いよいよ今年2月に差し迫った、冬季オリンピック・パラリンピック。大会で、選手が自分自身と戦いながら果敢に挑戦する姿は、大きな感動を与えてくれますよね。さらに、2020年の夏季オリンピック・パラリンピックは、東京で開催されます。多くの日本人スポーツ選手が、「東京オリンピックに出場するのが目標です!」と、テレビのインタビューなどで口にしている姿をよく見かけます。
オリンピックのような世界的な大会は、他国の選手を知る機会でもあります。そこで、今回は日本に住む外国人に、「好きな日本人スポーツ選手」を聞いてみました。それぞれの選手の個性が垣間見えた「好きな理由」にも注目しながら、ご紹介しましょう。
岡崎慎司さん(香港・韓国/20代・30代/男性)
「負けている時でも諦めない姿勢は、学ぶべきことだと思います」「試合の時、毎回一生懸命走っている印象があります」「チームへの貢献度が高いです」
共通してそのプレイスタイルを賞賛されたのは、サッカーの岡崎慎司選手でした。日本代表にも選ばれている岡崎選手。筆者も名前と顔は知っていましたが、彼のプレイスタイルについて外国人から教えられるとは!
技術力で判断されがちなスポーツ選手の中で、実力は当然ながらサッカーに対するひたむきな姿勢が評価されるのは、岡崎選手ならではないでしょうか。それだけ観ている人を魅了するプレイをしていることに、日本人として誇らしく感じます。同時に、それをきちんと受け止めながら観ているファンの姿勢も賞賛すべきことではないでしょうか。
大谷翔平さん(台湾・韓国/20代・30代/男性)
「大谷翔平選手は、投げる時の迫力とホームランがすごいです!」そう語ってくれたのは、台湾出身の男性。
台湾では、台湾出身の陽岱鋼(よう だいかん)選手が巨人に所属していることから、日本のプロ野球が注目されているようです。また、日本のパ・リーグの試合をテレビで観ることができるといいます。
そんな中でも注目を集めているのは、二刀流の大谷選手だそう。インタビュー時には、メジャーの移籍先が確定していなかったため、それも大きな話題になっているとのことでした。大谷選手の名前は、同様の理由で韓国人の男性からも挙がりました。
「縁を感じたから…」という理由で、来季は『ロサンゼルス・エンゼルス』に移籍することが決まった大谷選手。メジャーリーグでプレイすることで、さらに多くの国や地域の人たちから注目されることを期待したいと思います!
羽生結弦さん(中国/20代/女性)
「ゆずる〜!」羽生結弦選手の名前を挙げてくれたのは、缶バッジをバッグいっぱいに付けていた、中国・雲南省出身の女性。
好きな理由を聞いてみると、少し頰を紅くして「かわいい〜」という答えが返ってきました。フェミニン要素のある羽生選手は、中国人の好みのタイプなのだそうです。カッコイイというよりも、可愛いところがポイントのようですよ。
「技術もすごい。すごく上手」と、高いパフォーマンスについても語ってくれた彼女。羽生選手の演技を観るのは、もっぱらインターネットだそう。サイトを閲覧していて、羽生選手の動画が出てくると、ついついクリックしちゃうそうです。
中国で試合が開催される時など、テレビを通して伝わってくる中国人ファンの歓声は、確かに熱狂的ですよね。技術力の高さが評価されていることに加えて、アイドルのような愛され方は、羽生選手ならではかもしれませんね。
福原愛さん(中国/20代/女性)
「愛ちゃん!」と親しみを込めた呼び方で答えてくれたのは、中国・湖南省から来た20代の女性でした。小さい頃から中国のスーパーリーグでプレイしていた福原愛さんは、中国でとても人気があるといいます。
「愛ちゃんは、中国語が本当に上手です。中国の文化も好き。中国と日本の関係が心配されていた時期も、中国に来てくれたことに感動しました!」。そう言う彼女は、福原さんのことを『中国と日本の架け橋となるようなマスコット的な存在』だと話してくれました。
中国最大のSNSサイト「Weibo」では、200万人以上ものフォロワーがいるのだそう。中国の選手と一緒に撮った写真を載せたり、練習のこと、家族のことを投稿しているのも、中国人に親しまれている大きな理由のようです。結婚すると分かった時には、男性のフォロワーが大騒ぎしたのだとか!
愛ちゃんがこんなにまで親しまれているのは、小さい頃から中国という国で、中国人選手と一緒にプレイしてきた経験が大きいのではないでしょうか。筆者の実体験でもありますが、他国の言葉や文化を知るには、その土地に住んで、そこに住む人たちと交流するのに勝るものはないと思います。愛ちゃんは小さい頃からそういった経験をすることで、中国の中に溶けこみ、その姿勢が中国人に受け入れられているように思います。こんなにも他国と交流を深めている選手は、他にはいないかもしれませんね。
浅田真央さん(韓国/20代/男性)
「浅田真央さんは、キム・ヨナさんのライバルとして知っています」続いて答えてくれたのは、韓国出身の男性でした。彼は、スポーツにはあまり詳しくないといいます。しかし、キム・ヨナさんの登場でフィギアスケートが大きく取り上げられるようになり、浅田真央さんの存在を知ったそうです。
「どちらの選手が好きですか?」あえて、こんな質問もしてみました。すると、「どちらの選手もすごいと思います…」と前置きした上で、「でも、僕は韓国人なのでやっぱりキム・ヨナさんを応援したいと思います」とのことでした。
同じ韓国人の女性からは、安藤美姫さんの名前も挙がりました。「エジプトをイメージした衣装とメイクが素敵だなぁと思いました」。2010年のバンクーバーオリンピックで、クレオパトラをイメージした衣装を着ていたのが印象的だったようです。
安藤さんは、浅田さんと比べて引退してから月日が経っているため少し意外…、と感じた人もいるかもしれませんね。オリンピックのメダルには届かなかったものの、世界選手権2度制覇の実力と、衣装や演技に込めた情熱が伝わっていたのでしょうね。
「外国人が好きな日本人スポーツ選手」いかがだったでしょうか。今回インタビューをしたのは、20代を中心とした外国人留学生。そのためか、若い選手の名前が挙がったのが特徴的でした。また、好きな理由として技術力の高さよりも、それぞれの選手が持つ個性を語ってくれたのが印象的でした。選手を通して、日本を身近に感じてくれている側面があるように感じます。
今年はオリンピック開催された後、6月にはFIFAワールドカップが開催されます。多くの選手が活躍するでしょう。また、2020年の東京オリンピックでは、若手の選手が新たに注目されることでしょう。スポーツを通して、世界の国々や地域との距離がさらに近くなることを期待したいですね!
-
学校法人 新井学園 赤門会日本語学校 本校
-
住所
116-0014 東京都荒川区東日暮里6-39-12
-
最寄駅
日暮里 駅 (京浜東北線 / 山手線 / 常磐線 / 上野東京ライン / 日暮里・舎人ライナー / 京成本線 / 京成成田空港線(成田スカイアクセス))
徒歩10分
- 電話 03-3806-6102
-
住所
116-0014 東京都荒川区東日暮里6-39-12
京都生まれ。幼少期をオーストリア、高校時代をカナダで過ごした帰国子女。海外生活から日本の良さを再発見。最近特に注目しているのは、農業、焼き物、染物など「日本の伝統文化」。Webデザイナー兼ライターとして、日本の魅力を発信することを目指しています!
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
-
渋谷がますます便利に!7月25日開業の「Shibuya Sakura Stage(渋谷サクラステージ)」でしかできない食や体験は?その全貌を解説!
by: 島田みゆ
-
日本酒だけじゃない!ビックカメラで買うべき伝統からトレンドまで注目のお酒特集
by: 島田みゆ
-
江戸時代から続く東京の銭湯文化を、外国人ネイティブが体験。古き良き昔ながらの銭湯と、現代風にリニューアルされた最新の銭湯を徹底レポート
by: 加藤 洋平
-
【2024年9月】9月もアツい!花火、盆踊り、相撲、東京ゲームショウなど盛りだくさんの東京近郊イベント&お祭り情報
by: 木村かおり
-
旅行者も知っておきたい! 誰もが安心して楽しめる六本木の街をめざす「六本木安全安心プロジェクト」
-
花魁と花火の競演!2024年10月19日(土)・26日(土)、11月9日(土)・16日(土) 江戸ワンダーランド日光江戸村「Edo Wonder Night」開催!