外側に巻く海苔を内側にして、アボカドやサーモンを巻いた「スシロール」。日本でもおなじみですが、最近ではフルーツが入った進化系スシロールが、欧米で人気を集めているのだとか。
このように、日本ルーツの料理が各国でアレンジされて、SNSでも話題になっているんです。
たい焼きアイス、フルーツ寿司など、日本と世界の文化がミックスされて生まれたグルメを一挙ご紹介します!
1. ニューヨーカーが驚いた「レインドロップケーキ」
アメリカ・ニューヨークの「スモーガスバーグ・フードマーケット」で販売された、日本の水信玄餅を真似たスイーツ。寒天とミネラルウォーターでつくられており、黒蜜ときなこと共に食べます。
何よりの特長はその食感。舌の上を水が滑り回るような感覚が堪りません。しかも、カロリーはほとんどなくヘルシーで、ニューヨーカーに絶大な人気を博しています。ちなみに日本で有名な「水信玄餅」は、山梨にあります。
元祖である「金精軒」によれば、常温だと30分ほどでしぼんでしまうほど繊細なので、現地でしか食べられないのだそう。しかし、この希少さも魅力のひとつなのでしょう。
2. 世界中で大ヒット!和洋いいとこどりの「たい焼きアイス」
アメリカ・ニューヨークのチャイナタウンで売られ始め、韓国や台湾でもヒット中のたい焼きアイス。とにかく見た目がかわいい!ぱっくりと大きな口を開けたたい焼きに、お口にはソフトクリームが高々と盛られています。尻尾にはカスタードクリームかあんこ入り。
アイスのラインナップは、定番のバニラとチョコのほか、抹茶、黒ゴマの和風フレーバーまであるのだとか。
経営者によると、たい焼きの型を作るための器材は日本と台湾から輸入したとのこと。
来日した時に、いたるところでたい焼きの姿を見かけて「きっとインスタグラムでウケるに違いない!」とSNS拡散を念頭において作られた、まさに今の時代を象徴するかのようなグルメなのです。
3. タイの屋台で発見!京都生まれの「カノム・トーキョー」
直訳では「東京菓子」ですが、日本発祥のものではありません。ソーセージやクリームなどを甘い生地でクルクルと巻いたお菓子で、もとは京都の和菓子がモデルとなって、タイ風にアレンジされたものといわれています。
発売当初は「カノム・キョート」という名前でしたが、いつしか"京都"が"東京"に変化して、名前が変わってしまったのだとか。
タイにはこれ以外にも、揚げバナナ「クルワイ・ケーク」(インド人・アラブ人)や、ケチャップ炒飯「カオパット・アメリカン」(アメリカ)、デザートドリンク「ロッドチョーン・シンガポール」(シンガポール)、米粉ヌードル「カノム・チン」(中国)など世界の地域の名前のついた食べ物がありますが、どれもタイのオリジナルメニュー。
日本でいえば、ナポリタンやトルコライスみたいなものでしょうか……?
4. 「スシロール」は50年以上前にアメリカで誕生していた!
まさに、日本ルーツの海外グルメの元祖!1963年、ロサンゼルスのリトル東京に開店した「東京会館」という寿司バーで、寿司職人の真下一郎(ました・いちろう)さんがタラバガニの脚身とアボカドをマヨネーズであえた巻き寿司「カリフォルニアロール」を考案したのが始まりとされています。
また、海苔を内側に巻く作り方は、米国人が海苔を気味悪がってはがして食べている姿を見た同店の職人が考案したものだそう。
この形を主軸に、アメリカでは今ではクリームチーズやツナ、エビの天ぷらなどバージョンの違うさまざまなスシロールが作られています。
5. スシロールがまさかのデザート化……その名も「フルーツ寿司」
そんなスシロールは、欧米でさらなる進化を遂げていました。その名も「フルーツ寿司」!その名の通り、なんとネタがフルーツ!!
イチゴにキウイ、マンゴーなど。醤油の代わりに練乳・ハチミツ・キャラメールソースなどを添えて食べるそうです。つまり、寿司が完全にデザート化しているということ。フランスの人気寿司チェーン店でも定番とされているのだとか……。
日本人の感性ではとても信じられない組み合わせですが、日本の一部の寿司店でも限定販売していたことがある模様。近い未来、意外と受け入れられるようになる……かも。
いかがでしたか?日本生まれのグルメが意外な形で広まっていることに驚きですね!海外のアレンジが効いたグルメ、日本でもヒットする日は近いかもしれません。
1979年生まれの熟女ライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像技術者・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーとして活動を始める。好きな食べ物はプリン体を含む食べもの全般。卵の黄身だけは世の中で唯一食べられない。
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