大雪山と旭川を巡る2日間のドライブで、日本で最も早い紅葉を体験しよう。全国を車で旅する旅行ライターのヒデが、秋の北海道を探訪し、この2日間のドライブで多くの外国人旅行者が決して見ることのない絶景スポットを紹介する。
なぜ秋の北海道をレンタカーで巡るのがおすすめなのか?
北海道の大自然が織りなす秋の風景、特に大雪山や旭川周辺の紅葉は、まるで魔法の国に迷い込んだような美しさである。大雪山は日本で最も早く紅葉が訪れることで知られ、日本の四季の魅力が鮮やかに感じられる場所。山々が様々な秋の色に染まり、息を呑むような美しさで私たちを迎えてくれる。この瞬間の絶景を待ち望み、毎年多くの観光客がここを訪れる。
この壮大な自然をより深く楽しむためには、車という自由な移動手段が鍵となる。車があれば、電車やバスの限られたルートではたどり着けない隠れた名所や絶景スポットにアクセスできるからだ。自分のペースで美しい風景を横目で見ながらのドライブ、紅葉の絶景をゆっくりと堪能しながら秘密の場所を散策できる。
私自身、2022年の秋に大雪山と旭川を訪れ、忘れられない体験をした。今回はその旅の感想をお伝えするので、北海道の大自然が織り成す紅葉の芸術を、ぜひ一緒に体感してもらいたい。
北海道秋ドライブの旅程 (旭川から旅を始めよう)
北海道の中心部に位置する旭川は、大雪山国立公園への玄関口として機能しており、大雪山では日本で最も早く、最も鮮やかな紅葉を楽しむことができる。旭川の街自体も、有名な旭山動物園から地元の酒蔵や職人の店まで、楽しい文化体験を提供している。旭川から旅を始めることで、大自然の美しさと文化的魅力が融合した北海道のユニークな雰囲気に慣れることができるのだ。
旭川空港や旭川駅周辺には、さまざまなレンタカー会社があるので、事前に予約しておこう。
- 旭川
→ 車:約70 km/1時間10分
(この旭川から層雲峡エリアへの移動がこの日の主要な移動区間である。) - 層雲峡ビジターセンター
→ 徒歩:約100m/2分 - 大雪山層雲峡黒岳ロープウェイ
→ 車:約1km/5分 - 紅葉谷/紅葉滝
→ 車:約3.5km/5分 - 流星の滝/銀河の滝
→ 車:約3.5km/5分 - ホテル大雪
- ホテル大雪
→ 車:約75km/1時間30分 - 旭川市旭山動物園
→ 車:約7km/15分 - あさひかわラーメン村
→ 車:約15km/30分 - 嵐山展望台
→ 車:約20km/30分 - 神居古潭
→ 車:約17km25分 - 旭川
Day 1
層雲峡ビジターセンター
旭川でレンタカーの準備ができたら、いよいよドライブ旅行へ出発だ! 慣れない車・場所には緊張するが、ゆっくりと慎重に運転しよう。
最初の目的地は層雲峡ビジターセンターである。
国道39号線を進み層雲峡が近くなってくると、周辺の山々全体に広がるカラフルな紅葉に囲まれ、その美しさに圧倒される。道路はすいているので、所々で停車し撮影タイムだ。ただし、層雲峡の入り口付近で時間を使いすぎるのはもったいないので、あまり時間をかけずに先に進もう。
ビジターセンターでは大雪山周辺の自然や地理についての情報収集をしよう。日々変化する紅葉情報についても詳しく教えてくれるので非常に役立つ。ロープウェイ山麓駅の裏に無料駐車場があるので、そこを利用すると便利だ。
- 駐車場:大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ&リフト駐車場(無料)
- マップコード: 623 204 512*86
- 公式ホームページ
-
-
住所
078-1701 北海道上川郡上川町層雲峡
地図をみる -
最寄駅
上川 駅 (石北本線)
- 電話 01658-9-4400
-
住所
078-1701 北海道上川郡上川町層雲峡
大雪山層雲峡黒岳ロープウェイ
大雪山の情報収集をしたら、ロープウェイで高い所まで行き、日本でもっとも早い紅葉を楽しもう。大雪山黒岳周辺では9月中旬から10月中旬ごろに紅葉の見頃を迎える。ロープウェイを使うと黒岳の5合目まで行け、その先はリフトを使って7合目まで行くことができるので、登山経験のない人でも絶景ポイントまで行けるのだ。
ロープウェイから見る紅葉は、彩られた木々で山全体が美しく、まさに絶景。リフトに乗り換えるとより近くに紅葉が感じられ、臨場感がアップし、日本で最も早い紅葉を体感できる。7合目の展望台からの眺めはまさに絶景!
また、この展望台からは息をのむような雲海が見られることがあり、雲海の出る条件がそろうようなら、早朝にこの展望台まで来てみることをおすすめする。
- 紅葉の見頃:9月中旬~10月中旬
- 滞在時間:約2時間半
- 駐車場:大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ&リフト駐車場(無料)
- マップコード: 623 204 512*86
- 公式ホームページ
-
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住所
078-1701 北海道上川郡上川町層雲峡
地図をみる -
最寄駅
上川 駅 (石北本線)
- 電話 01658-5-3031
-
住所
078-1701 北海道上川郡上川町層雲峡
紅葉谷/紅葉滝
次に、紅葉谷を散策し、紅葉滝まで行ってみよう。
紅葉谷散策道入口には8台を駐車できる駐車場があるが、ロープウェイ山麓駅から1km程度の距離なので、歩いて行くこともできる。ちなみに、私はロープウェイ周辺の景色も楽しみたかったので、紅葉谷へは歩いて向かった。
紅葉谷散策道入口からはいよいよ紅葉谷散策道に入る。入口から紅葉滝までは片道約700m/30分の散策道が続く。途中の道はアップダウンがあり、岩や木の根っこが出ていて歩きにくいので注意が必要だ。もちろん、ここではサンダルやハイヒールは危険だ!
滝に向かう途中の休憩時に見た日に照らされた渓谷の岩肌、その下を覆うカラフルな紅葉、そして清涼感のある川のせせらぎなどが相まって、散策に疲れた身体を癒してくれた。
滝が近付くにつれ、ゴーという滝の音が次第に大きくなって、最後に滝が見えた時にはここまで歩いた達成感を味わえた。滝からは水しぶきが上がり、たくさんのマイナスイオンを吸い込むことができ、爽快感抜群!
- 紅葉の見頃:10月上旬~10月中旬
- 滞在時間:約1時間30分
- 駐車場:紅葉谷散策道入口付近の駐車場(無料)
- マップコード: 623 205 362*87
- 公式ホームページ
- 英語名:Momijidani/Momiji Falls
- 日本語名:紅葉谷・紅葉滝
- 英語住所:Sounkyo, Kamikawa-cho, Kamikawa-gun, Hokkaido
- 日本語住所:川町字層雲峡
- GPS:43.72273802172004, 142.95417407356126
流星の滝/銀河の滝
この日最後の訪問地は流星の滝&銀河の滝だ。層雲峡ビジターセンターからここまでは3.5km/5分の距離でさほど遠くはない。ただ、歩くには少し距離があるので車で移動する。国道39号線から標識に従い斜め右に進むと、駐車場に到着する。秋の色で彩られた滝は一段と美しい。
流星の滝と銀河の滝は日本の滝100選にも選ばれている名瀑である。層雲峡は石狩川沿いに24kmにわたって断崖が続くエリア。断崖から流れ落ちる数々の滝の中でも、最も美しいこの2つの滝は必見だ。
2つの滝はそれぞれ離れた別の場所から眺めるが、駐車場の脇にある休憩舎の裏手から登っていける双瀑台(片道約20-30分)まで行くと、2つの滝を同時に見ることができる。もちろん、圧巻の景色だ!
- 紅葉の見頃:10月上旬~10月中旬
- 滞在時間:約1時間
- 駐車場:流星の滝/銀河の滝駐車場(無料)
- マップコード: 623 207 051*41
- 公式ホームページ
ホテル大雪ONSEN&CANYON RESORT
ホテル大雪は、紅葉谷に行く途中にあるので、先ほどの道を戻るように向かう。このホテルは温泉がすばらしいことで知られている。
敷地内3カ所に温泉があり、大自然の中で温泉に入りリラックスできる。
部屋は和室、洋室の選択ができるのでお好みの部屋に宿泊できる。
宿泊は朝夕2食付を予約しよう。
- 紅葉の見頃:9月中旬~10月中旬
- 駐車場:専用駐車場(無料)
- マップコード: 623 204 707*80
- 公式ホームページ
-
-
住所
078-1701 北海道上川町上川町層雲峡
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最寄駅
上川 駅 (石北本線)
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住所
078-1701 北海道上川町上川町層雲峡
Day 2
旭川市旭山動物園
2日目の最初の訪問地は旭山動物園だ。層雲峡エリアから旭川に戻るので、朝からロングドライブとなる。
旭山動物園は、旭川市にある日本最北の動物園で、日本全国の動物園ランキングでは常にトップ5に入る人気の動物園である。ほっきょくぐま館、ぺんぎん館、あざらし館などが人気だ。
この動物園は1996年に入園者数が26万人まで減少し閉園の危機に瀕していたが、次々と改革の手を打ち、今では日本でベスト5に入る動物園に変身した。その改革のキーワードが「動物の見せ方」で、来園者が動物たちの自然で魅力的な姿を見られるので大人気だ。例えば、ホッキョクグマは水中を泳ぐ姿が見られ、あざらしは円柱水槽を垂直に泳ぎ回る姿が見られる。また、ペンギンの散歩では、キングペンギンが集団でエサを採りに行く習性を間近で見られる。他の動物園では見られない動物の生態を見て、感動すること間違いなしだ!
- 滞在時間:約3時間
- 駐車場:正門第1駐車場
- マップコード: 79 357 855*84
- 公式ホームページ
あさひかわラーメン村
旭山動物園で楽しんだ後は旭川ラーメン村でランチにしよう。旭川ラーメン村までは、約7km、車で15分という距離なので、さほど遠くはない。
旭川というとラーメンが有名だ。色白で縮れた麺、醤油ダレを使うなどの特徴がある。
ラーメン村では、様々な旭川ラーメン店8軒が軒を並べ、自分好みのラーメンを見つけることができる。
さて、あなたはどのようなラーメンを選ぶ?
- 滞在時間:約1時間
- 駐車場:専用駐車場(無料)
- マップコード: 79 410 483*60
- 公式ホームページ
-
-
住所
070-0000 北海道旭川市永山十一条4丁目 パワーズ内
地図をみる -
最寄駅
南永山 駅 (石北本線)
- 電話 0166-48-2153
-
住所
070-0000 北海道旭川市永山十一条4丁目 パワーズ内
嵐山展望台
ランチでおなかを満たしたら、嵐山展望台に向かおう。
展望台までは細い林道のような道を通るが、その道の両側に紅葉した樹木や落ち葉が見られ、秋の訪れを感じることができる。ただ、道幅が狭いのと路面状態が良くないので、ゆっくり進もう。
嵐山展望台は、標高253mの小高い丘の上にあり、旭川市街を一望できる。夜景や花火見物のスポットとしても知られている。
- 紅葉の見頃:10月上旬~10月中旬
- 滞在時間:約45分
- 駐車場:嵐山展望台駐車場(無料)
- マップコード: 79 456 051*66
- 公式ホームページ
- 英語名:Arashiyama Observatory
- 日本語名:嵐山展望台
- 英語住所:9 Sen, Takasu, Kamikawa District, Hokkaido 071-1249
- 日本語住所:〒071-1249北海道上川郡鷹栖町9線
- GPS:43.794002165522855, 142.30340439305098
神居古潭(カムイコタン)
この日最後の訪問地は、神居古潭である。神居古潭までの距離は、約20km、車で約30分だ。神居古潭の駐車場は、川と道路の間にあり見つけやすい。
石狩川の急流に奇岩奇石が多くみられるこの峡谷は、アイヌ語で「カムイ(神)コタン(集落)」と呼ばれ、古くよりアイヌの人々の聖地とされてきた。
この峡谷は美しい紅葉スポットとして知られる。
国道の脇に架かっている吊り橋から対岸に渡ることができる。
対岸には廃線となったかつての駅があり、周辺には見どころがたくさんある。
- 紅葉の見頃:10月上旬~10月中旬
- 滞在時間:約1時間
- 駐車場:神居古潭 駐車場(無料)
- マップコード: 655 519 432*67
- 公式ホームページ
- 英語名:Kamuikotan
- 日本語名:神居古潭
- 英語住所:Kamuikotan Kamuicho, Asahikawa, Hokkaido 078-0185
- 日本語住所:〒078-0185北海道旭川市神居町神居古潭
- GPS:43.731988404427504, 142.20069720013083
Day2の代替案
旅程のDay2は旭川周辺を紹介したが、北海道の中でも人気の高い美瑛・富良野エリアが旭川の近くにあるので、Day2はそちらに向かってもすばらしい紅葉が楽しめる。その場合は以下の観光地を目指すと良いであろう。
事前準備と注意事項
レンタカーの旅をするための準備として、最低限以下のことを理解しておこう。
レンタカーの借り方
自家用車でなくレンタカーを使ってドライブする人は、レンタカーの借り方を理解しよう。詳細については、以下の記事を参照のこと。
article:a0000203
マップコードとは?
マップコードとは、日本全国の緯度経度を数値化した番号で、数値で日本中の位置が特定できる。最近のカーナビにはマップコードを入力する機能があるため、名前、住所、電話番号などよりも簡単に目的地を指定することが可能だ。ただ、マップコードは数字で表現するので、誤って入力すると全く別の場所となってしまう。カーナビ上で目的地を指定したら必ず行先に誤りがないかを確認しよう。私は最近新しいところに行く場合、必ずマップコードを使用して行先を設定している。
準備するもの
まず、この旅程では散策道とはいえ山道を歩くので、歩きやすい靴を準備しよう。トレッキングに必要な装備(トレッキングシューズ、帽子、サングラス、タオル、杖、水筒、地図など)は準備すべきだ。トレッキングシューズが無ければ、滑りにくく頑丈なスニーカーを準備すること。また、紅葉谷では熊に遭遇する可能性があるため、熊鈴も準備しよう。
さあ、紅葉の大自然の中のドライブに出かけよう
今回は、秋の大雪山や旭川周辺の大自然の息吹と紅葉の絶景を紹介した。大雪山は日本で最も早く紅葉が訪れる場所で、山々の色とりどりの秋の風景に圧倒される。この壮大な自然をより深く楽しむためには、自由な移動手段である車が大いに役立つのだ。さあ、車で大雪山や旭川を訪れ、日本で最も早い自然の紅葉の絶景をじっくり堪能しながら、ドライブを楽しもう。
車で旅することが好きなWebライター&フォトグラファー。車で日本全国を2周し、47都道府県の主な観光地には実際に行ったことがある。得意分野は車旅の紹介で、実体験にもとづく旅程や観光地の紹介。車利用が前提なので、一般的にアクセスの難しい穴場も紹介する。Webライター歴は約6年で、TOEIC860点。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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