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「すみません」ってどういう意味? 外国人が不思議に思う日本語

「すみません」ってどういう意味? 外国人が不思議に思う日本語

更新日: 2020/07/20

国が異なれば、言葉や文化が違うのは当たり前! 日本語は世界のなかでも特徴的な言葉だといわれています。そんな日本語について、外国人からはいったいどのように思われているのでしょうか。

「外国人から見て変だと思う日本語とは?」「世界でも通じる日本語があるって本当なの?」など、気になることを日本在住の外国人数名に直接聞いてみました!(以下は回答者の個人的な意見です)

「大丈夫」「一石二鳥」 外国人が好きな日本語はこれ!

「大丈夫」「一石二鳥」 外国人が好きな日本語はこれ!

「一番大好きな言葉は『大丈夫』です。響きも好きだし、意味も親切なのでいいなと思います」(フランス人男性)

「『一石二鳥』などの4文字熟語が好きですね。『目からウロコ』などの比喩表現も好きです」(イタリア人女性)

「『お疲れさまです』はとても面白い言葉ですね。私はメールや同僚に会ったときに使います。最初は、『別に疲れてないけれど……。』と思っていましたが、今では、一言で相手を気遣うことができる素敵な言葉だと思います」(アメリカ人男性)

「初めて『最近』という日本語を聞いたとき、音の響きが非常にすばらしくて好きになりました!」「『言語道断』という言葉の意味が印象的で好きです!」(イギリス人女性)

外国人が好きな日本語は、人それぞれ、いろいろあるようですね。

また、外国人が日本語に興味を持つきっかけの一つに、アニメゲームといった日本のポップカルチャーがあります。そのため「漫画に出てくるワンフレーズが好きだ」という人もいるみたいですね。

この日本語、難しすぎるよ!

この日本語、難しすぎるよ!

外交官などの専門職を養成する米国務省の機関「外務職員局(FSI)」は、英語話者にとって習得が難しい言語をランク付けしています。そのランキングによると日本語は最高レベルに位置しており、世界中の言語のなかでも特に難しいものだと考えられているようです。そんな日本語について、実際に外国人はどう思っているのでしょうか。

「フランス人にとって、日本語の発音は難しくありません。でも、漢字の読み書きがものすごく難しいです」(フランス人男性)

「特に敬語が難しいと思います」(イタリア人女性)

「漢字は書くのも読むのも難しいですね。人名や地名で特別な読み方をするときは本当に難しい」(アメリカ人男性)

今回、インタビューをした外国人全員が日本語は難しいと回答しています。

日本語がむずかしいと感じる理由はいくつかあり、「漢字」「助詞」「敬語」「文法」などが代表的です。特に敬語は外国人にとって、理解することがむずかしいと聞きます。敬語は、日本人でも正しい使い方ができる人は少ないので、外国人にとっては尚更でしょう。

また漢字も外国人の習得をむずかしくする要因の一つです。日本人は漢字が読めなくても文字の形を見れば、何となく意味を推察できます。これは日本人が日常的に漢字に囲まれた環境で生活しているからこそ、できることです。しかし、母国で漢字に触れる経験がなかった外国人が日本語を習得するためには、初めて目にする漢字を一つひとつ覚えなくてはいけません。漢字には読み方が複数あり、使い方もさまざまなバリエーションがありますから、日本語を一層難しくさせてしまうのでしょう。

「すみません」って何?

「すみません」って何?

日本人は1日に10回以上、「すみません」というといわれています。外国人からは「日本人がどうしてそんなに「すみません」というのかが理解できない」「日本人の『すみません』は形式的なものであり、心から謝罪している感じがしない」という話を聞きます。

「(すみませんについて)むずかしいと思ったことはまったくないです」(イタリア人女性)

「満員電車から降りるときは『すいません』といいます。道をあけてもらえると、また『すいません』といって降ります。日本人がそうやっているので真似しています」(アメリカ人男性)

確かに多くの日本人は、反射的に「すみません」といっている気がします。しかし、日本人が1日に何回もいう「すみません」のすべてが謝罪を意味しているわけではありません。日本人の「すみません」という言葉には「謝罪」「感謝」「声をかけるときの常套句」など、さまざまな意味があります。こうしたニュアンスを理解することは、外国人にとっては困難かもしれません。

海外でも通じるよ、こんな日本語!

海外でも通じるよ、こんな日本語!

「一番人気があるのは『アリガトウ』と『スシ』で、次は『バンザイ』です」(フランス人男性)

「『ワサビ』『スシ』『サムライ』『ゲイシャ』『トウフ』『マッチャ』はイタリアでも使うわ」(イタリア人女性)

「『カラオケ』『キモノ』『サシミ』『スシ』『テンプラ』はそのまま日本語で通じるよ」(アメリカ人男性)

日本語が海外でもそのまま使われていることをご存じでしょうか。代表的な日本語としては「ありがとう」「かわいい」などがあります。他にも「寿司」「てんぷら」「侍」「芸者」「着物」のように、日本の文化や食べ物を表す言葉は、日本語のままであることが多いようです。最近では、「漫画」「カラオケ」などの日本のポップカルチャーに関する日本語もそのまま海外で通用するみたいですね。

漢字Tシャツがブームに!

漢字Tシャツがブームに!

「漢字のTシャツは大好きです。私は『明日からダイエットする』と書かれたTシャツを持っています。興味深い漢字がたくさんあり、面白いですよね」(フランス人男性)

「漢字Tシャツ、見たことがあります。みんなかっこいいと思っているみたいですが、何が書かれているのかは、分かっていないみたいですね。ときどき、プリントされた漢字が間違っていることに気づいていない人もいます」(イタリア人女性)

「漢字Tシャツ、面白いです。中には変な日本語のものもありますが、ユニークでいいと思います。魚の名前の漢字がたくさん書かれたTシャツをお土産に買ったことがあります。日本人の友人でも読めないといっていました」(アメリカ人男性)

海外では漢字Tシャツが話題だと聞きます。今回、インタビューに回答してくれた外国人も全員、漢字Tシャツを知っており、知名度が高いのは本当のようですね。しかし、フランス人男性やイタリア人女性が話すように、漢字Tシャツを着ている人のなかには「締切」や「婚活」など、変な意味の日本語が書かれている漢字Tシャツを着ていることもあり、日本語を理解している人からすると、違和感を覚えることもあるのだとか。

逆に日本人も変な意味の英語が書かれているTシャツを着ていることがあり、外国人からは不思議に思われているのかもしれませんね。

漢字や英語Tシャツで大切なことは書かれている文字の意味だけではなく、雰囲気を楽しむことにあるのではないでしょうか。ちょっと「おかしいな?」と思っても、ポジティブに捉えられるといいですね。

まとめ

世界中のあらゆる言語のなかでも、特に日本語は特徴的で、難しい言語だといわれています。平成27年の国際交流基金調べによると、海外137カ国・地域において、約366万人が日本語を学習しているそうです。多くの人が日本語を学び、日本のことをもっと知ってもらえたら、嬉しいですね。

Written by:

株式会社ダリコーポレーション 佐藤 祐(さとう ゆう)

株式会社ダリコーポレーション 佐藤 祐(さとう ゆう)

人事・労務・法務・キャリアジャンルなどの硬めのジャンルを中心に手がけているライター。コラム記事をメインに作成している。

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