道具と少しばかりの手間で、意外と簡単に抹茶は点てることができる。確かに茶道を極めるには時間も技術も必要だが、点て方の手順を知って少し練習をすれば、誰でも簡単に家で本格的な抹茶を点てることができるのだ。
事前準備:道具を揃えよう
抹茶を点てるのに必要な道具はご覧のとおり。
・茶碗
・茶せん
・茶杓
・茶巾
・抹茶篩
ポイントは、鉄製のいわゆる西洋器具で代用しないことだ。ここで手を抜くと、せっかくの経験が台無しになってしまう。
抹茶には「薄茶」と「濃茶」の2種類があるので、どちらが飲みたいか決めておこう。大きく異なるのは、抹茶粉とお湯の量。
「薄茶」は、一般的なお茶席で飲まれることが多く、泡立てて提供される。比較的樹齢が若い木から採れた茶の葉を使用する。
一方「濃茶」は、抹茶粉に対して水分が少なく、泡立てないので、「点てる」ではなく「練る」といった表現される。最低でも樹齢30年以上の古木の、しかも新芽のみを使用した最高級の茶葉を使用すれば、苦味が抑えられた、まろやかな味の抹茶になる。
準備が整ったら、早速お茶を点ててみよう。
抹茶の点て方
きちんとしたお茶席では決まった手順があるのだが、普段飲むぶんなら、3つのステップさえ押さえておけば大丈夫。
・茶碗を温める
まずは、茶碗を温める。これをするかしないかで、仕上がりも大きく変わってくるので忘れずに。3分の1程度までお湯をいれ、その中で茶せんも一緒に湿らす。そして、抹茶を入れる前にお湯を捨て、茶巾やふきん等でしっかりと水滴をふき取る。
・抹茶にお湯を加える
薄茶なら茶杓2杯ぶんの抹茶に、約70mlのお湯を。濃茶なら倍の抹茶に対して、40mlのお湯を用意する。お湯の温度は70~80度が適温とされているので、抹茶茶碗に注ぐ前に、一度熱湯をほかの容器にいれて冷ますとよい。
・点てる
抹茶とお湯を合わせたら、茶せんを使って点てていくのだが、底にたまった抹茶を分散させるようにゆっくりと混ぜ、次第にスピードを上げていく。もし抹茶がダマになっていたら、茶せんの穂先でつぶすとよい。
薄茶は、ローマ字の“m”や“w”を書くように手早く混ぜるのがコツ。表面に小さな泡が立ってくるまで混ぜていくのだが、他のお茶と違い、抹茶は水に溶けないので十分に攪拌できたら、飲み頃。最後はゆっくりと茶せんを引き、表面で少し動かして、泡を細かくしたら完成。
濃茶は薄茶のようにさらさらしていないので、混ぜるというより、練るといったイメージ。茶碗に抹茶をいれたら、約40mlのお湯を数回に分けてゆっくりと注ぎいれていく。上下、左右、そして全体をまわすように茶せんを動かし、抹茶がお湯と混ざればできあがりだ。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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