HOME 常連さんが…日本のコンビニで働く外国人がショックを受けたこと
常連さんが…日本のコンビニで働く外国人がショックを受けたこと

常連さんが…日本のコンビニで働く外国人がショックを受けたこと

更新日: 2021/02/12

日本全国に5万店舗以上あるコンビニエンスストア。外国人のアルバイトスタッフさんが働いている姿をよく見かけます。母国を離れて外国語で働くだけでも、大変な苦労があるはず。

そこで、日本のコンビニでアルバイトをしていた中国、香港、ベトナム出身の3人にインタビューし、実際に働いてみて良かったことやショックだったことを話してもらいました。(各コメントは回答者個人の意見です)

香港人男性「コンビニはハイパー技術の宝庫!」

香港人男性「コンビニはハイパー技術の宝庫!」

日本語学校で勉強している香港出身のJさん。コンビニのアルバイトを選んだのは、「接客業の仕事で日本人と話せる機会が増えると、日本語の練習ができる」から。

コンビニのアルバイトでどんな経験ができましたか?

「まずは、日本語を話せるチャンスが増えたことが良かったです。あとは、お客さんやスタッフさんも含めて、いろんな人に出会えました。悪いお客さんもいましたが、良いお客さんがほとんどです」

お客さんの印象を詳しく聞いてみると、こんな答えが。

「日本人の礼儀正しさにびっくりしました。お客さんで『お願いします』『ありがとう』と言う人が多い。そう言われたら、嬉しいです」

自然と口にしている一言が、コンビニスタッフさんにちゃんと届いていると思うと、こちらも嬉しいですね!お客さん以外に、カルチャーショックを感じたことは?

「日本のコンビニマシーンの凄さ。レジにお金を投入すると、おつりが自動的に出ることに驚きました。地元にはこんなにハイテクな機械がなかったから、操作が面白くてわくわくしました」

おつりの自動計算、ここ数年で一気に普及しましたよね。この技術力は日本人でも驚きです。Jさんは総じてコンビニのアルバイトにポジティブな思い出や印象があるようです。

中国人女性「正直苦手なお客さんがいました……」

icosha / Shutterstock.com
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反対に、日本のコンビニで働いて、良い思い出があまりなかった人もいます。中国人女性のCさんは、大学に留学していた当時、コンビニでアルバイトをしていました。

なぜ良い思い出ではなかったかというと、こんな理由がありました。

「一部のお客さんが苦手でした。『いつもと同じもの』と投げやりに言って何がほしいか教えてくれなかったり、私の名札がカタカナなのを見て『中国に帰れ』と言ったり。普通に働いているだけなのに差別を受けて、とても悲しかったです」

さらに、Cさんはこう話し続けます。

「接客がもともと苦手だったので、不愛想に見えたのかもしれません。コンビニで働いていたのは、学業と両立しやすかったからです。平日は早朝、休日は夕方と、シフトを簡単に入れられるのはありがたいと思いました」

たしかにコンビニは24時間オープンのところがほとんどなのでシフトを調整できるメリットはありますね!

「もうひとつ、よかったと思うことは、日本の新しいカップ麺やコンビニスイーツのラインナップを知れること。中国では日本の食品が人気なので、家族や友達によく送ってあげてました」

コンビニ商品は外国人も注目しているとよく聞きます。最新商品をいち早く入手できるのは、日本のコンビニで働く大きなメリットといえるかもしれません。

ベトナム人女性「日本人スタッフの思いやりに感激」

ベトナム人女性「日本人スタッフの思いやりに感激」

最後にインタビューしたベトナム出身のNさんは、大学に通う4年間、同じコンビニで働いていました。それだけ長く働けた理由は?

「私のほかに中国人や韓国人も多くて、外国人が働きやすい環境でした。店長は厳しくも優しい人で、立っているときの姿勢やおじぎなど、日本のマナーを指導してくれました。『晩ごはんちゃんと食べてる?』とか、体調を気遣ってくれることも多かったです」

店長さんだけではなく、他のスタッフの振舞いにも感激したことが。

「私はレジ打ちではなく品出しがメインで、体力的に大変でしたが、いつも周りのスタッフさんが国籍関係なく優しくサポートしてくれました。日本人の『思いやり』『協調性』を学びました」

品出しの業務で、こんなことにもカルチャーショックを感じたそう。

「日本は、やはり食品の品質管理が厳しいです。1時間ごとの冷蔵庫の温度チェック、賞味期限の早さ、包装の崩れたものは処分する、などベトナムの常識を超えることばかりでした。お客さんに安心・安全を届けるための徹底ぶりは世界一だと思います。コンビニで働けたことで、とてもいい勉強になりました!」

商品管理やスタッフ同士のコミュニケーションなど実はいろいろと日本ならではの難しさに直面しながらも、やりがいを感じている人が多そうです。だからこそ感謝の気持ちを持って、コンビニでお買い物をしたいですね。

Written by:

田中ラン

田中ラン

旅行会社に勤める現役会社員の日本人ライター。大手ウェブサイトで編集者として従事した後、旅行会社に転職。そのため、旅行系・グルメ系のジャンルを得意とし、日本全国47都道府県で取材実績あり。旅行会社勤務だからこそ知れる秘境や絶景、旅の裏ワザを伝えながら日々取材に奔走している。

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