東京を代表するラーメン激戦区・池袋。駅を挟んで東側、西側にそれぞれ人気店が分散しており、ラーメンを提供する店は合計で約100軒にも及ぶ上、醤油、味噌、とんこつ、塩、担々麺と味も見た目も千差万別です。
池袋に通うビジネスマンや学生、さらにはそのお店を目当てに足を運ぶラーメンフリークたちを唸らせ、そして箸を止まらなくさせる至極の3杯をご紹介。合わせて、池袋駅東口エリアでおすすめの飲食店もピックアップしました。
鶏の旨味が詰まった一杯「はやし田」
2018年にオープンした気鋭の人気店がこちら。店の看板メニューは「特製醤油らぁ麺」(1000円・税込)で、鴨とブランド鶏「大山どり」の丸鶏を惜しげも無く使用し、7~8時間じっくり炊き上げることで完成する芳醇なスープに美味しさの秘密が隠されています。
大山どりだけではなく鴨からもエキスを抽出しており、ズズズとすすると、濃厚ながらも後味がスッキリしている鴨と鶏の旨味が口いっぱいに広がります。さらにスープに負けず存在感を放つ醤油とのマッチングが、スープの高い完成度を維持しています。
運ばれたラーメンどんぶりの表面には鶏から抽出された黄金色の鶏油(チーユ)が浮かんでおり、味にさらなるコクと旨味をプラス。これがまた麺によく絡みあい、まさに鶏と鴨の美味しさが詰まった一杯です。
店長の高井さんは「鴨からもしっかりエキスを出しているので味にパンチが生まれるんです。すべての素材の旨味が凝縮されたこの一杯をぜひご賞味いただきたいですね」と鴨の存在がさらに完成度を引き立てていることを明かしてくれました。
麺は喉越しの良いストレート麺。数種類の小麦粉(全粒粉)を絶妙なバランスで配合したもので、風味、喉越しだけでなくしっかりしたコシがあるよう茹で加減も調整しています。
具材にもこだわりが詰まっており、低温調理で仕上げられた豚肩ロースと鶏胸肉の2種のチャーシューが麺の上に鎮座。2種あることだけでも嬉しいですが、いずれもしっとりとした口当たりで噛めば噛むほどジューシーさを感じることができます。
メンマは一般的な物の3倍はあろうかという穂先メンマを使用。シャキシャキッとした軽い食感と、みずみずしさがラーメンの美味しさをより一層引き立て、さらに半熟加減がたまらない甘みと濃厚なコクが自慢の煮卵。こちらは黄身の濃さを極限まで高めた高級な「マキシマムこいたまご」を使用しています。
ラーメン以外にもつけ麺、さらには期間限定のメニューもあり、券売機には中国語圏内の旅行者のための翻訳サービスもあるので利用してみましょう。
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らぁ麺 はやし田 池袋店
- 住所 東京都豊島区池袋1-40-10
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最寄駅
JR山手線ほか「池袋駅」東口から徒歩4分
- 電話 03-6907-2260
営業時間:11:00~23:00
定休日:無休
絶品とんコク醤油に大行列「無敵家」
1994年に開店した「麺創房 無敵家」は、エリア屈指の行列店としても知られています。巨大な寸胴鍋を使い毎日13時間、豚のげんこつと背ガラを炊き上げ豚の旨味を抽出したスープを使い、深いコクとともにスッキリとした口当たりに仕上げた“とんコク”醤油ラーメンが自慢です。
スープがなくなり次第閉店ですが、来てくれるお客さんをがっかりさせないため早朝から深夜まで合計3回スープを仕込み、丁寧にアク取りを続け、ハイクオリティな味を提供し続けています。
人気ナンバーワンは、厚切り角煮風チャーシューと味卵、菜の花などの具材が乗った「無敵家らーめん ニクタマ」(1200円・税込)。スープは豚骨のほか、魚介で採った出汁に熟成醤油を加えて仕上げており、何層もの味のアクセントが一体化したかのような濃厚さとなめらかさが口の中に広がります。
そんな麺をすするたびに口の中に広がるのは旨味脂。国内産ブランド豚の上質な背脂を毎日3時間ごと仕込んだ旨味の塊で、スープにコクとスッキリ感を生み出しています。
厨房のキーマン・末平さんは「1日に仕込む豚骨は150kgほど。1日3回スープを仕込むことで常時フレッシュな味を仕上げることができています。味の決め手の一つである背脂は高価な素材を使っているためスープに甘みが加わり、味の一体感が生まれるんです」と話してくれました。
厚切りながら柔らかさに定評があるチャーシューにも特徴があり、「常に作りたてを出すことを守っており、さらに味に飽きないで召し上がっていただくために1枚は柔らかく、1枚は炙って香ばしさを、もう1枚は柚子胡椒を添えてあるので香りを楽しんでいただければ」(末平さん)とこだわりに手を抜きません。
外国からの観光客も日々多く訪れるため、お店のメニューは英語、フランス語、中国語のほか韓国語、タイ語など各言語の物を用意。卓上にはお水のほかにジャスミン茶も用意されており、おもてなしにも半端ないこだわりを感じさせます。
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麺創房 無敵家
- 住所 東京都豊島区池袋1-17-1
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最寄駅
R山手線ほか「池袋駅」東口から徒歩5分
- 電話 03-3982-7656
営業時間:10:30~翌4:00
定休日:無休
東口屈指の人気つけ麺「狸穴」
つけ麺一筋16年、東口エリアを代表する人気のつけ麺を提供するのが「馳走麺 狸穴」。人気の品書きは濃厚な魚介系つけ汁が決め手の「特製つけ麺」(1050円・税込)で、まぜそばや中華そばのメニューもありますが、初めてお店に行く方はまずはつけ麺をチョイスすることをおすすめします。
濃厚でトロトロに仕上げられたつけ汁は、魚介のエキスと野菜がたっぷり詰まっており、朝から約9時間煮る出したスープには鰹節、干しエビ、煮干しなどの旨味が凝縮。旨味が最高に引き出されて雑味が出ないタイミングで仕込みを完了させています。そこに細かく刻んだ玉ねぎが入り、シャキシャキ食感のアクセント。
麺はコシと喉越しを重視した中太麺。噛めば噛むほど小麦の香りが鼻を抜ける絶妙な特注麺です。麺をつけ汁にくぐらせると、つけ汁が麺によく絡みあい、ツルツルシコシコ食感とともに見事なマリアージュを完成させます。
具材にはチャーシューの代わりにレア感を残した北海道産豚を使用したローストポーク。さらに鶏チャーシュー、穂先めんま、三つ葉、海苔、そして日本のラーメンの象徴であるナルトがのり彩りも鮮やか。どの具材にも存在感があり、最後まで飽きずに食べ進めることができます。
店主の中村潤二さんは「この濃厚なつけ麺は、食べ終わってからも楽しみ方があるんです。卓上にある“割スープ”には柚子が入っていて、最後はこれを注いで香りを楽しみながら再びスープを楽しんでいただければ」とこのお店ならではの味わい方を教えてくれました。
まずは運ばれた麺をひと口ずつつけ汁につけて味わい、アクセントにお酢やコショウを入れて味の変化を楽しみ、麺を食べ終わったらつけ汁にスープを注ぐのが通人の味わい方のようです。
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馳走麺 狸穴
- 住所 東京都豊島区池袋1-32-2
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最寄駅
JR山手線ほか「池袋駅」東口から徒歩4分
- 電話 03-3982-4055
営業時間:11:00~22:00
定休日:無休
出版社で政治経済誌、グルメ誌編集者を経てサブカル系ニュースサイト編集記者&カメラマン。趣味はインドカレー食べ歩き。出張先では地元雀荘で情報収拾するのが好き。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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