日本人の一般的な晩ごはんといえば、白米に味噌汁、主菜、副菜2品のいわゆる“一汁三菜”を思い浮かべる人が多いでしょう。今は食習慣が多様化してきているがゆえにそれが崩れてきているとも言われますが、やはり和食がベースなのは変わりません。
さて、この日本の食スタイルと海外のエッセンスがミックスされたら食卓はどのように変化するのか気になりませんか?そこで今回、日本人夫と韓国人妻の夫婦が実際に食べた一週間の晩ごはんの献立を紹介!果たしてどんな融合が生まれているのでしょうか?
【月曜日】 韓国版肉じゃが、「豚カルビチム」がメイン
日本人夫が好きなおかずNo.1、2を争うのは、夫が独自に「肉じゃが」と呼ぶ韓国料理の「豚カルビチム」です。豚カルビチムは、豚肉とじゃが芋を、砂糖とみりんの入った醬油に入れて煮込む料理。肉じゃがと見た目も味も近く、豚カルビチムは日本人の口にも合うようです。
他のおかずは枝豆と冷奴、ほうれん草の胡麻和え、韓国風えんがわのユッケ。このユッケはコリコリしたえんがわの食感がチャンジャ(タラの内臓をコチュジャンなどの合わせ調味料で和えたもの)に似ています。メイン料理は韓国料理、おかずは日本料理という月曜日の晩ごはん。
【火曜日】 日本人夫の思い出の料理、野菜炒め
火曜日は、日本人夫が作る野菜炒めがメイン。材料は豚肉と玉ねぎ、大根、にんにくの芽、人参、そしてズッキーニ。韓国のズッキーニである「エホバク」が好きだったことから、野菜炒めにもズッキーニを入れるようになったとか。野菜炒めに添えたのは、焼き鮭とところてん。純日本的な内容の献立ですね。
【水曜日】 火曜の野菜炒めをアレンジした、そうめんチャンプルー
水曜日のメインは、火曜日に作った野菜炒めをアレンジしたそうめんチャンプルー。韓国人妻が、中島京子の小説『平成大家族』で書かれていたそうめんチャンプルーに興味を覚えたことが、料理を作るきっかけになったとか。淡白なシーンに出ていたのがこの料理で、そんなシーンとマッチするそうめんチャンプルーのあっさり味が妙に気に入ったのだそう。おかずは、ゴーヤと同じ沖縄産のもずくと、韓国式のにんにく醤油漬け。
【木曜日】韓国ではあまり知られていない、かつおのたたき
この日もメインは日本料理。藁火であぶったかつおの皮の香ばしさが口いっぱいに広がる「かつおのたたき」は、日本人夫はもちろん韓国人妻も大好きなんだとか。ねぎ、大葉、みょうが、にんにくなどの薬味で味に変化を与えられるのもお気に入りのポイントです。でも韓国ではあまり食べられていないそうです。
おかずは、韓国料理の定番「チヂミ」。チヂミの隣にあるのは野菜やお肉などを包んで食べられるジョンビョン(焼きもち)。かつおのたたきにそえてあるゴーヤ入りの野菜炒めにジョンビョンに包むと、苦みが和らいで食べやすくなるとのこと。
【金曜日】ビビンパ用のナムルとサバの塩焼き
金曜日の献立は、ナムル、サバの塩焼き、さつま揚げ炒め、蒸し卵料理。日本人夫は辛いものが苦手なため、ナムルをごはんに乗せずに出されています。そうすることで、夫は別々に食べ、妻はコチュジャンを入れて、ビビンパとして楽しむのだそうです。
小皿に入っているのは、大葉入りつくね。ちなみに大葉は、韓国人妻が日本で初めて食べて一番びっくりした食材とのこと。なぜなら韓国人はえごまの葉は好んで食べるが、大葉はあまり食べないから。同じシソ科なのに不思議ですよね。
【土曜日】 から揚げじゃなくて、とり天!
この日のメインは、大分名物の「とり天」。大分出身の夫が、付き合い始めてから初めて作った思い出の料理とのこと。韓国にはとり天がないため、から揚げと違いがわからなかったそうです。
おかずは、韓国の夏の定番料理である冷やしキュウリスープと揚げ豆腐。とり天を食べた後に、冷やしキュウリスープを飲むと、油物を食べた後の口の中が爽やかになるそう。相性は抜群なんだとか。
【日曜日】一週間のシメは日本の国民食、カレー
日曜日は、カレーを食べて一週間が終了。とろみのある日本式のカレーが夫婦ともに好きなんだとか。添えてあるのは「玉ねぎ漬」。韓国では紅しょうがや福神漬の代わりに醤油に漬けた玉ねぎを食べるそうです。
以上が、日韓夫婦の一週間の晩ごはんでした。日本と韓国の食が混ざった献立は、馴染みのものが多いけど、新鮮に感じるものもありましたよね。美味しいものは万国共通。普段の晩ごはんに外国のエッセンスを取り入れると、毎日が寄り美味しくなるかもしれませんね。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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