北海道は日本を代表する観光地の一つです。有名な観光スポットや美味しいと評判のお店には、たくさんの人が集まっています。ただしそれは北海道の魅力のほんの一部に過ぎません。人知れず美しい光景や、美味しい食べ物、日本的な文化があふれています。今回は、9月に開催されたニセコのイベントにお邪魔し、北海道に住んでいる4か国の方にインタビューして自分だけのお気に入りスポットを選んでもらいました。(以下は回答者の個人的な意見です)
1 大自然に囲まれた山間の日帰り温泉「交流促進センター 雪秩父」(ロシア/女性)
「ニセコと岩内をつなぐニセコパノラマラインにある、日帰り温泉“交流促進センター 雪秩父(ゆきちちぶ)”が一番のお気に入り。硫黄の匂いが強烈ですが、露天風呂から大地から温泉が湧く大湯沼や、雪に覆われたチセヌプリが見渡せるダイナミックな雰囲気が最高です」(ロシア/女性)
交流促進センター 雪秩父は、ニセコ市街地から60分ほど車で走った蘭越町の山間部にある日帰り温泉です。「雪秩父」の名前の由来は、日本の皇族の一人である「秩父宮雍仁親王」が、1928年にスキーでニセコを訪れたことに由来しています。かつては国民宿舎として宿泊が可能でしたが、2015年に日帰り温泉としてリニューアルしました。自然に囲まれ、夜には手が届きそうな満天の星空に迎えられます。きっと素敵な思い出になることでしょう。
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ニセコ交流促進センター 雪秩父
- 住所 〒048-1321 北海道磯谷郡蘭越町字湯里680
- 電話 0136-58-2328
営業時間:9:30~20:00
料金:大人500円 小人300円 幼児無料
定休日:年中無休
2 地元産の素材を使った料理がおいしい!東川町「オンザテーブル」(イギリス/男性)
「旭川市の近くの街、東川町にあるレストラン「オンザテーブル」が一番のおすすめです。お店というよりプライベートな空間という感じで、とてもくつろげる雰囲気が気に入っています。ここのメニューは地元の素材を使った洋食がメインなので、国籍を問わず美味しく食べることができます。中でもグリーンカレーが一番のお気に入り。野菜の旨味とスパイスが程よく、思い出しただけでも食べたくなります」(イギリス/男性)
道北の東川町は「カフェの街」と呼ばれるほど、オシャレな店がたくさんあります。「オンザテーブル」はアンティークを基調とした木のぬくもりを感じられるお店です。サインや案内のボードに、「食堂」「喫茶」「酒場」と書かれているとおり、昼はランチ、夜はバーになっています。東川町は留学生を多く受け入れており、国籍を問わず食べやすいよう、地元で採れた野菜をふんだんに使ったグリーンカレーを提供しています。
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オンザテーブル
- 住所 〒071-1424 北海道上川郡東川町南町1-1-6
- 電話 0166-73-6328
営業時間:[月・火・木]11:30~20:00 [金・土・日]11:30~24:00 (金、土、日の夜は酒場営業しています)
定休日:第1.3火曜日、水曜日
3 大都会の喧騒から離れられる「藻岩山」がお気に入り(インド/男性)
「ここ数年インドは人口が増え続け、街中は人でごった返しています。私が生まれ育った場所は大都会だったので、それが当たり前だと思っていましたが、北海道に来て人が少ないことに驚きました。190万人も住んでいると言われる札幌でさえ人とぶつかることはないですし、中心地を少し離れると緑豊かな場所がたくさんあります。特に夜景が美しい藻岩山はお気に入りの場所です。都会でありながら喧騒と離れられる場所があるなど羨ましい限りです」(インド/男性)
インドは著しく人口が増加し、2030年には中国を抜いて世界最大の総人口になると予想されています。インドの方にとって190万人都市でありながら静かな場所が残されている札幌は不思議な感じがするそうです。
藻岩山は札幌市の中心部から5kmほど離れた場所に位置する 標高531m の山です。ロープウェイから四季折々の美しい光景が眺められ、山頂からは札幌の夜景が一望できます。 登山道も整備されており、野鳥の声に耳を傾けたり、時にはエゾリスに出会えたりなど、都会の喧噪を忘れさせてくれる市民憩いのエリアです。
4 「北海道神宮」の初詣はおごそかで神秘的(イギリス/男性)
「札幌滞在中に日本人の友人に誘われて北海道神宮に初詣に行きました。雪が降る真夜中なのに大勢人が集まり、お祈りをするために長い列ができていました。夜の神社は賑やかながら厳粛な雰囲気で、日中とは異なる神秘に満ちています。私はキリスト教徒なのでお祈りしてよいものなのか迷いましたが、“初詣は年始のイベントで宗教的意味合いはそれほど強くない”と言う人もいて驚きました」(イギリス/男性)
初詣は、神社やお寺で新年の無事と平安を祈願する習わしです。本来は宗教的な意味合いがありましたが、今では宗教にこだわらず年明けのイベントとして初詣に行く人が多いです。
札幌の北海道神宮など大きな神社には何万人も集まり、露天商が出店したり、晴れ着を着た人が参拝したりなど華やかな雰囲気に包まれます。初詣の期間は元旦から1月3日までの「三が日」がよいとされているので、日本で新年を迎えられる方はお参りしてみてはいかがでしょうか。
5 北海道の冬の風物詩 湖でのワカサギ釣りが楽しみ(オーストラリア/男性)
「北海道の冬はワカサギ釣りを楽しみにしています。ワカサギは全長15cmくらいの淡水魚で、凍った沼や湖にドリルで穴を開けて糸をたらします。氷の上に立てたテントの中で釣るので寒くありませんし、道具をレンタルできるので、手ぶらで楽しめるのも魅力です。釣ったワカサギはてんぷらにして塩を振って食べます。とても美味しくて、ビールがすすみます」(オーストラリア/男性)
ワカサギは日本の寒い地域に生息するほか、食用として全国の沼やダムなどに放流されています。ワカサギ釣りは沼や湖が凍る1月下旬から2月下旬に行われ、テントを張って釣りを楽しむ姿は北海道の冬の風物詩になっています。
全道各地でワカサギ釣りが楽しめますが、外国人観光客には札幌から約40分の「しのつ湖」がおすすめ。釣り道具のレンタルがあり、ワカサギを調理してくれるうえに、凍えた身体を温めてくれる温泉もあります。
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しんしのつ温泉たっぷの湯
- 住所 〒068-1100 北海道石狩郡新篠津村第45線北2
- 電話 0126-58-3166
営業時間:7:00~ 終了時間は釣り場によって異なる
料金:釣り小屋(釣り道具などレンタル込み・入浴券付き)大人2600円 小人1500円 外釣り(入浴券付き)大人2000円 小人1000円 土日祝は予約制
営業期間:1月下旬~2月下旬
海がなく雪も降らない国から来た旅行者にはすべてが驚き
アフリカで生まれ育った方は「北海道は観光地に行かなくても美しい景色はたくさんあります。海がなく雪も降らない国から来た私には、雪が積もった山も夕日が沈む海も絶景」と話してくれました。北海道には観光地と呼ばれていない場所に手つかずの絶景が隠されています。地元の人から見れば何でもない風景や場所でも、国が違えば新鮮な発見になることでしょう。あなただけのお気に入りの穴場を見つけてください。
Text by:Masakazu
※本記事の情報は2020年10月時点のものです。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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