日本のグルメは、世界的に高く評価されています。特に寿司やすき焼きなどの伝統的な日本食は味だけでなく、自国にはない独自の食文化を体験できる点も魅力の一つでしょう。そんな日本のグルメについて、筆者の周りのカナダ人にインタビュー。衝撃を受けたという5つを紹介します。
いったいどんなところに驚いたのか、気になるところですね！（以下コメントは回答者の個人的な意見です）
日本人は美味しいお寿司が気軽に食べられてずるい
「カナダでは『スーシー』って呼ばれていて、お寿司はとても人気です。実はカナダにもお寿司屋さんはあるのですが、本格的な握り寿司の種類は少ないですね。カルフォルニアロールみたいな巻寿司やサーモン、蒸しエビにオニオンスライスをたくさんのせてドレッシングをかけて食べるヘルシーなお寿司が種類も豊富で人気です。
そのため、本場の日本でお寿司屋さんにいったときは、魚の種類がたくさんありすぎてびっくりしました。マグロと、海苔で巻いたシャリの上にイクラが乗っている寿司が特に美味しかった！
魚は新鮮で文句なく美味しいし、ご飯の部分が柔らかくほんのり甘く感じられて『カナダで食べるお寿司とは違うなあ』と感じました。日本人は美味しいお寿司が気軽に食べられてずるいと思いました」
数ある日本食のなかでも特に知名度が高いお寿司。その味とヘルシーさから人気が高いグルメです。海外では現地の人の舌に合わせた独自のお寿司が提供されており、日本人からするとギョッとするものもあると聞きます。そんなお寿司をずっと食べてきた外国人が、本場の日本のお寿司を食べると母国のものとは全然、違うことにショックを受けるそうですね。
すき焼きは友達にも絶対おすすめしたい
「友達から『日本にいったら食べた方がいい』と教えてもらっていたので、浅草にいったときにすき焼き屋さんにいきました。店員さんがその場で作ってくれることが興味深くて、じっくりその様子を見てしまいました。カナダでは薄切りの牛肉が珍しく『こうやってすき焼きを作るのだなあ』と勉強になったよ。
食べたら本当に美味しすぎて感動しました！甘い醤油の味がする牛肉が柔らかくて美味しいし、普段食べない生卵を、お店の人におすすめされるままに口にしたら最高だったよ！あとは、初めて『お麩』と『コンニャク』を食べました。『不思議な食べ物だなあ』と思ったけど、甘いスープの味がして美味しかったね。日本の牛肉は素晴らしいのでまた食べたいです。僕も日本にいく友達がいたら絶対にすき焼きをおすすめするよ」
日本ではすき焼きに生卵をつけて食べることが一般的です。しかし、海外では卵を生で食べることは衛生的な理由から、ほとんどありません。これは日本の卵が海外と違って、生で食べても平気なように衛生管理がされているからだそうです。
すき焼きと生卵の相性は抜群です。普段はなかなか口にしない生卵をこの機会に堪能してもらいたいですね。
ラーメンは並んでも食べたくなる気持ちが分かる
「カナダにもラーメン屋さんがここ数年でたくさんできているので、何回も食べたことがあります。でも、日本で食べたラーメンは、カナダで食べたものより美味しかった！なにが違うのだろう!?
醤油のスープにスライスしたお肉が乗っているラーメンは最高だね！スープが濃厚で、麺もお肉も素晴らしくて特に美味しかった。感動したよ！ 日本人が並んでも食べにいく理由がよくわかりました。
日本のラーメン屋は種類がたくさんあり、いつもどのラーメンを食べるか悩みます。友達とどの味にするか相談するのも楽しいし、友達が熱々のスープで食べるのに苦戦している姿を見ることも楽しいです。またいきたいなあ」
もともとは中華料理の一つだったラーメン。独自の進化をすることで、今では日本の代表的なグルメだといわれています。そんなラーメンは寿司や天ぷらなどと比べて、安価であるという理由から多くの外国人に愛されています。寿司と同じように外国のラーメンは日本のものと違うことが多く、本場の味を一度、体験するとやみつきになってしまうようですね。
お好み焼きは自分で焼けるのが衝撃だった
「カナダにある和風居酒屋でお好み焼き、焼きそばを食べたことがあったので、日本にお好み焼きを食べにいきました。まさか自分でお好み焼きを焼くとは思っていなかったから、衝撃でした。お店のスタッフが焼く順番を教えてくれたので、実際に焼いてみたら楽しくて、友達もみんな喜んでいたよ。いろいろな味を何回も焼いて、作り方をマスターしたね。
味ももちろん美味しくて、特に豚肉にチーズをトッピングする味が美味しかった。最後にかけるソースとトッピングがとにかく美味しかった。かつおぶしをかけると動いてびっくりしたよ。味も美味しいし、自分で作るのも楽しいので、いい思い出になるね。カナダでもお店ができるといいなあ」
多くの外国人が旅行で訪日するときには「日本の文化を体験したい」と考えています。そんな外国人の想いだけでなく、お腹も満たしてくれるのがお好み焼きです。今回のカナダ人も話していましたが、お好み焼きを自分で焼くという経験は外国人からは非常に衝撃的みたいですね。まだまだお寿司やすき焼きに比べたら、知名度は劣るかもしれませんが、日本の食文化を最大限に堪能できる料理として、多くの外国人に知ってもらいたいですね。
職人が作る天ぷらはいくら食べても油でもたれることがない
「天丼は日本に来てはじめて食べました。真面目そうなおじいさんが綺麗な油を使って、一生懸命に天ぷらを揚げている姿を見て感動したよ。食べたら甘いタレがかかっていて、本当に美味しかった。大きなエビとカボチャの天ぷらが特に美味しかった。また食べたいな。
隣のテーブルの人がアイスクリームの天ぷらを食べていて、興味があったのでアイスが溶けないのか店員さんに聞いたら『溶けないよう上手に揚げている』と教えてくれました。『日本人はすごいことを考えるなあ』と思いました！」
海鮮も野菜も楽しめる天丼。そんな天丼を上手に作るには、油の量を完璧に把握して揚げる必要があります。そんな職人技で作られた天丼は、舌だけでなく目も唸らせてくれるでしょう。「職人が作る天ぷらはいくら食べても油でもたれることがない」というくらいに食べやすく、日本の料理に不慣れな外国人にもおすすめです。外国人のなかには天ぷらというと、うどんに入っているふやけたものをイメージする人もいますが、外はサクサク、中はフワフワしたエビとご飯を一緒に食べられる天丼もぜひ、食べてもらいたいですね。
番外編：トマトがフルーツみたいに甘くて美味しい
「日本にきて美味しいと思ったのは野菜。トマトがフルーツみたいに甘くて、キュウリや葉物野菜も味がしっかりしていて美味しいと思いました。とにかく、日本の食べ物は新鮮で美味しいし、安心して食べられるよ。美味しいものをいつも食べている日本人を羨ましいと思うことがあるよ」
京都の種苗会社・タキイ種苗が日本在住の外国人を対象に行った「日本の食文化に関する意識調査」によると、「日本の野菜は美味しい！」と思っている外国人が多いそうです。特に美味しい野菜にはトマトやカボチャ、サツマイモなどが挙げられています。日本で驚いた野菜の1位はゴボウで、「こんな野菜は、初めて見たよ！」という外国人もいるほどです。
海外で日本のグルメの人気が高まるにつれて、日本食レストランの数が増加しています。農林水産省の発表によると2015年から2017年には、約8.9万店から3割増の約11.8万店にもなっていたとのこと。
これからも人気が予想される日本のグルメ。また自由に観光できる時が来たら、ぜひいろいろな本場の日本のグルメも体験してもらいたいですね。
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※ 本記事は2020年初掲出のものを再編集して公開しています
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