外国人の中には、いまだに「日本=侍」というイメージを持つ人も少なくありません。実際には日本に侍はもういないのですが、来日した外国人の中には、日本人の侍っぽい行動に驚く人もいるようです。
今回は日本に住んでいる、または来日経験のある外国人に「びっくりした日本人の侍的な行動」についてインタビュー。礼節や忍耐強さに対するコメントがいろいろと集まりました。(各コメントは回答者個人の意見です)
震災、新型ウイルス……非常時でも行列を乱さない日本人
多かった意見が、日本人の「行列」について。
「私の国は常夏だから、みんな並ぶのが苦手。季節に関係なく、お店の前で1時間以上も行列している人たちを見ると、なんて忍耐強いんだろうと感心しちゃう」(インドネシア/20代/女性)
「この間、たまたまマスクを販売している薬局があって立ち寄ったら、みんな慌てずに商品を取り、ちゃんと並んで買い物していたの。他の国なら奪い合いで混乱していたと思う」(アメリカ/20代/女性)
「東日本大震災のニュースを母国で見ていたとき、電車が遅れても列を乱さず並んでいる日本人の姿に感動しました。日本人の精神力の強さに惹かれ、日本で働きたいと思って来日したんです」(台湾/30代/男性)
行列をきちんと作ること自体はもちろん、非常時でも行列を乱さない日本人の姿は、世界中から驚かれる行動のようです。
親しき仲にも礼儀あり。礼節をわきまえる日本人
一時期、「江戸しぐさ」なんて言葉が流行りましたが、節度ある行動も日本人の侍っぽさを感じさせるようです。
「『親しき仲にも礼儀あり』という言葉が好きです。尊敬する日本人の友人たちは、どんなに親しくても約束を破ったり不愉快にさせたりすることは決してしません」(オーストラリア/20代/男性)
「日本人の同僚はみんな、リモートワークでも化粧をしてきれいな服装で仕事をしているようです。オンライン会議で部屋着の人は一人もいません」(フランス/30代/男性)
たとえリモートでも、相手を不快にさせないよう心がける日本人。そんな姿に「まじめすぎる」と言われがちですが、裏を返せば「どんな時も礼儀を忘れない」ということですよね。
1分も許さない!時間の厳しさは世界一
相手への礼儀とともに、己への厳しさも感じさせるのが、日本人の時間厳守なところ。
「電車で『発車が3分遅れて申し訳ありません』とアナウンスが流れたとき、聞き間違えじゃないかと思った」(ドイツ/10代/男性)
「会社を訪問するとき、受付で5分前になるまで待ってから行く同僚。必ず『5分前』が彼のルールらしい」(ベトナム/30代/男性)
「ホームパーティで遅く来た日本人の友人が、とても申し訳なさそうに謝りました。自由に出入りする場だったから誰一人気にしていなかったのに」(ニュージーランド/20代/女性)
1分単位で自らを厳しく律する姿は、侍そのもの!?
「おじぎ」にも作法あり! 日本人のこだわりがすごすぎ
礼儀でいえば、日本人の「おじぎ」についても驚く外国人がいるようです。
「タイでは合掌しておじぎをする時に親指を顔に当てますが、お坊さん、目上の人、友達と、相手の位が高くなるほど、親指を当てる顔の場所も高くします。就職活動をしていた時に、日本のおじぎも作法があるんだ!と驚きましたが、角度、秒数、入室時と退室時の違いと、マナーの多さはタイ以上。本当にびっくりしました」(タイ/20代/女性)
「どの会社でも、エレベーターで相手を見送るときに、閉まるまでおじぎをする。日本で働き始めたとき、その姿が印象的でした」(ロシア/20代/男性)
こう見ると、日本のおじぎマナーは若干厳しいかも……?それほど、その場のシーンや相手を考えて行動しているということでしょうか。
「お礼」の細やかさも、日本人らしさのひとつ
礼儀に関することでもうひとつ。「お礼」の細やかさも、日本人ならではとの意見が集まりました。
「ビジネスメールで要件が終わったあとに「かしこまりました。ありがとうございました」と、日本人は必ずお礼を返す。香港では、要件を理解したら返事をしないのが普通です」(香港/30代/女性)
「年賀状、暑中見舞い、お中元にお歳暮と、季節のお礼と挨拶をちゃんとする。僕の同僚は、僕がクリスマスカードを必ず送ってくれるよ。彼女はクリスチャンじゃないのに!毎年、丁寧だなぁと感激しているんだ」(インド/20代/男性)
「この間、銀行でアンケートを答えたら、直筆のお礼の手紙が届きました。企業からここまで丁寧なお礼をもらえるなんてびっくり」(イタリア/40代/男性)
メール、手紙、季節の挨拶と、あらゆる形でお礼を忘れない姿は驚きの連続のようです。
外国人の皆さんが驚いた、侍っぽさ溢れる日本人の行動。あなたはいくつ、普段から意識していましたか?
旅行会社に勤める現役会社員の日本人ライター。大手ウェブサイトで編集者として従事した後、旅行会社に転職。そのため、旅行系・グルメ系のジャンルを得意とし、日本全国47都道府県で取材実績あり。旅行会社勤務だからこそ知れる秘境や絶景、旅の裏ワザを伝えながら日々取材に奔走している。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
-
渋谷がますます便利に!7月25日開業の「Shibuya Sakura Stage(渋谷サクラステージ)」でしかできない食や体験は?その全貌を解説!
by: 島田みゆ
-
日本酒だけじゃない!ビックカメラで買うべき伝統からトレンドまで注目のお酒特集
by: 島田みゆ
-
江戸時代から続く東京の銭湯文化を、外国人ネイティブが体験。古き良き昔ながらの銭湯と、現代風にリニューアルされた最新の銭湯を徹底レポート
by: 加藤 洋平
-
【2024年9月】9月もアツい!花火、盆踊り、相撲、東京ゲームショウなど盛りだくさんの東京近郊イベント&お祭り情報
by: 木村かおり
-
旅行者も知っておきたい! 誰もが安心して楽しめる六本木の街をめざす「六本木安全安心プロジェクト」
-
花魁と花火の競演!2024年10月19日(土)・26日(土)、11月9日(土)・16日(土) 江戸ワンダーランド日光江戸村「Edo Wonder Night」開催!