HOME 北海道 北海道 釧路 【期間限定】北海道・阿寒湖で出合える感動のデジタルアート「カムイルミナ」の見どころをチェック!
【期間限定】北海道・阿寒湖で出合える感動のデジタルアート「カムイルミナ」の見どころをチェック!

【期間限定】北海道・阿寒湖で出合える感動のデジタルアート「カムイルミナ」の見どころをチェック!

更新日: 2019/10/10

カムイルミナは、光や音、映像などのデジタル技術によって生み出された、幻想的な夜の森を冒険する体験型アクティビティです。舞台は、北海道東部に位置する阿寒摩周国立公園の阿寒湖畔にある「ボッケ遊歩道」。2019年7月にスタートし、今年は11月上旬まで開催しています(2020年は5月下旬~11月上旬の開催予定)。今回は、体験前に知っておくとより楽しめる見どころと、阿寒の観光スポットをご紹介します。

国立公園での開催は世界初! 自然環境を考えた工夫とは

©Moment Factory
©Moment Factory

カムイルミナは、カナダにある世界トップレベルのマルチメディア・エンターテイメント・カンパニーMOMENT FACTORY社が展開する「ルミナナイトウォーク」シリーズの最新作。世界10作目の作品で、シリーズで初めて国立公園が舞台となっています。自然の保護を目的に指定された国立公園での開催には、数々のハードルがありましたが、環境省や林野庁、阿寒湖周辺の森林を所有・管理する前田一歩園財団などと協力し、「自然との共生」をテーマに、環境に配慮したプログラムとなっています。

開催場所の「ボッケ遊歩道」は、火山活動によって地中のガスや水蒸気が噴出する「泥火山」や、手つかずの原生林を間近で見ることができる観光スポットです。日中も多くの人が訪れるので、景観を損ねないようカムイルミナで使う機材は、毎日、終演後に全て取り外し、動かせないものは近くに落ちている葉や枝でカモフラージュしています。

冒険のストーリーはアイヌのユーカラ(叙事詩)がモチーフ

北海道の先住民族「アイヌ」には、古くから伝わるユーカラ(叙事詩)があります。カムイルミナは、阿寒アイヌのユーカラ「大飢饉から人々を救ったカケスの神の物語」を現代風にアレンジしたもので、アイヌの人々も制作に関わっています。
売上の一部は、自然環境保護活動、アイヌ文化振興に寄付され、森と湖の保全とアイヌ文化の発展に活用されます。

いよいよ、冒険がスタート! フクロウとカケスとともに、カムイの世界へ

いよいよ、冒険がスタート! フクロウとカケスとともに、カムイの世界へ

カムイルミナは日没30分後からスタート。9、10、11月と開演時間が異なるので、詳細は公式サイトで確認してください。

●「森の入口 −ENTER THE FOREST−」

●「森の入口 −ENTER THE FOREST−」

入場口でアイヌの杖をモデルにした「リズムスティック」を受け取ります。このリズムスティックは、特定の場所に行くとナレーションや音楽が流れたり、ストーリーに合わせてさまざまな色に輝いたりします。ボッケ遊歩道には、環境への配慮から、照明がほとんど設置されていません。リズムスティックは真っ暗な森の中を歩くときの明かりとしても活躍します。

●「守り神 -THE PROTECTER」〜「使者 -THE MESSENGER-」

●「守り神 -THE PROTECTER」〜「使者 -THE MESSENGER-」
映像はメッシュスクリーンに投影。フクロウとカケスが、まるでそこに存在しているかのよう
映像はメッシュスクリーンに投影。フクロウとカケスが、まるでそこに存在しているかのよう

今回のカムイルミナの簡単な説明はこちら。
アイヌは自然や動物を神(カムイ)として敬い、共生してきました。しかし、人間たちはカムイへの儀礼や作法をないがしろにし、動物を敬わなくなります。カムイは怒り、食料である鹿や魚を人間の世界に送ることをやめてしまいました。村の守り神であるフクロウは、飢餓で苦しむ人間たちを心配し、もう一度人間たちにチャンスを与えたいと考えます。そこで、森一番の美しい歌声を持つカケスをカムイの世界への使者に選定。フクロウは、リズムスティックでカケスをサポートするよう人間たちに頼みます。リズムスティックでリズムを刻むと何が起こるかは、実際に行って確かめてみて!

●「逃げゆく鹿 -ESCAPE OF THE DEER-」〜「マリモのメッセージ -MESSAGE OF THE MARIMO-」

●「逃げゆく鹿 -ESCAPE OF THE DEER-」〜「マリモのメッセージ -MESSAGE OF THE MARIMO-」

鹿も魚も、どんどんカムイの世界へ帰ってしまいます。そこへ、阿寒湖に生息するマリモが現れ、人間を助けようとリズムを奏でます。静寂の森にほのかに輝く光がとても幻想的です。

ゾーンとゾーンをつなぐ道の途中にもフクロウが。見逃さないで!
ゾーンとゾーンをつなぐ道の途中にもフクロウが。見逃さないで!

●「カムイの世界 -LAND OF THE KAMUI-」〜「警告 -A WARNING-」

●「カムイの世界 -LAND OF THE KAMUI-」〜「警告 -A WARNING-」
刻々と変化するレーザーの光が、泥火山から立ち上る湯気でゆらめく様は圧巻!たちこめる硫黄のにおいも物語を盛りあげます
刻々と変化するレーザーの光が、泥火山から立ち上る湯気でゆらめく様は圧巻!たちこめる硫黄のにおいも物語を盛りあげます

青い光が瞬く幻想的な森に、カムイとアイヌの世界を結ぶ神聖な窓「神窓」が現れます。その先では、動物に敬意を示さず、祈りの儀式を怠った人間に怒るカムイの声が響きます。大迫力のワンシーンです。

●「リズムにのせて -A COLLECTIVE RYTHM-」〜「フクロウの元へ -THE RETURN-」

●「リズムにのせて -A COLLECTIVE RYTHM-」〜「フクロウの元へ -THE RETURN-」

カムイの教えを胸に森を進むとフクロウが現れ、動物たちを人間の世界に戻すためのリズムを刻むように促されます。遠くから聞こえるカケスの声を追うと、そこには次々に森へ戻る動物たちの姿が。そして、物語はエンディングへと向かいます。

最後はフォトブースでフクロウと記念撮影!
最後はフォトブースでフクロウと記念撮影!

場内でのナレーションは日本語のみですが、映像でしっかりとストーリーが描かれているので、日本語がわからなくても楽しめるはず。出口で配付されるブランドブックは、日本語、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語の5バージョンがあるので、ここで物語を振り返ることもできます。このブランドブックは、ホチキスの針を使わない仕様で作成。万が一、ブランドブックを落としても、自然への影響が少ないように工夫されています。

入場口の近くには、カムイルミナのTシャツを販売しているハンバーガーショップがあります。入場者限定のお得なサービスもあるので、ぜひ立ち寄ってみてください。温泉街のお土産店では、帽子やマグカップなどのオフィシャルグッズを販売しています。旅の思い出やお土産におすすめです。

住所 北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉1丁目5−20(阿寒観光汽船「まりもの里桟橋」)
電話番号 0154-65-7121(阿寒アドベンチャーツーリズム株式会社)
営業時間 9月18:00〜22:30、10月17:30〜21:30、11月16:45〜21:30
料金 大人(中学生以上)前売:2,700円/当日:3,000円、小人(小学生)前売1,350円/当日1,500円
※未就学児は無料
※前売券はカムイルミナ公式サイトまたは阿寒湖周辺各ホテルにて販売。当日券はカムイルミナチケットブースにて販売。
※カムイルミナチケットブースや阿寒湖アイヌシアターイコㇿ窓口、阿寒湖周辺各ホテルでは、「カムイルミナ」と「ロストカムイ」の両方をお楽しみいただけるお得なセット券も販売。
アクセス たんちょう釧路空港から車で約1時間(国道240号を経由)、新千歳空港から車で約3時間30分(道東自動車道を経由)

アイヌの世界にもっとひたるなら阿寒湖アイヌシアター「イコロ」で「ロストカムイ」を見よう!

アイヌの世界にもっとひたるなら阿寒湖アイヌシアター「イコロ」で「ロストカムイ」を見よう!

湖畔にある温泉街一帯は阿寒湖温泉と呼ばれる観光スポット。この西側にはアイヌの生活や文化を今に伝える「アイヌコタン」(コタン=集落)があり、約120人あまりのアイヌの人々が住み、生活しています。ウッドクラフトやアクセサリーなどが買える民芸品店や飲食店が20店以上も立ち並ぶほか、阿寒湖アイヌシアター「イコロ」ではアイヌ古式舞踊や人形劇などを観ることができます。

マリモのお土産もあります
マリモのお土産もあります

イコロで上演されている「ロストカムイ」は、日本や世界で活躍するクリエイターが、アイヌに伝わる古式舞踊、ダンス、デジタルアート、サウンドデザインなどを融合させて作り上げた舞台です。

ロストカムイは、「アイヌとエゾオオカミの共生」をテーマにした物語。自然や動物をカムイ(神)として敬うアイヌにとって、エゾオオカミは狩りをする神「ホロケウカムイ」でしたが、エゾオオカミはしだいに数を減らし、絶滅してしまいます。なぜ絶滅しなければならなかったか、アイヌと狼はどんな関係性だったか、そしてそこから何を思うかが、物語のポイントです。

カムイルミナの制作に深く関わった人が、ロストカムイを作っています
カムイルミナの制作に深く関わった人が、ロストカムイを作っています

劇中で聴こえる水音や鳥のさえずりなどは阿寒で録音した自然の音を使っています。また、映像に現れる森も、イコロの近くにある「光の森」を再現したもの。狼を演じるキャストは、実際に光の森へ行き、そこに流れる空気を感じてから、役を演じています。

最後は観客も舞台に参加。キャストと一緒に踊ったり、記念撮影をすることができます
最後は観客も舞台に参加。キャストと一緒に踊ったり、記念撮影をすることができます

カムイルミナはもちろん、阿寒は見どころがいっぱい!宿泊施設も多く、温泉も楽しめるのでゆっくりと滞在できる土地です。この秋は阿寒で、アイヌ文化に触れられる感動のデジタルアートをぜひ体験してみてはいかがでしょうか。

カムイルミナはもちろん、阿寒は見どころがいっぱい!宿泊施設も多く、温泉も楽しめるのでゆっくりと滞在できる土地です。この秋は阿寒で、アイヌ文化に触れられる感動のデジタルアートをぜひ体験してみてはいかがでしょうか。

住所 北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉4丁目7−84(阿寒湖アイヌシアター「イコロ」)
電話番号 0154-67-2727
営業時間 1日2公演(15:00〜、21:15〜)
※上演時間は約40分
※11月以降は1日1公演(21:15からの回のみ)
料金 大人2,200円、小学生600円
アクセス たんちょう釧路空港から車で約1時間(国道240号を経由)、新千歳空港から車で約3時間30分(道東自動車道を経由)

Text by:みんなのことば舎

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