アジアの中でも日本と親交が深く、お互いを思い合っている国のひとつといえば、台湾ですよね。今年の西日本豪雨の時、すぐに寄付支援をしてくれたことも記憶に新しいと思います。
そんな日本人と感覚が近い台湾の人たちですが、やはり文化も異なれば、話す言語も流行っていることやファッションも異なります。
筆者は何度も台湾に旅行したことがあるのですが、初めのころドリンクの自動販売機が少ない代わりに、タピオカミルクティーなどのドリンクスタンドのお店がたくさんあり、日本と台湾の食文化の違いを感じました。
そこで今回は、台湾から交換留学生として早稲田大学に通っている20代の台湾人女性に話を聞いてみました。どんなことがショックだったのでしょうか?(以下はアンケートに応じてくださった方の個人的な意見です)
1. 遊園地でお揃いの格好をしている人が多い!
友達同士や恋人同士、家族連れで遊園地に行く時、みんなでお揃いの服を着ている光景を日本ではよく目にしますよね。日本人の私たちからすると、とても微笑ましい光景です。
でも台湾の人からすると、「なんでお揃いの服を着るの?」と不思議で仕方ないとのこと。
「ペアルックを見ると可愛いなって思う!だから私もやってみたいなとは思うけど、まわりの人がやらないから結局やらないのよね……。それに、他のアジアの人たち(タイ人や韓国人)とも先日その話をしてみたけど、やっぱりお揃いの服を着て遊園地に行くなんて、アジアでは日本くらいじゃないかしら。私はとってもキュートだとは思うけどね。いい意味でとてもびっくりしたわ!」
2. 学校の飲み会に先生も参加するの!?
日本の場合、クラスやゼミの全員が参加する飲み会に、先生も参加することが多いですよね。筆者も大学の飲み会では、教授や助教授も参加していました。でも、台湾では違うようで……。
「今交換留学中なんだけど、この前日本の大学の飲み会に参加した時、先生もいてびっくりしたわ。えっ、飲み会に先生も参加するの?って。だって、飲み会って仲間と楽しくワイワイするためのものでしょ? 台湾では、学校の集まりがある時は生徒しか参加しないわ。だって本当ははじけたいのに先生がいたらはじけられないでしょ!そんなのつまんないわ。でも、日本の飲み会では、先生とも仲良くなれるから悪くないけどね!」
3. 日本のインド料理がやけに美味しい!
日本にはたくさんインド料理レストランがありますよね。チェーン店から個人経営のお店まで。新宿や六本木なら、ワンブロックに一つインド料理レストランがあるんじゃないかって思うくらいです。
「どうしてあんなに日本のインド料理は美味しいの!? カレーはたくさん種類がある中から選べるし、店によって味も少しずつ違って、そしてどこも美味しいの。びっくりしたわ! 台湾にはそもそもそんなにインド料理のお店がそこまで多くないし、クオリティもそこまで……。日本に来てインド料理が好きになったほどよ!」
カレー好きが多い日本では、競争が激しい分、味やクオリティ、サービスもどんどん良くなっているんでしょうか。
4. 普段優しい日本人が、通勤ラッシュの時だけ別人に!
台湾人の彼女にとって日本に来て衝撃的だったのは、通勤ラッシュだそう。台湾と日本ではかなり状況が異なるようです。
「朝と夕方の電車では、毎日みんなイライラしていて、怖いわ。いつもは礼儀正しい日本人が、無理矢理腕とか肩で押してくるし、舌打ちしたり、怒った顔したりする人が本当に多いと思う。あと、駅から発車する時、もういっぱいで電車に人が乗れないって時でも、ギリギリで来た人が、中の人を押して入ってこようとするの。普段の日本人なら絶対そんなことしないわよね。一本遅らせればいいだけなのに。他の先進国でやったら暴力行為としてケンカになるか訴えられるんじゃないかしら!」
通勤電車での押してくる人、筆者もとっても苦手です……。
「台北でも、朝と夕方の通勤時の電車は、いつもよりは人も多いけど、東京ほどではないわ。あんなにおしくらまんじゅうみたいな混雑さではないの。電車以外にも、バスとか自転車で通勤している人が多いからかもしれないわね」
5. レストランや居酒屋でタバコ吸っていいの?
台湾では、2009年に「タバコ煙害防止法」という法律が改正され、基本的に屋内での喫煙が法律で禁止されています。なので、台湾人の彼女は、日本のレストランや居酒屋の喫煙エリアでタバコは吸っているのを見て、びっくりしたそう。
「えっ……、屋内でタバコ吸っていいの?って思ったわ。台湾では屋内で喫煙すると法律で罰せれちゃうもの。でも、飲食店だと特に他のお客さんの迷惑になるから日本でも完全に禁煙にすべきだと思う。たとえ、分煙しているとは言え、屋内だと絶対他の人もたばこの煙吸ってるわよね……」
6. 男性も髪をセットしてる人が多い!
日本の男性って、身だしなみとして髪をセットして学校や会社に行きますよね。さらに意識が高い人は、爪や眉毛やヒゲもちゃんと整えて綺麗にしています。でも、台湾ではそうでもないようです。
「台湾の男性っていい意味でも悪い意味でも、見た目に全然気を使わないの。髪もセットしないし、目が悪くてもコンタクト入れずにメガネかけている人が多いわ。好みもあるけど、ある程度見た目に気を使っている人の方が清潔感があっていいなと私は思うから、日本の髪を男性が髪をセットしてるのは個人的にとても嬉しいわ!」
7. 打ち上げ花火が1時間も続く!
「今年の夏に隅田川の花火大会に参加したの。その時、びっくりしたのが、花火が延々と上がり続けることよ。台湾だったら、年末年始のカウントダウンでも長くて10分。日本の花火大会は、1時間くらいずっと特大の打ち上げ花火がバンバン上がっていて大興奮!本当に感動したわ。こんなに長く花火が上がっているのなんて見たことなかったもの。日本人は毎年それを味わえて本当に贅沢!」
今回は、台湾の人から見た「日本でショックを受けた点」を良いことと悪いこと両方ご紹介しました。私たち日本人からすると、当たり前過ぎて、気づかなかったことも多いのではないでしょうか。
筆者としては、インド料理や花火などは、言われてみれば確かに……でした。「ものづくり国」と言われる日本らしい特徴だなと、今回日本の良さに初めて気付かされました。
また、台湾に何度も行っている筆者としては、台湾の街中には上半身裸で歩いている男性がとても多いことにとても驚きました。日本ではどんなに蒸し暑い日でも、東京の街で上半身裸の人はほとんどいないですし、それをやったら警察に注意されてしまいそうです……。
もう一つ、台湾に行って、とても良いなと思ったのは、電車の中でみんながおしゃべりしていること。日本では、マナーとして電車内では静かにしてないといけない雰囲気なので、話すとしても小声だし、基本的に電車内はシーンとしていますよね。でも台湾では、みんな元気いっぱいにおしゃべりし続けています! 溢れるエネルギーを感じられて、こちらも元気をもらえそうです。日本もそうなったらいいのになぁ……。
みなさんも、日本と台湾の違いを意識して、日々生活したり旅行してみたりすると、また今までと違った新しい発見ができるのではないでしょうか。ぜひやってみてください。
レコード会社で雑誌編集・SNSサービス企画制作〜音楽配信などを経て、現在はウェブデザイン会社を立ち上げ、ECサイト運営やサイトデザイン、グラフィックデザイン、ライターなど、精力的に活動中。好きなことは、海外旅行(特にアジア)、犬、筋トレ、デザイン。
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