1食400円

「すみれ」は中の島本店のほかに、札幌市内に2店舗あります。すすきの店(札幌市中央区南3条西3丁目9-2 ピクシスビル2F)は、平日・土曜深夜3時まで営業しており、お酒を飲んだ後の“締めラーメン”を味わいに、地元客も多く立ち寄ります。

里塚店(札幌市清田区里塚1条4丁目15-45)は、札幌市内と新千歳空港と結ぶ国道36号線に面し、空港へアクセスする高速道路の北広島インターチェンジからも近いことから、出張や観光で訪れた方が立ち寄りやすい立地です。「忙しくてラーメンを食べる暇がなかった」というビジネスマンが、帰りに訪れている姿を多く見かけます。

道外では、本州に横浜店(神奈川県横浜市中区野毛町1丁目26-5 野毛サーク1F)があります。

営業時間:4月〜10月は月〜金11:00〜15:00、16:00〜21:00、土・日・祝11:00〜21:00、11月〜3月は月〜金11:00〜15:00、16:00〜20:00、土・日・祝11:00〜20:00
定休日:無休
アクセス:地下鉄南北線中の島駅より徒歩10分 席数:44席
駐車場:15台

  • すみれ 札幌中の島本店
    • 住所 〒062-0922 札幌市豊平区中の島2条4-7-28 / 4-7-28, Nakanoshima 2jyou, Sapporo-shi Toyohira-ku, Hokkaido, 062-0922

Text by : みんなのことば舎

※記事掲載時の情報です。
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※特記以外すべて税込み価格です。

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