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外国人の離婚率は日本と比べてどう?4ヵ国の在日外国人に離婚事情を聞いてみた

外国人の離婚率は日本と比べてどう?4ヵ国の在日外国人に離婚事情を聞いてみた

公開日: 2019/09/11
更新日: 2021/01/05

総務省統計局が発表した「世界の統計 2017」によると、2015年における日本の婚姻率が人口1,000人当たり5.1に対し、離婚率は1.8となっています。だいたい結婚したカップルの約3組に1組が離婚していることになる日本。女性の社会進出が進んだことや誰もが自分の意思で離婚を選択できる環境が整ってきたことが要因としてありそうですよね。

日本の離婚についてはこのような現状ですが、世界の離婚事情はいったいどうなっているのでしょうか?外国人留学生の皆さんに、それぞれのお国の“離婚事情”を聞いてみました。
(以下は、インタビューに応じてくださった個人の見解です)

【アメリカ】子どもに会う権利や養育費など制度がしっかりしている分、離婚率も高い?

【アメリカ】子どもに会う権利や養育費など制度がしっかりしている分、離婚率も高い?

離婚大国のイメージも強いアメリカではどうでしょうか。アメリカの婚姻率が6.8%に対し、離婚率は2.8%。やはり離婚率は高めですが、婚姻率も高いようです。

「やっぱり、離婚が特別というイメージはないですね。自分の人生を大事にしているから、合わない場合は離婚して、再婚しますからね。各州ごとに制度は違うけれど、財産分与や養育費、子どもに会う権利なんかは協議でしっかりと決めるから、そういった点ではドライな部分もあるかもしれないですね。それに連邦が統制している養育費強制プログラムというのがあって、約束された養育費が支払われないということもないので、シングルマザーが経済的に困窮することのないように考えられています」(アメリカ/30代/女性)

離婚が多いお国柄ということもあり、シングルマザーに育てられる子どもたちが不利益を被ることのないような制度設計がされているようです。養育費強制プログラムなどがしっかりしているからこそ、母親が子どものために必要以上の我慢をすることなく、自由に次の道を選べるということなのでしょう。

【中国】離婚は恥ずかしいこと?再婚事情も相まって、一般人の離婚は少ない印象

【中国】離婚は恥ずかしいこと?再婚事情も相まって、一般人の離婚は少ない印象

次に中国出身の女性にお聞きしました。中国の離婚率は人口1,000人当たり1.8。日本と同じ離婚率ですね。婚姻率は9.6と高くなっています。

「中国では、まだ離婚は少ないように思います。男性にとってはそうでもないけど、女性にとってはまだ『離婚は恥ずかしいこと』という認識があるから…。私は湖南省出身ですが、まだ結婚や離婚に関しては伝統的な考え方が根強くのこっていると思います。離婚となると、年配の親戚や親から反対されるんですよね、『家族の恥だから離婚はやめろ』と。それに中国では離婚歴があると再婚が難しいんです。それとバツイチの人は初婚の人とは結婚までたどり着くのが難しく、どうしても再婚同士になっちゃいがちです。そうするとどうしても再婚相手が見つかりにくいから、やっぱり女性は離婚をためらっちゃうんだと思います。私は日本に来る前にアメリカに留学していたんですけど、アメリカ人の友人には離婚した人もいるけれど、中国人の友人ではいないかな」(中国/20代/女性)

数字で見ると中国と日本の離婚率は同じですが、現地出身の方のイメージでは日本より離婚は少ないイメージとのこと。人口の母数が大きいのと、婚姻率が高いことが離婚が少ないイメージの原因なのかもしれませんね。実際のところ、中国の離婚率はずっと上がり続けているのです。また、地域によっての離婚率の差がハッキリしているようです。

【韓国】少子化、熟年離婚と、日本と同じ問題を抱えている模様

【韓国】少子化、熟年離婚と、日本と同じ問題を抱えている模様

そして、韓国出身の方にお聞きしました。韓国は婚姻率が人口1,000人当たり5.9に対し、離婚率は2.1。日本より婚姻率も離婚率も少し高いと言えます。

「韓国では、離婚はそんなに珍しいことではないです。親が離婚したという友人もいますし。離婚の原因は性格の不一致が多いんじゃないかな。でも、離婚するとなると子どもの養育権などの問題が発生するから、進学や就職に親の離婚が影響しないようにと、子どもが成人してから離婚する人が多い気がしますね。韓国は夫婦別姓で、子どもは父親の姓を引き継ぐんです。でも子どもは母方に引き取られる場合が多いから、子どもと母親が別の姓になってしまうしね」(韓国/20代/男性)
熟年離婚や少子化など、日本が置かれている状況と似ている韓国。離婚とは直接関係ないですが、経済的に厳しい環境にある子どもに対して給食代の免除など制度も整ってきているとか。ちなみに、LIVE JAPAN韓国人スタッフによると日本では入籍してから結婚式を挙げるカップルが多いイメージがありますが、韓国では逆なんだそうです。だから結婚式をしてから入籍までの間に別れるパターンもあるとか。この場合はもちろん離婚にカウントされません。離婚を未然に防ぐ期間って印象もありますね。

【シンガポール】結婚・離婚制度がちょっと複雑?離婚には裁判が必要なんだとか

【シンガポール】結婚・離婚制度がちょっと複雑?離婚には裁判が必要なんだとか

最後に、シンガポール出身の方に聞いてみました。シンガポールの婚姻率は7.3に対し、離婚率は1.8。離婚率は日本と一緒ですが、婚姻率は少し高めとなります。

「シンガポールでは女性憲章(Women’s Charter)というものがあって、原則として結婚して3年しないと離婚できないんです。さらに、3年の別居期間が必要です。それに、離婚後も夫が妻の生活費の支払い義務もあるんです。だから気軽に離婚する人が少ないのかもしれないですね。私の知人では、あまり周りに離婚経験者はいないです」(シンガポール/20代/男性)

シンガポールはイスラム教徒と非イスラム教徒で婚姻に関する法令が異なっていたり、離婚には裁判が必要だったり、女性憲章があったりと、結婚や離婚に対して、今回取り上げた他の国よりちょっと制度が複雑なようです。そのあたりも離婚率が低い原因なのかもしれません。

以上、それぞれの国の離婚事情に関してインタビューしてみましたが、いかがでしたでしょうか?基本的にインタビューを受けた学生さんたちの主観なので、実像とは違った面もあるかもしれませんが、各国が抱えるお国事情が垣間見えたのではないでしょうか?幸せになる手段として離婚を選ぶことができるのも、現代人が勝ち取ってきた大事な権利のひとつ。影響を受ける子どもたちのことも考えつつ、みんなが幸せな人生を築いていけるといいですね。

データ出典:総務省統計局「世界の統計 2017」

メイン写真:bilciu / Shutterstock.com

Written by:

松村知恵美

松村知恵美

家と映画館(試写室)と取材先と酒場を往復する毎日を送る映画ライター、WEBディレクター。2001年から約8年、映画情報サイトの編集者をやってました。2009年に独立し、フリーランスに。ライターとしての仕事の他、Webディレクションなど、もろもろお仕事させていただいています。

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