北海道・富良野エリアは、四季折々に美しい景色を見せてくれます。寒暖の差が激しい盆地特有の気候は農業や酪農に適し、優れた食材の宝庫としても知られています。2020年2月に夫婦で「B&B plusシューティングスター」をオープンした、市橋マリリンさん(シンガポール出身)に、富良野でおすすめのスポットや体験を10選を写真とともに紹介してもらいました。
撮影:吉田匡和
- 目次
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- 1:北国だけの貴重な体験「かなやま湖のワカサギ釣り」
- 2:子どもから大人まで楽しめる「アンパンマンショップ」
- 3:星降るような花火に感動「なかふらのラベンダーまつり」
- 4:ダイナミックな景観に圧倒される「十勝岳登山」
- 5:買う喜びと、体験の楽しさがここにある「グラス・フォレスト」
- 6:花畑以外にも見どころいっぱい「ファーム富田&とみたメロンハウス」
- 7:富良野盆地をのんびり眺める「千望峠」
- 8:作って食べて大満足「富良野チーズ工房」
- 9:目にする景色、すべてが絶景「中富良野町の田園地帯サイクリング」
- 10:安らぎの宿「B&B plus+ シューティングスター」
- 富良野エリアは一度きりでは満足できません
1:北国だけの貴重な体験「かなやま湖のワカサギ釣り」
「私の出身のシンガポールは、常夏の国なので四季がありません。冬のアクティビティは驚きと感動の連続です。中でも氷に穴をあけて釣り針をおろす“ワカサギ釣り”に感動。魚をキャッチした時の喜びは格別でした。氷上に張られたテントの中はストーブで暖められてとても快適。家族や友達同士で北海道の冬を体験すれば盛り上がること間違いありません」
北海道では、凍った湖に穴をあけてワカサギという小魚を釣るワカサギ釣りが行われています。良質な釣り場である南富良野町の「かなやま湖」は、人気のスポットです。外は氷点下でも暖房がきいたテントの中はあたたか。ワカサギは淡白な味で、フライでいただくのが一般的です。綺麗な水で育った濁りのない美味しさはたまりません。
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かなやま湖
- 住所 〒079-2411北海道空知郡南富良野町字東鹿越
お問い合わせ:0167-39-7000(特定非営利活動法人 南富良野まちづくり観光協会)
期間:1月下旬~3月上旬
2:子どもから大人まで楽しめる「アンパンマンショップ」
「富良野市郊外にある“やなせたかしの店 アンパンマンショップふらの店”は、子どもの頃に見たアンパンマンのグッズがズラリと揃っています。アニメはシンガポールでも放送されていましたが、絵本が原作であることを日本で初めて知りました。お店の2階に素敵なギャラリーがあって、アンパンマンの原画なども見ることができます。美しいタッチで描かれた絵画もあり、“アンパンマンはアートだ!”と驚かされました」
アンパンマンショップ1階ではグッズを多数販売、2階のミュージアムにはアニメとはタッチが異なる芸術性の高い作品が展示されています。愛と勇気がアンパンマンに込められたテーマです。大人も納得させる世界観に引き込まれることでしょう。
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やなせたかしの店 アンパンマンショップふらの店
- 住所 〒076-0162 北海道富良野市東麓郷の3
- 電話 0167-29-2235
営業時間: 9:00~17:30
定休日:木曜日
営業時間・定休日は季節及び状況により変更になる場合があります。お出かけ前に電話または公式ホームページにてお問い合わせください。
3:星降るような花火に感動「なかふらのラベンダーまつり」
「中富良野町営ラベンダー園で開催される“なかふらのラベンダーまつり”は、素朴で地域の温かさを感じるイベントです(2021年は中止)。時期はラベンダーが満開になる7月中旬。まずはリフトに乗って北星山の頂上まで行き、ラベンダーに彩られた美しい景色を楽しみましょう。夕方から夜にかけてステージショーが開催されると、地元の人たちは、敷物を広げて飲食をしながらピクニック気分でイベントを楽しみます。終わりは花火大会で締めくくられ、ラベンダー園の上から4,000発もの花火が夜空を照らします」
「なかふらのラベンダーまつり」は、ラベンダーがもっとも美しく咲く7月下旬に開催されるため、毎年1万人以上が訪れています。至近距離から見る花火は、星が降り注ぐようで幻想的。当日は会場周辺が混みあうので、公共交通機関の利用をお勧めします。
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中富良野町営ラベンダー園
- 住所 〒071-0714 北海道空知郡中富良野町宮町1番41号
お問い合わせ:0167-44-2123(中富良野町役場産業建設課産業係)
4:ダイナミックな景観に圧倒される「十勝岳登山」
「十勝岳連峰の主峰である十勝岳は、現在も火山活動が続き、頂上にたどり着くまでの間、硫黄の匂いが漂っています。十勝岳温泉登山口から山頂までは所要時間は往復約7時間。下山後は、近くにある温泉でゆっくり疲れを癒せるのが魅力的です」
日本百名山及び花の百名山に選定されている十勝岳は、活火山ならではのダイナミックな景観が登山者の心を引き付けています。天気がよい日は大パノラマが広がり、山頂にたどり着いた喜びがこみ上げるのだとか。
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十勝岳
- 住所 〒071-0235 北海道上川郡美瑛町白金
問い合わせ:0167-45-3150(一般社団法人かみふらの十勝岳観光協会)
5:買う喜びと、体験の楽しさがここにある「グラス・フォレスト」
「グラス・フォレストは、富良野市麓郷にある、森の中のガラス工房です。1号館のショップには、隣接する硝子工房で作られた製品が並んでいます。オブジェから実用品まで品ぞろえが充実していて、展示会のような雰囲気。宙吹きガラスや、サンドブラストなど、さまざまな製作体験もできるので、自分だけのオリジナルグラスを作ってみてください」
ダイヤモンドダストをイメージして作られた「しばれ硝子」は、グラスフォレストだけのオリジナルです。平均約3~5年の年月をかけて、割れることなく生き物のようにヒビが増え続け、オンリーワンの模様になります。商品はすべて手作り。ここでしか購入できないので、お土産としても最適です。
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グラス・フォレストin富良野
- 住所 〒076-0161 富良野市麓郷市街地3番地
- 電話 0167-39-9088
営業時間: 9:00~ 19:00(夏期) 7月中旬~8月中旬(要確認) 9:00 ~ 18:00(冬期)
定休日:無休
6:花畑以外にも見どころいっぱい「ファーム富田&とみたメロンハウス」
「ファーム富田はラベンダーをはじめとした花畑が美しいことで有名ですが、園内にあるさまざまな施設もセンスよく、思わず目を奪われてしまいます。私のお気に入りはドライフラワーアレンジメントの展示スペースがある“ドライフラワーの舎(いえ)”です。華やかなピンク系の花材をふんだんに使った内装は、まるでおとぎの国に紛れ込んだよう。接客も素晴らしく、幸せな気分になりました」
ファーム富田では、スイーツにも力を入れています。マリリンさんのお勧めは、園内の花の舎(いえ)で販売しているメロン果汁入りのクリームを包み込んだメロンパンです。数量限定なので食べ損ねないでくださいね。
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ファーム富田
- 住所 〒071-0704 北海道空知郡中富良野町基線北15号
- 電話 0167-39-3939
料金:なし
定休日:冬期休園 ※営業状況は公式ホームページまたは電話などでご確認ください。
7:富良野盆地をのんびり眺める「千望峠」
「国道237号を旭川方面に走って観音像付近から、道道581留辺蘂上富良野線へ入る「千望峠」は、十勝岳連峰と富良野盆地を一望できるスポットです。“パッチワークの丘”と呼ばれる丘陵と、それを耕すトラクターがまるで絵画のよう。ハイシーズンでも混雑することがないので、いつまでも美しい景色を眺めることができます」
千望峠は、「かみふらの八景」の一つです。展望台から広大な十勝岳連峰と富良野盆地を一望できます。全長10kmの千望峠フットパスの起点にもなっているので、サイクリングやウォーキングなど、ゆっくりと巡るのが最適です。
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千望峠
- 住所 〒071-0506 北海道空知郡上富良野町千望峠
問い合わせ:0167-45-6983(上富良野町役場 企画商工観光課)
8:作って食べて大満足「富良野チーズ工房」
「富良野チーズ工房では、新鮮な生乳を使った乳製品を製造・販売するほか、バターやアイスクリーム、チーズなどのワークショップに参加することができます。説明は日本語のみですが、親切に教えてくれるし、作り方はとても簡単なので、誰でも楽しむことができます。チーズ風味のソフトクリームも美味しいので、ぜひ食べてみてください」
富良野チーズ工房では、富良野で育てられた、ホルスタイン種の乳牛を使った製品が豊富。なかでも熟成前のチーズにふらのワイン(赤)を入れ込むことで、チーズ表面に大理石模様が浮き出して見える日本初の「ワインチェダー」が人気です。チーズ製造工程も見学できます。※中止の場合もあります。
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富良野チーズ工房
- 住所 〒076-0013 北海道富良野市中五区
- 電話 0167-23-1156
営業時間: 4月1日 ~ 10月31日 9:00 ~ 17:00
11月1日 ~ 3月31日 9:00 ~ 16:00
定休日:無休 ※年末年始は12/31~1/3が閉館日、施設整備の臨時休館あり
9:目にする景色、すべてが絶景「中富良野町の田園地帯サイクリング」
「富良野エリアは絶景の宝庫です。一面のひまわり畑や、草をついばむ馬の姿、風に揺れる黄金の稲穂など、一本脇道に入ると素晴らしい景色に出会うことができます。自転車に乗って田園地帯を走れば、お気に入りの景色が必ず見つかりますよ。ただし、写真を撮る際は畑などに踏み入らないように注意してくださいね」
多くの写真家が何気ない光景が絵になる富良野エリアに魅了され、写真集を出版してます。美瑛町を中心に数多くのフォトギャラリーがオープンしていますので、写真撮影の参考にしてはいかがでしょうか。
10:安らぎの宿「B&B plus+ シューティングスター」
「私たちは、2020年2月に中富良野町の田園地帯に“B&B plus+ シューティングスター”をオープンしました。“あなたを彩る体験を贈りたい”をコンセプトに、ヨガリトリートプランやシンガポール家庭料理のご夕食プランなどをご用意しています。朝、十勝岳連峰と美しい田園地帯を望むダイニングでとる朝食は、きっとあなたの旅を忘れられないものにしてくれるはずです。 私たち夫婦と、ちょっとこわがりのボス猫が、心を込めお迎えいたします」
B&B plus+ シューティングスターは、館内のあちらこちらから望む絶景と、全米ヨガアライアンス認定のマリリンさんによるヨガレッスン、そして地元の食材を活かした料理や、富良野では珍しいシンガポール料理が自慢のホテルです。随所にマリリンさんのこだわりが散りばめられており、贅沢な時間を過ごすことができます。
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住所
071-0774 北海道富良野市Higashi4Sen Kita8Go
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最寄駅
鹿討 駅 (富良野線)
徒歩34分
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住所
071-0774 北海道富良野市Higashi4Sen Kita8Go
富良野エリアは一度きりでは満足できません
美しい風景や、地元食材グルメなど、富良野エリアには魅力的なスポットが数多く存在します。初めて訪れた人は、「一泊二日程度では時間が足りない」と、葛藤に陥ることでしょう。何度も足を運ぶのもいいですし、数日間滞在して堪能するもよし。たっぶりと時間をかけて楽しんでください。
Text by:Masakazu
※本記事の情報は2021年3月時点のものです。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。
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