HOME 本場フランス人が「日本のフランス料理店」でショックをうけた4つの理由
本場フランス人が「日本のフランス料理店」でショックをうけた4つの理由

本場フランス人が「日本のフランス料理店」でショックをうけた4つの理由

更新日: 2021/02/06

いまやフランス料理=敷居が高い、というイメージは昔の話。ビストロやワインバーなどカジュアルな店が広まったことで、気軽にフランス料理を楽しむ日本人が増えています。

そんな日本のフランス料理ですが、フランス人からすると驚くところがいろいろとあるそう。日本在住6年になるフランス人男性のCさんが、その理由を教えてくれました。(以下、答えてくれた人の個人的な感想です)

えっ、たったこれだけ?量が少なすぎるよ!

えっ、たったこれだけ?量が少なすぎるよ!

Cさんがまず驚いたのは、味よりも量。

「日本のフランス料理店は、どこも量が少ない。三ツ星の高級レストランならまだしも、普通のお店でもそう感じるよ。小さなお皿にちょこんと料理がのっているのがフレンチだと思ってるのかな?正直、物足りないよ!」

筆者も多すぎない上品な量、こそがフランス料理の流儀なのかと思っていました……。

「フランスの庶民が行く店はもっと大きな皿で量が多いんだよ」

確かに、海外で行く日本料理店も、値段のわりに量が少ないってこともありますよね。素材調達の都合などもあるのでしょうか?どちらにしても、フランス料理のイメージが少し変わりました。

ミネラルウォーターの種類が少なくてびっくり

ミネラルウォーターの種類が少なくてびっくり

「少なすぎる」つながりで、Cさんはこんなことにもショックを受けたそうです。

「ミネラルウォーターの種類。フランスでは、いろんな種類のミネラルウォーターを提供している店がほとんどだけど、今まで行った日本のお店はそこまで種類がない。それに、ガス入り(炭酸)のミネラルウォーターがない店もあってびっくりしたよ」

日本でもメジャーになった炭酸水、フランスでは料理店で「あるのが当たり前」だそう。ミネラルウォーターにこだわる日本人も増えていますし、多くのフランス料理店でバリエーションが増えたら、意外とニーズがあるかもしれません。

日本のパンは甘い&ふわふわしている…

日本のパンは甘い&ふわふわしている…

さらに、日本のフランス料理で提供されるパンには、いろいろショックを受けたとのこと。

「日本のパンはどれも甘いね!バターの自然な甘みではなく、砂糖っぽい、スイーツのような甘さに感じるんだ。それに、ふわふわしていて、スフレみたいだと思う。食事の味が消えてしまうし、フランスのパンが恋しいと思うよ」

また、パンの”おかわり”についてもショックなことが。

「あるお店ではパンのおかわりが有料だったんだ。フランスでは、基本的にパンのおかわりは無料。量が少ない上に、パンのおかわりが有料だなんて、日本のフランス料理は高級すぎるね(笑)」

パンのおいしさも世界トップクラスのフランス。日本のパンもおいしいですし好みの問題も大きいと思いますが、食感や甘さは本場とまた異なりますよね。おかわり無料は、日本でもぜひとも浸透してほしいところ。

思わず笑っちゃう!?「ミルフィーユ」ってなに?

思わず笑っちゃう!?「ミルフィーユ」ってなに?

最後にCさんが教えてくれたのは、日本でも大人気のフランス発祥スイーツ「ミルフィーユ」について。実は、本場とは発音がまったく違うのだそう。

「正しくは『ミルフェイユ』(Mille-feuille=千枚の葉)と言うんだ。フランスで『ミルフィーユ』と言ったら通じないよ。それに、『ミルフィーユ』だと、千人の娘(Mille=千、Filles=娘)って意味になるんだよ!」

ミルフィーユとミルフェイユ。カタカナにするとまた遠くなりそうですが、フランス語に慣れていない一日本人からすると「大して違わないのでは?」と思ってしまいます。でもまったく異なる意味になるので、本場で注文するときは要注意ですね。


日本でも愛されるフランス料理ですが、本場出身のフランス人からするとショックを受けることが多々あるようでした。しかし、質問のラストにこんなことを話してくれたCさん。

「日本のフランス料理店はおいしいお店がたくさんあるし、いきつけが何軒もあるよ。それに、本場に負けないくらいおいしいパン屋さんもある。日本とフランスのサービスが違うだけで、味は満足しているよ!」

本場のいい部分を取り入れたフランス料理がこれからますます増えるといいですね!

Written by:

田中ラン

田中ラン

旅行会社に勤める現役会社員の日本人ライター。大手ウェブサイトで編集者として従事した後、旅行会社に転職。そのため、旅行系・グルメ系のジャンルを得意とし、日本全国47都道府県で取材実績あり。旅行会社勤務だからこそ知れる秘境や絶景、旅の裏ワザを伝えながら日々取材に奔走している。

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