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横須賀海軍カレーで絶対におすすめの3店! 人気の名店といえばココ

横須賀海軍カレーで絶対におすすめの3店! 人気の名店といえばココ

更新日: 2020/10/09

横須賀のグルメといえば、カレー。市としても「カレーの街よこすか」と公にPRし、街全体を盛り上げています。なぜこの地にカレーが根付いているのでしょうか?

そんな理由を紐解きながら、今回は横須賀ならではの「よこすか海軍カレー」が食べられる40店舗以上の中から、名店と呼ぶべき人気の3店をご紹介。横須賀のある三浦半島は週末や連休のお出かけにももってこいの観光スポット。これを読んで、是非旅行中の食事の参考にしてくださいね。

日本の「カレー」のルーツは横須賀にあった!

日本の「カレー」のルーツは横須賀にあった!

カレーはもともとインドのものですが、日本の家庭で食べているカレーは味も見た目もインドカレーとは違いますよね。とろみがついていてお肉や野菜が入っている日本スタイルのカレーのルーツは、実は横須賀だと言われているのです。

港町である横須賀は、昔から海軍の港として発展してきました。明治時代、栄養不足により病気にかかる日本人兵士が多く、体格も良く丈夫なイギリス海軍の食事を参考にしようと、「カレーシチュー」に注目しました。

それを日本人が食べやすいように、トロミを付け、お米にも合うようにとアレンジしたのが、現在の日本のカレーライスなのです。これが美味しいと兵士の間で人気になり、その評判が全国各地、そして各家庭へと伝わっていきました。現在でも、海上自衛隊ではカレーが食べられています。

ちなみに、船上で曜日感覚を失わないようにと、彼らは毎週金曜日に必ずカレーライスを食べるという習慣があるそうですよ。

1999年、横須賀市は「カレーの街宣言」

1999年、横須賀市は「カレーの街宣言」

この歴史的背景を地域活性化に活かそうと、横須賀市は1999年に「カレーの街宣言」をしました。以来、カレーは横須賀のソウルフードとして、地元民はもちろん、観光客も含め多くの人々に愛されています。

「よこすか海軍カレー」とは?

「よこすか海軍カレー」とは?

市内にはさまざまなカレー店がありますが、中でもご当地グルメ「よこすか海軍カレー」と名乗れるのは、日本の明治時代後期(1900年頃)の書物「海軍割烹術参考書(かいぐんかっぽうじゅつ参考書)」という海軍食のレシピ本をもとに復元されたものだけ。このカレーに、さらにサラダと牛乳をセットで提供されているものこそ、正真正銘の「よこすか海軍カレー」で、それを食べられるのはここ横須賀だけなのです。

ということで、以下、そんなよこすか海軍カレーを堪能できるお店をご紹介します。

名店①:海軍基地の目の前、老舗の海軍カレー「WOOD ISLAND Curry Restaurant」

名店①:海軍基地の目の前、老舗の海軍カレー「WOOD ISLAND Curry Restaurant」

横須賀の地で長きに渡って多くの人に愛される海軍カレーの名店といえば、基地の入り口の目の前にある「WOOD ISLAND Curry Restaurant」。市がカレーの街を宣言した頃からある、数少ないお店のうちの一つです。

ご主人の島森さんはなんと、よこすか海軍カレーを認定する委員の中心人物!「私がすべての味をチェックしてるんですよ。海軍カレーのことならなんでも聞いてください」と話す島森さんは、その歴史から由来まですべてに詳しく、学校や地域などでも料理教室を開催するなど、海軍カレーを広めるための様々な活動をされています。

こちらがWOOD ISLAND Curry Restaurantの「横須賀海軍カレーライス」(1,380円、税込)。

「海軍カレーは、海軍割烹術参考書のレシピに倣い、牛肉か鶏肉、じゃが玉人参(ジャガイモ、タマネギ、ニンジン)とカレー粉を使うことが決められています。そしてサラダ、牛乳は必ずセット。これは当時の兵士さんたちの栄養バランスを考えられての組み合わせだからです。これらのことは守りつつ、各認定店でいろいろな工夫をしているので、お店によって味が違いますよ。うちのは、野菜やお肉がゴロっと入っている、いわゆるお母さんが家庭で作ってくれたカレーを目指してるんです」

こだわりはさまざまなところに。ちょっと変わった形のカレースプーンは、カレーを残さず最後まできれいに食べられるように開発された、お店オリジナルのものです(ただし右利きの方のみ)。

福神漬けも厳選された国産の材料で酒屋さんで作られたものを提供、お店で飲めるコーヒーも有機栽培にこだわり、味がいいと評判です。ちなみに牛乳は横須賀の小中学校の給食で出ているメーカーのもので、一般のレストランではここでしか飲めないレアな一品。きっと地元の人は懐かしさでたまらないはず。

店内には、歴代の海軍の戦艦の写真が。常連さんやファンの方が置いていったという海軍に関するさまざまなグッズも置いてあり、まるで博物館のような内観です。オリジナルのレトルトカレーや海軍コーヒーなど、お土産にぴったりのものもたくさんあります。カレーの味から店内の雰囲気、スタッフの方までなんだか安心できる温かみがあふれるWOOD ISLAND Curry Restaurant。また来たくなる魅力がたっぷりです。

  • ウッドアイランド カレーレストラン
    • 住所 神奈川県横須賀市大滝町1-4
    • 最寄駅 横須賀中央駅から徒歩9分
    • 電話 046-827-4790
    • 定休日:不定休
      営業時間:11:30~19:00頃 ※14:00~15:30頃は昼休憩

名店②:味から雰囲気まで、本物を味わうなら「横須賀海軍カレー本舗」

名店②:味から雰囲気まで、本物を味わうなら「横須賀海軍カレー本舗」

カレーの街よこすか」の宣言後、商品が買えて食べられてといった旗艦店を作れないか?ということで作られたお店が、この「横須賀海軍カレー本舗」です。一歩店内に入れば、そこは船内の食堂のような雰囲気たっぷりの内装です。「明治時代の海軍で出されていた本物のカレーと、船の雰囲気も含めて味わってもらいたいと思っています」と話してくださったのは、スタッフの横尾さん。

海軍のレシピにあった、当時のカレーシチューを再現したというのが、この店のカレーが特徴。「本来、カレーは煮込むイメージですが、水や燃料の節約のため、船内で作るカレーは長時間煮込めませんでした。当時のレシピには『材料を細かくサイの目に切る』と書いてありますが、これは熱効率を早くする必要があったからなんですよ」と横尾さん。

その作り方に則って具は細かく、火がより早く通るよう具材はルーとバラバラに仕込み、最後にルーと合わせて提供されています。野菜やフルーツを使っているので、ちょっとした辛みの中に上品な甘みが感じられます。

「よこすか海軍カレースペシャル ビーフorチキン」(1,300円、税込)は、お肉をビーフがチキンが選ぶことができ、牛乳とサラダ、薬味に加え、コーヒーまたは紅茶もセットでついてきます。「当時は、船内で紅茶やコーヒーをたしなむとき、ポルカやワルツの生演奏を聴きながら楽しんでいたそうです。それを再現すべく、店内でも専門家にセレクトしてもらったBGMを流しているんですよ。またスタッフの制服もレトロ感のあるデザインのものにしています」

戦艦「三笠」の船内をイメージして細部まで考えられている空間では、まるでその時代にタイムスリップしたかのような時間を過ごすことができます。

旗艦店だけあって、1階の物販エリアではさまざまな横須賀海軍カレー関連のグッズが揃えられています。レストランは2階で、階段を上っていくとそこには船内の食堂が広がっています。味も空間もホンモノを楽しみたいならおすすめの一店です。

  • 横須賀海軍カレー本舗
    • 住所 横須賀市若松町1-11-8 YYポート横須賀2階
    • 最寄駅 横須賀中央駅から徒歩3分
    • 電話 046-829-1229
    • 定休日:年中無休(1月1日~1月3日休み)
      営業時間:平日11:00~16:00(L.O.15:30)/土・日・祝日(夏休み)11:00〜20:00(L.O.19:30)

名店③:元祖よこすか海軍カレー、産みのお店「魚藍亭」

名店③:元祖よこすか海軍カレー、産みのお店「魚藍亭」

このお店がなければ、横須賀がカレーの街にはならなかったと言っても過言ではない、元祖カレーの街よこすか認定一号店が「魚藍亭(ぎょらんてい)」です。建物の老朽化のため、多くの人に惜しまれながらやむを得ず閉店しましたが、なんとかその味を守りたいという店主の強い思いが叶い、半年後に再オープンしました。

「以前に比べるとお店の規模はずいぶん小さくなりましたが、叔母と叔父が始めた元祖よこすか海軍カレー一号店の味をなんとか守っていくことができて嬉しいです」と話してくれた店主の栗田さん。もともと魚藍亭は、約20年前、市の依頼を受けた叔母様が海軍のカレーのレシピに忠実に作ったことが始まりです。

「今もそのレシピに書かれているもの以外は入れずに、叔母が当時作っていた分量をそのまま引き継いでいます」

こちらが、その「元祖よこすか海軍カレー」(1,000円、税込)。お肉は和牛を使い、手間暇をかけてしっかりと煮込み、辛さの中にうまみが溶け込んだ味です。昔の軍人さんたちもこの味を食べていたのかと思うと、感慨深いものを感じます。

現在は、ちょっとしたおつまみも出していることから、“飲めるカレー店”としても人気だそうです。以前の魚藍亭もとてもアットホームで、従業員は長く働いていた人ばかりでまるで家族のようだったとのこと。カレーの味に加えてその空気感と接客はそのままに復活してくれたのは嬉しいですよね。

以前と場所は変わっても、味は変わらない「よこすか海軍カレー」発祥のお店。駅からほど近いレトロな飲み屋街「若松マーケット」に再オープンした魚藍亭で、歴史と想いの詰まったその味を確かめてみてください。入り口が小さいですが、この青の看板を目印に向かってくださいね。

  • 魚藍亭
    • 住所 横須賀市若松町3-13
    • 最寄駅 横須賀中央駅から徒歩1分
    • 電話 046-854-7470
    • 定休日:火曜日
      営業時間:平日11:30〜14:00 17:00〜23:00/日・祝日11:00〜20:00(L.O.19:30)

日本人のソウルフード「カレーライス」は、ここ横須賀にあり!

よこすか海軍カレーは、日本の家庭でなじみのあるカレーライスのルーツ。ここに来れば、日本ならではのオリジナルカレーが味わえます。駅や各店舗などで「よこすか海軍カレーガイドブック」も手に入るので、今回ご紹介した名店に加えて自分好みの一店も探してみてください!

※本記事は2019年4月公開時の情報を一部再編集して公開したものです

Written by:
島田みゆ
島田みゆ

旅ライター×海外ツアーコンダクター。社会人向け教育コンテンツの企画開発・編集担当として11年従事。プライベートでは学生時代から旅に魅了され、これまで世界約50カ国150都市以上をめぐってきた大の旅好き。世界中、日本中のグルメを味わい、自然を感じ、世界遺産や歴史的建築を見て、温泉めぐりをするのが生きがい。そんな旅好きが高じて、会社員から旅ライター×海外添乗員へと転身。現在は、年間100日以上海外を飛び回りながら、旅ライターとしても活動。旅の楽しさ、日本の魅力、世界の多様な価値観をより多くの人に広めるべく、インバウンドの添乗や旅ライターの取材等で、日本各地を訪れて情報発信をしている。

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