タイ料理と言えば、日本でも若い女性を中心に人気を博しているエスニック料理の代表格です。日本のカレーライスとはまったく別モノで、濃厚でエキゾチックな味わいに加え、独特な辛さが魅力。ただ、気軽におうちで作ろうと思っても日本のカレーに比べると少々手間ですよね。
そんな人にぜひオススメしたいのが、「安いのに本格的で美味しい!」とネット上で話題になった「いなばのタイカレー」。日本人による賞賛が続出したこの缶詰シリーズですが、果たして本場の味を知るタイ人はどう感じているのでしょうか?
そこで、この道46年の実績を誇るタイ料理のベテランシェフ・ストンさんに、いなばのタイカレーの4種の味と、人気タイ料理のガパオを缶詰にした別シリーズの「ガパオチキンバジル」を食べてもらい、その味の感想を述べてもらうことにしました。
現在ストンさんは、新橋にある「タイ料理バル タイ象」のメインシェフとして働いています。「タイ象」はパッタイやトムヤムクンなどの本格派のタイ料理はもちろん、女性に人気のパクチーを使った料理やお酒も充実。タイビール、タイ焼酎、タイワインも多く揃ったお店です。
まるで現地のお店のような異国ムード溢れる店内。2017年4月にオープンしたばかりですが、リゾート気分で手軽にタイの雰囲気を満喫できるとあって、近隣のサラリーマンやOLの間では早くも人気沸騰中だそう。その人気の核を担うタイ料理を作っているのがストンさんなのですが……果たして日本人の生み出した「いなばのタイカレー」の味を、彼は認めてくれるのでしょうか?!
「チキンとタイカレー(レッド)」
まず最初は、角切りチキンとマイルドな辛さが人気の「チキンとタイカレー(レッド)」。レッドカレーは、赤唐辛子特有のピリッとくるホットな辛さとココナッツミルクの甘さが合わさっているカレーです。
初めて食べる缶詰のタイカレーに、興味深々のストンさん。「日本には変わったものがあるんだね~」と感心していました。はてさて、お味の方は……!?
「甘~い!」開口一番にそう言ったストンさん。レッドカレーは、その名の通り赤唐辛子の辛みが一番の特徴だそう。「チキンとタイカレー(レッド)」は、ストンさんからすると「タイの現地の辛さに比べると辛さ控えめだね、これは日本人の口に合うように作られていると思う」とのことですが、それはそれで「本場の味とはちょっと違うけど、料理としてすごく美味しい」と喜んで食べてくれました。ストンさん的には「アリ」のようで、ほっと一安心。
「チキンとタイカレー(グリーン)」
続いては、「チキンとタイカレー(グリーン)」。先ほどの「チキンとタイカレー(レッド)」と具材は同じですが、グリーンカレーは青唐辛子の爽やかな辛さが特徴です。
「これも美味しいそうだね」と、スプーンにたっぷりすくってテイスティングするストンさん。しかし、これに対しても「レッドカレーと似ていて辛さは控えめに感じる」という感想。缶詰に書かれた辛さレベルは4(最高は5)のはずなんですが……。本場の辛さを知るタイ人ならではの感想ですね。
どうやら「チキンとタイカレー(レッド)」よりもこちらの方が甘さが際立っていた様子。「僕の作るタイカレーは1kgにつき砂糖は200gなんだけど、それよりもう少し甘さが強い気がするんだよね」と、秘伝のタイ象レシピをポロリと暴露していました(笑)
「ツナとタイカレー(グリーン)」
ここで満を持して登場!シリーズの人気に火をつけた製品「ツナとタイカレー(グリーン)」のお目見えです。いなばの缶詰といえば、ツナ。それにグリーンカレーをマッチングさせた逸品です。ツナ界・タイ料理界双方に新しい風をもたらした商品と言えるでしょう。
ストンさんも驚きを隠せません!「ツナ!?日本ではタイカレーにツナが入るの!?」と、本場のタイでは見たことのない組み合わせにテンションUP。「タイ人の発想にはないよ!」と感嘆していました。
「うん、美味しい!これはいい!」と今までで一番のリアクション。「ナンプラーが少し効いてて、ちょっと辛いところがいいね。ツナも意外と合ってる」と、絶賛でした。カレー自体は「チキンとタイカレー(グリーン)」とベースは一緒のはずなのですが……不思議だ。
「ガパオチキンバジル」
ここで一つ変わり種を。カレーと並ぶタイ料理の定番・ガパオを缶詰にした「ガパオチキンバジル」の登場です。唐辛子の刺激的な辛さにバジルの香りがブレンドされたスパイシーな鶏そぼろ。タイカレーとはまた違う商品を、ストンさんはどう評価するのか!?
「見た目はまさにガパオだね!」と、意気揚々とスプーンを口に運ぶストンさん。しかし、次の瞬間に表情が……。
「………」おやぁ!?「僕が思うガパオとは少し違う……。風味も辛みも日本アレンジが強くて本場の味から離れちゃってるよ」とのこと。「カレーの方は甘くてもタイカレーだったんだけどな……」。もしかしたら、「ガパオチキンバジル」は、日本人の味覚にだいぶ寄せた味付けだったのかもしれませんね。
そこで、ストンさんがお店で使っているバジルを見せてくれました。ガパオに使われているバジルは、イタリア料理でよく見る「スイートバジル」とは違うそうです。「タイバジル」という香りがさらに強くクセのあるバジルを使っているのだとか。確かに、ナンプラーやチリにも負けない風味が出そうですね。今度、家でタイ料理作る時に使ってみよう……。
「チキンとタイカレー(イエロー)」
さて、最後に食べてもらうのはトロッとした食感が特徴的な「チキンとタイカレー(イエロー)」。ターメリックなどのカレースパイスとココナッツミルクで作られていて、あとを引く辛さがポイントとのこと。もともとイエローカレー自体、日本で一般的なカレーに近い材料で作られるせいか、タイ料理が苦手な日本人にも受け入れられやすい味のようです。
タイ象のメニューにはないイエローカレー。もともと本場でも、三大タイカレーであるグリーン・レッドと比べると辛さがマイルドなイメージがあるそうです。ストンさん、どうですか……?
なんと、ひと口食べたら満面の笑み!「すごく美味しい!本場の味に近い!」と、まさかの今日イチの大絶賛です。「香辛料の強さとココナッツの甘さのバランスが、本場のイエローカレーとあまり変わらない。その分だけほかの缶詰より甘く感じない。これは素晴らしいね」「チキンとタイカレー(イエロー)」は、見事にストンさんの心をつかんだようです!
ストンさんが、一番美味しかった「いなばのタイカレー」は……
というわけで、ストンさんが一番美味しいと思った「いなばのタイカレー」は、「チキンとタイカレー(イエロー)」でした!ちょっと意外ですが、もっとも本場の味に近いという点が評価されたようです。
ストンさんは、日本でタイ料理の缶詰が人気を博していることを知らなかったそう。それでも、タイ料理が日本でポピュラーな存在になっていることが喜ばしいようでした。
「日本人に馴染みやすい味になってはいるけど、どれも美味しかったよ。ほかにも種類があるなら食べてみたいな」とのこと!
タイ料理のベテランシェフも認めた「いなばのタイカレー」、ぜひ皆さんも、タイ人の友達ができたらオススメしてみてくださいね。
1979年生まれの熟女ライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像技術者・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーとして活動を始める。好きな食べ物はプリン体を含む食べもの全般。卵の黄身だけは世の中で唯一食べられない。
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