日本に住んでいると当たり前のことだと思う無料サービス。街を歩いているだけでもらえるティッシュやアメ。スーパーでは、新商品の試食や試飲の案内をたびたびされたことがあると思います。そんな日本の無料サービスって外国人からはどのように思われているのでしょうか。
今回は日本を訪れている外国人数名に「ティッシュやアメの配布」「デパートの化粧品のサンプル提供」などをどう思っているか聞いてみました!(以下は回答者の個人的な意見です)
ティッシュやチラシ、アメをどうして無料で配っているの?
「外国人は、チラシやティッシュはいらないと思います。どうしていつもたくさん配っているのか理解できません」(フランス人男性)
「イタリアではチラシを違う方法で渡すので、はじめは不思議だなぁと思いました。でもチラシだけより小さなギフトと一緒に渡した方が、たくさんの通行人の注目を引くからいいアイデアだなあと思います」(イタリア人女性)
「はじめてティッシュをもらったときは、ビックリしたわ! でも、ティッシュなら外出したときに使うから、もらってうれしかった。タダでもらうなら、チラシよりティッシュがいいわね。使い捨てカイロがついているチラシをもらったこともあって、とてもラッキーだと思ったわ」(カナダ人女性)
「ティッシュをもらえたら嬉しいですね。日本のティッシュの質はやわらかくて好きです。あちこちで配っているから、母国の家族や友達にもって帰りたいと思うときもあります」(ロシア人女性)
海外では日本のように無料でティッシュを配るサービスは、ほとんどありません。特にヨーロッパは日本と比べて、紙製品の価格が高く、無料で配るなんて想像もできないでしょう。そのため、多くの外国人が無料でティッシュを配っていることに驚くのです。
ちなみに日本で配られているティッシュは無料にもかかわらず、紙が柔らかくて品質がいいといわれているようです。留学で日本に来た外国人のなかには、「日本にいる間はティッシュを買わずに済んだ」という話もあるのだとか。
夏場はうちわをもらって助かったよ!
「必要がないから、うちわを受け取ったことはありません。ですが、日本人と同じように扇ぐのにはひそかにあこがれています」(フランス人男性)
「うちわをもらったことがあります。暑い日に役立ちますね」(イタリア人女性)
「夏のお祭りのときにうちわを配っていて、もらいました。暑いから助かったわ。日本人はこんなところにも広告をつけて宣伝のために配るのね、と感心しました」(カナダ人女性)
「うちわは、自分が使うというより、友達のためにもらうことがあります。日本語の広告が書かれているうちわを、母国のお土産に持って帰るんだ」(アメリカ人男性)
夏の暑い日に無料で配布されている、うちわ。こちらもティッシュ同様に外国人からすると無料で配布していることに驚くことが多い無料サービスです。特に外国人は日本の伝統あるものを好む傾向にあるため、他の無料サービスに比べてうちわを手にして喜ぶ人が多いようです。そんな外国人から人気のうちわに広告を掲載する日本企業の手法は、カナダ人女性が話すように感心する外国人も多いそうです。日本の夏は海外と比べてもジメジメした特長的な暑さだといわれています。うちわを使って、少しでも気持ちよく日本で過ごしてもらいましょう。
デパートで化粧品のサンプルをもらってラッキー!
日本のデパートでは、商品を購入してもらうことを目的に化粧品のサンプルを提供しています。これは商品の良さを実感してもらった後で継続して購入してもらいたいという意図があります。外国人は化粧品のサンプルの配布についてどのように思っているのでしょうか。
「化粧品サンプルをもらったことはありません」(フランス人男性)
「もらったことがないです」(イタリア人女性)
「化粧品サンプルはデパートで買い物しているときに、洗顔フォームの小さいサンプルを配っていたので、もらいました。うれしかったわ!カナダでは香水のお試しとして、スプレーした紙をもらったりはするけど、サンプルもらったことはないから驚いたわ」(カナダ人女性)
フランス人男性、イタリア人女性は化粧品サンプルをもらったことがないという回答でした。一方、化粧品サンプルをもらったことがあるというカナダ人女性は「うれしかったわ!」と答えていますね。日本では訪日外国人向けにさまざまなインバウンド対策を実施しています。その一つに化粧品サンプルの配布があります。日本の化粧品に興味がある女性には、こういったサンプルが喜ばれるでしょう。
コーヒーの試飲をしながらお買い物ができる!
「試食したことはありません。素敵なサービスだと思いますが、まだ日本で見たことはありません」(フランス人男性)
「試飲してもらうことで消費者に商品に興味を持ってもらう良い戦略だと思います。なかには商品を買わない人がいるかもしれない。でも、味を知らずに買うのと知ってから買うのとでは、後者の方が購入につながると思います」(イタリア人女性)
「店頭でコーヒーを配っているお店があって、私はコーヒーが欲しくてつい立ち寄ってしまうの。お店に入るとお菓子も買ってしまうから、お客さんをたくさん集めて購入させる素晴らしい販売戦略だと思うわ」(カナダ人女性)
世界有数のコーヒー輸入国である日本。平成28年に全日本コーヒー教会が行った調査によると、一人1週間当たりの杯数は11.09杯とアメリカに次ぐコーヒー消費量です。
コーヒーの販売店の中には、コーヒーに合う食品も豊富に取り扱っているところもあり、その便利さも人気の理由の一つのようです。
スーパーの試食って海外でもあるの?
「フランスでは試食がたくさんあります。一番人気があるのは、ワインとチーズです」(フランス人男性)
「スーパーでは、いつも一口大の果物やいろいろな種類のスイーツ。ときどき、ベーカリーの新商品や人気商品のパンが一口大に切られています。でも、常に試食をしているわけじゃないわ」(イタリア人女性)
「カナダだとパンの試食がよくあって、子どもが食べて美味しいっていった商品を買ってみたりするわ。日本のスーパーではお菓子やお肉の試食などが、たくさんあってビックリしたわ!子どもに買うものは残されると嫌だから、実際に味見ができて本当に助かる!いいシステムだわ」(カナダ人女性)
日本のスーパーマーケットではウインナーやお刺身など、その日のおすすめ商品を試食用として配布しています。海外のスーパーマーケットでも試食サービスはありますが、国によって若干、違いがあるみたいですね。
例えばアメリカで商品を量り売りするスーパーでは、お客が自由にフルーツやナッツを試食することが当たり前のようです。日本では多くの商品がパック売りであることから、試食用以外のものを勝手に口にすることはNGです。しかし、海外ではものによって量り売りをしており、その手の商品は自由に試食できるみたいですね。
まとめ
2020年には、世界的なスポーツの祭典もあり、日本を訪れる外国人が今以上に増えることが予想されます。日本の無料サービスは、きっと外国人にとって新鮮なものになるはずです。このような小さなサービスで、訪日外国人をおもてなしすることも日本を好きになってもらうためには大切ですね。
ライター
株式会社ダリコーポレーション
人事・労務・法務・キャリアジャンルなどの硬めのジャンルを中心に手がけているライター。コラム記事をメインに作成している。
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