訪日中国人の注目旅行先は東京、大阪だけでなく地方へも拡大――。中国の検索大手バイドゥは、2019年訪日中国人の百度検索動向ランキングを発表しました。都道府県、観光地・名所、グルメ、アニメの4分野について、日本で「百度」を利用したユーザーの検索データを基に作成。気になる内容をダイジェストで紹介します。
※調査期間：2019年1月1日～12月15日まで、調査内容：日本における中国人が百度検索で検索したキーワードランキング
【都道府県検索ランキング】北海道が初の1位に。関東周辺都市の検索数も増加
都道府県検索ランキングでは、北海道が初の1位に。2022年に北京オリンピックを控えていることから、中国では日本でのスキー体験への関心は高く、旅行記などでも多く紹介されているそうです。
一方の大阪は、昨年の1位から5位にランクダウン。ただし「心斎橋」「梅田」など買物エリアの検索数は依然として多い傾向に。そのほか、「軽井沢」「伊豆」「川越」「横須賀」「横浜」などの東京から足を延ばせる観光地・都市の検索数の上昇も顕著でした。2019年は東京、大阪だけでなく、地方や周辺都市への拡大がみられる結果となりました。
【観光地・名所検索ランキング】河口湖が1位。富士山周辺が人気
観光地・名所検索ランキングでは、富士五湖の一つである河口湖が初の1位に。富士山は2年ぶりにランクインしました。富士山・河口湖エリアは、2019年3月にJR・富士急行直通特急「富士回遊」が開通し、新宿から河口湖まで電車で乗り換えなしで行けるようになりました。
また令和に元号が変わった2019年は、「皇居」への注目度も高く4位にランクイン。皇居内にある「二重橋」の検索も多い結果となりました。3位には東京スカイツリーが初のランクイン。人気観光スポット「浅草寺」へも徒歩20分で行けるアクセスの良さも人気の要因かもしれません。
【観光地・名所検索ランキング～番外編】お寺の人気は東が浅草寺、西が清水寺
番外編で、お寺の検索ランキング1位は浅草寺（東京）、2位は清水寺（京都）、3位は金閣寺（京都）、4位は東福寺（京都）、5位が本能寺（京都）でした。島の検索ランキング1位は八景島（神奈川）、2位は江の島（神奈川）、3位は小豆島（香川）、4位は淡路島（兵庫）、5位が直島（香川）。そのほか、猫島の通称で親しまれている青島、世界遺産の厳島神社がある厳島など瀬戸内海の島々への注目度が高いことが分かりました。
【グルメ検索ランキング】和牛が2位にランクイン。ブランド牛の検索も
グルメ検索では、うどんが1位に。「和牛」は2年連続ランクインの2位。「和牛」「黒毛和牛」といったワード以外にも、「神戸牛（兵庫県）」「佐賀牛（佐賀県）」「松坂牛（三重県）」「仙台牛（宮城県）」「山形牛（山形県）」といった個別のブランド牛も多く検索されており、検索ワードの粒度から関心度の高さがうかがえます。入れ替わりが激しいグルメランキングで「みそ汁」は3年連続のランクインとなりました。
【アニメ検索ランキング】キャラクター名での検索も増加！
アニメ検索ランキング1位は、『文豪ストレイドッグス』。太宰治、芥川龍之介といった文豪がキャラクター化され、作品名を冠した異能力を用いて戦うアクション漫画です。中国では今年4月に3rdシーズンのアニメ配信され再注目されたようです。
2位の「くまモン」は、3月に中国語の正式名称を「酷MA萌」から「熊本熊」に変更しました。3位は『犬夜叉』。9月に中国でスマホ向け3DアクションRPG『犬夜叉 奈落の戦い』をリリースしたことで、人気が再燃したようです。『NARUTO -ナルト-』『ONE PIECE』は昨年に続き人気作品で検索も多いです。
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