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函館&道南エリアの桜ガイド~種類や見頃、おすすめスポット10選

函館&道南エリアの桜ガイド~種類や見頃、おすすめスポット10選

公開日: 2024/02/22

道南ではソメイヨシノをはじめ、北海道特有の桜であるエゾヤマザクラ、チシマザクラなど、様々な種類の桜が咲きます。桜の名所として五稜郭が有名ですが、地元の人たちが大切にしている穴場もたくさんあります。初めて道南エリアに訪れた方からツウな方まで満足いただけるスポットを紹介します。

目次
  1. 函館や道南エリアの桜
  2. 函館や道南エリアの見頃時期&訪れるベストタイミング
  3. 函館市内の桜名所5選
  4. 北斗市内の桜名所3選
  5. その他エリアの桜名所2選
  6. 函館の桜を楽しむための体験&ツアー
  7. 桜の名所の近くの宿泊施設
  8. 道南エリアで日本の文化「お花見」を楽しもう!

函館や道南エリアの桜

画像素材:PIXTA
画像素材:PIXTA

北海道の南部に位置するの道南エリアには観光都市として知られる函館を中心として、歴史的建造物や美しい自然景観のほか、グルメや温泉など多くの魅力を持っています。

北海道では本州よりも1ヵ月ほど遅れて桜が開花しますが、桜前線は南から北に向かうため、道南エリアは北海道でもいち早く桜の見頃を迎えます。このエリアには北海道開拓前からアイヌ人以外の日本人が移り住んでいたため、函館の五稜郭公園といった歴史的建築物や公園等に多くの桜が植えられています。そのため、北海道の他のエリアと比べて、日本らしい風情を感じられる桜の景色を目にすることができます。

函館や道南エリアの見頃時期&訪れるベストタイミング

五稜郭公園の桜 画像素材:PIXTA
五稜郭公園の桜 画像素材:PIXTA

例年は4月下旬から5月上旬が見頃を迎えますが、気象条件により前後する場合もあります。4月末頃であれば間違いなく美しい桜を見ることができるでしょう。

桜の見頃は短く観光客が集中するため、ホテルなどは早めの予約が必要です。また、ライトアップされた夜桜を見に行く際には、軽く羽織れるジャケットを用意しておきましょう。

函館市内は五稜郭公園など桜の名所が多いですが、そのほかにもお城や桜、寺社仏閣と桜など、日本らしい桜の景色のコラボレーションが見られる場所がたくさんあり旅行のプランが立てやすいのも特徴です。

函館市内の桜名所5選

1.星型に沿って桜が咲く「五稜郭公園」

画像提供:函館・はこぶら
画像提供:函館・はこぶら

五稜郭は1860年代に造られた、五角形の星形をした要塞です。大政奉還後の新政府軍と旧幕府軍の箱館戦争では、旧幕府軍の最後の拠点となりましたが1869年に降伏。園内には箱館戦争当時の大砲や石垣などが残されています。かつて五稜郭は箱館御役所 (通称:箱館奉行所)として蝦夷地の政治を担っていました。現在は函館市民の請願を受けて1914年から公園として一般開放されています。

園内には5,000株の桜の苗木が植樹され、星型の五稜郭に沿って咲いています。桜の見ごろは4月下旬から5月初旬で、期間中は「五稜郭さくらまつり」を開催しています。例年は日没から21時までライトアップ。公園に隣接している高さ107メートルの五稜郭タワーから、ピンクに染まる星形の五稜郭や、函館市街や函館山、津軽海峡などの眺望が楽しめます。日本人が愛してやまない桜の美しさを堪能してください。

2.動物施設や遊園地もありファミリーにおすすめの「函館公園」

画像提供:函館・みなみ北海道観光ガイド
画像提供:函館・みなみ北海道観光ガイド

函館公園は、明治時代の函館駐在英国領事リチャード・ユースデンの「病人に病院が必要なように、健康な人間には休養する場所が必要」との提言を受けて、市内の実業家4人と市民の協力のもと、1879年に開園した歴史ある公園です。道南エリアで唯一のミニ遊園地や動物飼育施設があり、市民の憩いの場として利用されており子ども連れにもおすすめのスポットです。

1889年に地元の商人・逸見小右衛門が「函館公園を奈良県の吉野山のようにしたい」と、5年をかけてサクラとウメの木5,280本を植栽。昭和初期の大火でその樹木のほとんどが焼失しましたが、現在はソメイヨシノを中心に約400本のサクラの木が植えられています。例年の見頃は4月下旬~5月上旬で、期間中は桜祭りを開催。提灯によるライトアップ(2024年は未定)や、中央広場に露店が出店し、花見客でにぎわいます。

  • 函館公園
    • 住所 〒040-0044北海道函館市青柳町17
    • 電話番号:0138-30-3126(一般財団法人 函館市住宅都市施設公社)
      入園時間:なし
      料金:入場無料
      休園日:なし

3.桜咲くアーチ状のトンネルが圧巻「桜が丘通り」

画像提供:はこぶら
画像提供:はこぶら

桜が丘通りは、一般住宅街でありながら桜の名所として知られています。函館市電の柏木町で降りて西に少し歩くと、ソメイヨシノを中心に約100本が800メートルにわたって植えられています。その光景はまさにピンク色のトンネルです。例年の見頃は4月下旬~5月上旬。日中は人も車も多いため、綺麗な光景を見るには早朝がおすすめ。道路の正面からトンネルのような桜を撮影できます。一般住宅街なので交通の妨げにならないよう、マナーは厳守。少し早起きして朝食前の散歩に訪れてください。

  • 桜が丘通り
    • 住所 〒042-0942 北海道函館市柏木町1
    • 料金:入場無料

4.社殿の参道に咲く、津軽海峡と桜のコラボが美しい「住三吉神社」

画像提供:はこぶら
画像提供:はこぶら

函館市電の谷地頭電停より徒歩7分の場所にある住三吉神社(すみよしじんじゃ)は、1180〜1336年の鎌倉時代に創建されたといわれています。江戸時代には、箱館奉行が石灯篭を奉納して、外国からの脅威が退散するように祈願したと伝えられています。1934年に発生した函館大火により社殿が類焼し、三吉神社跡地に仮殿を建立。三吉神社と合併合祀の上で移転し、翌年、社名を住三吉神社と改称しました。

例年4月下旬~5月上旬になると、社殿へ続く参道沿いに植えられたソメイヨシノが、約100メートルにおよぶ桜のトンネルを作り出します。境内へ続く坂の上から桜をバックに津軽海峡や街並みを望む光景は、函館らしさに溢れています。厳かな雰囲気の中で、古来から日本人に親しまれてきた桜を楽しんでください。

  • 住三吉神社
    • 住所 〒040-0045 北海道函館市住吉町1-7
    • 電話 0138-22-2608
    • 開門時間:なし
      料金:入場無料
      定休日:なし

5.レンガ造りの聖堂と桜のコラボが美しい「トラピスチヌ修道院」

画像提供:函館市公式観光サイト
画像提供:函館市公式観光サイト

函館市郊外の「トラピスチヌ修道院」は、日本初の女子修道院として1898年に創立しました。1927年に聖堂が再建され、修道女たちは祈り、労働、聖なる読書を日課の3本柱として共同生活を送っています。一般開放エリアは男性の立ち入りも可能で、売店に併設する資料室では院内での生活や修道院の歴史などを紹介しています。

毎年4月下旬ごろから5月中旬には、院内に桜が咲き誇ります。真っ白なマリア像とピンクの桜が美しくマッチ。清楚な姿に心を奪われます。アクセスは函館バス5系統(五稜郭タワー・トラピスチヌシャトルバス)「トラピスチヌ前」バス停からすぐ、路線バス「トラピスチヌ入口」バス停から徒歩10分。ただしトラピスチヌ修道院は観光施設ではなく、祈りの場です。厳かな雰囲気の中で桜を眺めてください。

  • 天使の聖母 トラピスチヌ修道院
    • 住所 〒042-0914 北海道函館市上湯川町346
    • 電話 0138-57-2839
    • 開門時間:9:00~11:30, 14:00-~6:30
      料金:入場無料
      定休日:なし

北斗市内の桜名所3選

6.枝垂れ桜が圧巻!ライトアップも美しい「法亀寺」

画像提供:一般社団法人 北斗市観光協会
画像提供:一般社団法人 北斗市観光協会

函館の隣町で、北海道新幹線の停車駅「JR新函館北斗駅」のある「北斗市」では、桜の新名所「桜回廊」が話題を呼んでいます。それぞれのスポットでライトアップされ、函館市内の名所とは一味違う雰囲気が楽しめます。桜の開花期間中は、例年4月中旬から5月下旬。期間中は「北斗桜回廊クーポン付きスタンプラリー」を実施しています。市内の観光スポットや参加店舗を巡ってお得に満喫してください。

JR新函館北斗駅から車で10分の場所にある法亀寺は、1849年に建立された歴史ある寺院です。寺境内にあるシダレザクラは推定樹齢300年。北海道開拓が始まる遥か昔から存在していました。高さは約12メートルもあり、毎年4月下旬から5月中旬に、大きく湾曲して垂れている枝にたくさんの花が咲き誇ります。

日本では福島県三春の滝桜や、京都祇園のシダレザクラが有名ですが、北海道でこれほど大きく育ったシダレザクラは希少。一風変わった桜を求めて遠方からも花見に訪れています。満開になると18:30~21:00までライトアップされ、幻想的な姿を浮かび上がらせています。

  • 法亀寺
    • 住所 〒041-1231 北海道北斗市向野1丁目14-13
    • 電話番号:0138-77-8322(法亀寺)

7.ソメイヨシノの並木が約300メートルに咲く「大野川沿い」

画像提供:一般社団法人 北斗市観光協会
画像提供:一般社団法人 北斗市観光協会

法亀寺の対岸、大野川に沿って南北に走る町道本郷川原町通線の両側約300メートルにかけて、ソメイヨシノを中心としたおよそ100本の桜並木があります。この桜は1959 年に、当時の皇太子殿下のご成婚を記念して、町民の協力のもと植樹されました。毎年4月下旬ごろから5月中旬に満開になり、18:30~21:00にライトアップされて道行く人たちを楽しませています。また、1989年に本郷橋から鹿島橋までの土手に「平成天皇御即位記念樹」として樹径3センチメートルほどの若い八重桜が37本植えられています。

  • 大野川沿い桜並木
    • 住所 〒041-1201 北海道北斗市本町2丁目10−32

8.約800メートルも続く桜のトンネル「松前藩戸切地陣屋跡」

画像提供:一般社団法人 北斗市観光協会
画像提供:一般社団法人 北斗市観光協会

函館北斗駅前から車で約20分の場所にある松前藩戸切地(へきりち)陣屋跡では、毎年4月下旬から5月中旬は、道道から陣屋跡へ続く約800メートルの桜のトンネルが見頃を迎えます。

松前藩戸切地陣屋は、1855年に松前藩によって築かれた日本で最初の西洋式星形城郭であり、北斗市に残る二つの国指定史跡城跡のひとつです。陣屋とは小藩の領主が構えた実質的なお城です。松前藩戸切地陣屋は、箱館戦争で攻撃を受け、現在は土塁や空堀などが残るのみとなっています。

期間中は北斗陣屋桜まつり(2023年は4月22日、2024年は未定)を開催。吹奏楽の演奏がオープニングを盛り上げるとともに、北斗市自慢の食が集まり、桜とグルメを楽しむ来場者で賑わいます。

  • 松前藩戸切地陣屋跡
    • 住所 〒049-0158 北海道北斗市野崎

その他エリアの桜名所2選

9.北海道唯一の絶景!お城と桜のコラボ「松前公園」

画像提供:函館・みなみ北海道観光ガイド
画像提供:函館・みなみ北海道観光ガイド

函館市内から車で約2時間の場所にある松前町は、桜の名所として知られる城下町です。松前城がある松前公園は約248,000平方メートルもの広さを誇り、およそ250種10,000本の桜が植えられています。4月下旬から咲き始め、早咲き、中咲き、遅咲きと、さまざまな桜があるため、約1か月にわたって桜を楽しむことができます。

毎年4月下旬~5月中旬に「松前さくらまつり(2024年は未定)」を開催。期間中は日没から21:00頃までライトアップされます。公園内にお花見売店が出店。重要無形民俗文化財「松前神楽」のほか、町内で継承されている郷土芸能の披露や、桜専用LEDライトによる桜ライトアップと松前神楽のコラボなど多くの人で賑わいます。松前城を含む松前公園全体と津軽海峡の素晴らしい眺めも楽しめるので、ぜひ足を運んでみてください。

  • 松前公園
    • 住所 〒049-1511 北海道松前郡松前町松城

10.固有種を含め19種類の桜が咲く名所「森町・オニウシ公園」

画像提供:森町
画像提供:森町

JR函館駅から約1時間の場所にある森町は、桜の名所として知られています。森町の名前の由来となったアイヌ語「樹木の多くある所」の意味を持つオニウシ公園は、秀峰と呼ばれる駒ケ岳や、晴れた日には羊蹄山や有珠山まで360度の大展望を楽しむことができます。園内には森町固有種の(コマミザクラや、ホリイヒザクラを含む約500本・19種類もの桜が植えられ、訪れる人たちの目を楽しませています。

併設されている道の駅に展望台があり、公園全体や海を見下ろせます。また、すぐそばの青葉ヶ丘公園を主会場に、もりまち桜まつりを開催(2024年4月27日~5月12日開催決定)。メインイベントの歌謡ショーのほか、各種の参加型イベントや、家畜共進会場で「ばんば大会」が開催されます。

  • オニウシ公園
    • 住所 〒049-2311 北海道茅部郡森町上台町326
    • 電話番号:01374-7-1286(森観光協会)

函館の桜を楽しむための体験&ツアー

広いエリアに点在する桜名所を訪れるためには、ツアーや貸切チャーターを使うのが便利です。
あわせてチェックしてくださいね。

桜の名所の近くの宿泊施設

函館を中心に、おすすめの宿泊施設をご紹介します。桜シーズンは混雑するので早めの予約をおすすめします。

道南エリアで日本の文化「お花見」を楽しもう!

画像提供:函館市公式観光サイト
画像提供:函館市公式観光サイト

日本人にとって桜は特別な花です。可憐さ、散り際の潔さなど、人の生き方にも例えられてきました。桜の花を見ながら野外で宴会をする「お花見」も文化として定着しています。北海道は、本州と比べて桜の開花が遅いため、時期をずらして桜を鑑賞するのにぴったりです。ぜひ最も開花が早い道南エリアで、美しい桜を楽しんでください。

※本記事の情報は2024年2月時点のものです。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。

Written by:

吉田 匡和

吉田 匡和

札幌在住。北海道の民間企業や国家公務員等においてキャリアを積み、2016年4月より会社員からフリーライターに転身。現在は兼業ライターとしてWEBメディアを中心に北海道の魅力を紹介している。

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