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北海道ではこんな花が楽しめる!種類と見頃、名所などを季節ごとに一挙紹介

北海道ではこんな花が楽しめる!種類と見頃、名所などを季節ごとに一挙紹介

公開日: 2021/03/27

北海道では春から秋にかけて、野山や庭園などで多種多様な花を楽しむことができます。なかには北海道でしか見られない花もあり、これを見るために秘境に足を運ぶ人もいるほど。そこで今回は北海道に咲く花をシーズンごとにまとめてご紹介。花の名所もまとめているので、お出かけやドライブの参考にどうぞ!

目次
  1. 北海道で花を楽しめるシーズンは4月〜10月
  2. 春(4〜5月)が見頃の花
  3. 初夏(6月)が見頃の花
  4. 夏(7月〜8月)が見頃の花
  5. 秋(9月〜10月)が見頃の花
  6. まだまだある!北海道ならではの花や植物

北海道で花を楽しめるシーズンは4月〜10月

北海道で花を楽しめるシーズンは4月〜10月

冬が長く、寒さが厳しい北海道では、雪の溶ける4月から、紅葉が始まる10月までが、花の見頃時期になります。
花を愛でられる期間は本州に比べて短いですが、北海道では他の都府県ではできない花の楽しみ方があります。
北海道には離島や秘境にしか咲かない花など、固有植物が多く存在します。また、緯度が高いため、本州以南では高地に生息する植物を平地で見ることができます。

さらに年間を通して気温が低いという独自の気候のおかげで、本州とは違うシーズンに見られる花もあります。花畑のスケールも段違いで、視界を埋めつくすほどの花畑が道内各地に存在します。では、そうした花々を中心に、春から秋にかけて見られる花々を月ごとに紹介しましょう。

春(4〜5月)が見頃の花

春先の北海道はまだ寒い日が多く、雪がちらつくことも。しかし、そのような中でも花開き、いち早く春を告げてくれる花もあります。春にだけ花を咲かせる植物はその儚さから「スプリング・エフェメラル」と呼ばれます。
4月下旬は、道南から徐々に桜が咲き始め、桜シーズンが到来します。

●ミズバショウ

見頃:4月中旬〜下旬
見られる主なスポット:網走湖(最寄り駅:JR呼人駅)/大沼国定公園(最寄り駅:JR大沼公園駅)/マクンベツ湿原など

ミズバショウの花に見える白い部分は、実はつぼみを包むように葉が変形したもの。中央にある黄色い円柱状の部分が花です。網走から女満別にかけての網走湖畔では、国内でも最大級の群落を見ることができます。

●カタクリ

見頃:4月下旬〜5月上旬
見られる主なスポット:男山自然公園/ニセコ町桜ヶ丘公園(最寄り駅:JRニセコ駅)/浦臼神社など

カタクリは山野の林に生える多年草。春先にだけ花を咲かせ、夏以降は地中で過ごします。花弁は内側と外側にそれぞれ3枚ずつあります。下向きに咲くのが特徴です。本州では高地に咲く高山植物ですが、北海道では平地で見ることのできる植物です。浦臼神社では、春先になると境内をカタクリと青い花のエゾエンゴサクが埋め尽くします。野鳥やエゾリスと美しい花のじゅうたんの写真を撮りに多くの人々が訪れます。

●サクラ

見られる主なスポットと見頃:函館公園(見頃:4月下旬〜5月中旬)(最寄り駅:市電青柳町駅)/五稜郭公園(見頃:4月下旬〜5月中旬)(最寄り駅:市電五稜郭公園前)/松前公園(見頃:4月下旬〜5月中旬)/二十間道路桜並木(見頃:5月上旬〜5月中旬)/登別桜並木(見頃:5月中旬〜5月下旬)(最寄り駅:JR登別駅)/旭山公園(見頃:5月上旬〜5月中旬)など

多様なサクラと出合うことができる北海道。多く見られるのは濃いピンク色のあでやかな花を咲かせるエゾヤマザクラという品種です。二十間道路桜並木は、北海道随一の桜並木。約7キロメートルも続く直線道路沿いに約2,000本以上の桜が咲きます。道南の函館公園や五稜郭公園などではソメイヨシノを見ることができ、松前公園では樹齢300年以上のマツマエハヤザキ(血脈桜[けちみゃくざくら])に出合えます。旭山公園では遅咲きの白いカスミザクラを、根室では日本で最も遅く咲くチシマザクラを楽しめます。

五稜郭タワー
五稜郭タワー

●スイセン

見頃:4月下旬〜5月上旬
見られる主なスポット:玉川公園など

スイセンはまだ雪が残る早春に花を咲かせる、香りの良い球根花です。ほのかな甘い香りで、天然香料として香水に使われることもあります。久遠郡せたな町にある玉川公園は、北海道のスイセンの名所であり、見頃になると約30種、約30万株のスイセンが花を咲かせます。

●チューリップ

見られる主なスポットと見頃:サラキ岬チューリップ園(見頃:4月下旬〜5月)(最寄り駅:JR泉沢駅)/かみゆうべつチューリップ公園(見頃:5月中旬〜5月下旬)/上野ファーム(見頃:5月〜6月)など

チューリップは黄色や赤、白など色とりどりの花を咲かせます。花弁も先端が丸いものやフリル状のものなど、さまざま。早咲き、普通咲き、遅咲きと、咲く時期も3つに分かれます。北海道のチューリップ畑はとても大きく、敷地一面がカラフルなチューリップで埋め尽くされた風景は圧巻です。

提供:かみゆうべつチューリップ公園

●シバザクラ

見頃:5月上旬〜6月上旬
見られる主なスポット:ひがしもこと芝桜公園/芝ざくら滝上公園など

芝桜は春になるとサクラに似た、ピンクや白の小さな花を咲かせます。茎が枝分かれし、芝のように地面を覆いつくしながら伸びていくので、花が咲くとピンクの絨毯を敷き詰めたような光景が楽しめます。大パノラマで眺めるシバザクラはとても見応えがあります。

●ウメ

見頃:5月上旬〜5月下旬
見られる主なスポット:平岡公園/三笠あすか梅の杜など

ウメは、サクラと並ぶ日本の春の代名詞。細く短い枝に、2.5センチメートルほどの花をつけます。本州以南では、ウメ、サクラの順で花が咲きますが、北海道では、桜よりも梅の開花時期が遅く、5月に入ってからが見頃です。

●ボタン、シャクヤク

シャクヤク
シャクヤク

見頃:5月下旬〜6月中旬
見られる主なスポット:にしん御殿 小樽貴賓館(旧青山別邸)など

ボタンとシャクヤクは、どちらも華やかな美しさを持ち、10センチメートルほどの大輪の花を咲かせます。和の風情を感じるこの花々は、にしん漁で栄華を極めた港町、小樽の豪邸などの庭で見ることができます。

●ナノハナ

見頃:5月中旬〜下旬
見られる主なスポット:滝川市江部乙町/安平町

油の原料や食用として使われるナノハナ。茎先に、黄色い十字状の花をたくさんつけます。ナノハナ畑は滝川市や安平町で見られ、黄色いじゅうたんが敷き詰められたような幻想的な景色を楽しみに多くの人が訪れます。ナノハナ畑は私有地なので、立ち入らないようにしましょう。

●ライラック

見頃:5月中旬〜6月上旬
見られる主なスポット:大通公園(最寄り駅:地下鉄南北線・東豊線大通駅)/川下公園/創成川公園(最寄り駅:地下鉄東豊線豊水すすきの駅)など

薄い紫や白の小さな花弁が集まって咲きます。香りは甘く良い香りで、香水に使われることも。1960年に札幌市のシンボルの木に指定されました。サクラのシーズンが過ぎたころに見頃を迎えます。俳句の季語として「リラ冷え」という言葉もある、札幌の初夏の風物詩です。

初夏(6月)が見頃の花

北海道は6月になると一気に気温が上昇しますが、本州ほどの暑さや湿度はなく、からっとした暑さが特徴です。道内各地で花が次々に開花し、花と新緑が美しい季節です。

●ハマナス

見頃:6月下旬〜7月上旬
見られる主なスポット:はまなすの丘公園など

ハマナスはバラの仲間であり、赤紫色や白などの大きな花を咲かせます。北海道110年目記念の際に行われた一般公募により北海道の花に選ばれました。花はほのかな良い香りがして、つぼみや実を乾燥させて、お茶として楽しむこともあります。

●フジ

見られる主なスポットと見頃:天神山緑地(見頃:6月〜)(最寄り駅:地下鉄南北線澄川駅)、まるせっぷ藤園(見頃:5月下旬〜6月中旬)(最寄り駅:JR丸瀬布駅)など

薄紫色の美しいフジの花は、古くから日本で親しまれてきました。蝶の形をした小さな花が穂のように長く垂れ下がります。

●スズラン

見頃:5月下旬〜6月
見られる主なスポット:芽生すずらん群生地など

スズランは見頃になると一本の花茎に白い釣鐘型の小さな花をつけます。すずらんは北海道の初夏を代表する花であり、高地に多く自生しています。平取町にある芽生すずらん群生地は約15平方メートルの面積を持つ、日本一のすずらん群生地です。

●ツツジ

エゾムラサキツツジ
エゾムラサキツツジ

見頃:4月〜6月
見られる主なスポット:恵山つつじ公園(5月中旬〜6月上旬)、おんねゆ温泉つつじ公園(5月上旬〜中旬)など

一般に、ツツジは桜が咲き終わるころに咲き始め、晩春から初夏に見頃を迎えますが、北海道に自生するエゾムラサキツツジは、桜よりも先に咲きます。北見市留辺蘂町(るべしべちょう)のおんねゆ温泉つつじ公園では、北海道天然記念物に指定されている、28万本ものエゾムラサキツツジの群落が見られます。

●バラ

見られる主なスポットと見頃:大通公園(見頃:6月下旬〜9月)(最寄り駅:地下鉄東西線西11丁目駅)/いわみざわ公園バラ園(見頃:6月中旬〜10月中旬)など

バラの花色は赤色やピンク、黄色や白など色とりどり。花弁の形状、数、香りも種類によって異なります。バラは北海道各地の公園などで楽しむことができます。大通公園の12丁目には多くのバラが植えられており、花の時期には辺りにえもいわれぬ香りが漂います。

●リナリア

見頃:6月下旬
見られる主なスポット:ゆにガーデン(最寄り駅:JR由仁駅)など

リナリアはすらりと伸びた茎に、パステルカラーの小ぶりな花をたくさんつけます。リナリアの特徴は、1本の茎で、2つの形の花を咲かせること。ぜひ間近で観察してみてください。ゆにガーデンには「リナリアの丘」がと呼ばれるリナリアのエリアがあり、見頃になると102万本ものリナリアが咲き誇ります。

●エゾカンゾウ

見頃:6月下旬〜7月上旬
見られる主なスポット:サロベツ湿原周辺/野付半島原生花園など

エゾカンゾウは湿地や海岸の草原に生える多年草。ユリに似た直径7〜8センチメートルの花を咲かせます。朝に開花して、夕方に閉じる一日花です。本州では高地に生息する花ですが、北海道では平地で見ることができます。

●アヤメ

見頃:6月下旬〜7月上旬
見られる主なスポット:原生花園あやめヶ丘など

アヤメは紫や白色の花を咲かせる多年草。日本では古くから親しまれてきた植物の一つです。原生花園あやめヶ丘では100平方メートル敷地に、約30万株のヒオウギアヤメが植えられています。ほかにも100種類以上の植物を見ることができる花の名所です。

夏(7月〜8月)が見頃の花

夏を迎えると、植物たちは生育旺盛に。北竜町にあるひまわり畑では、夏を満喫するかのようにひまわりが大きく黄色い花を咲かせ、大地を埋め尽くします。

●エゾキスゲ

見頃:7月中旬
見られる主なスポット:小清水原生花園(最寄り駅:JR原生花園駅)など

エゾキスゲは湾曲して伸びている2本の雄しべが特徴です。花はユリに似ています。同じくユリに似たエゾカンゾウは朝に開花するのに対し、エゾキスゲは夕方に咲き、翌日の昼過ぎに閉じます。本州では高地に生息している高山植物ですが、北海道では平地で見ることができます。

●ユリ

見られる主なスポットと見頃:百合が原公園(見頃:6月〜8月中旬)(最寄り駅:JR百合が原)/ゆにガーデン(見頃:7月下旬)(最寄り駅:JR由仁駅)など

ユリ科の球根植物。ユリの茎は真っ直ぐ伸び、その先端に香りの強い大きな花を咲かせます。花の色は白や黄色、ピンクなどさまざまです。

●ラベンダー

見られる主なスポット:日の出ラベンダー園(見頃:6月下旬〜8月上旬)/真駒内滝野霊園 大仏像(見頃:7月ごろ)(最寄り駅:JR上富良野駅)/ファーム富田(見頃:7月中旬〜7月下旬)(最寄り駅:JR中富良野駅)など

ラベンダーはハーブの一種で、鮮やかな紫色の花をつけます。上品な香りにはリラックス効果があり、「ハーブの女王」ともいわれています。富良野のラベンダー畑が特に有名です。

●アジサイ

見頃:7月上旬〜8月中旬
見られる主なスポット:にしん御殿 小樽貴賓館(旧青山別邸)など

アジサイは、日本が原産地の花。紫や青、ピンクなど小さな部分は、花ではなく「がく」が大きく発達したものです。土壌の酸性度によって花の色は変わるとされています。本州では6月が見頃の花ですが、北海道では夏に咲く花です。

●ヒマワリ

見られる主なスポットと見頃:北竜町ひまわりの里(見頃:7月中旬〜8月第3周頃)/大空町ひまわり畑(7月下旬〜10月上旬)/なよろひまわり畑(見頃:8月上旬〜8月下旬)など

直径20〜30センチメートルほどの黄色い花をつけます。北海道では緑肥といって、土壌改良のために植えられることも多い花です。種を炒って食用にしたり、油を搾ったりと加工品にも使われています。北海道のひまわり畑の規模はとても大きく、敷地一面に広がるひまわりの大パノラマを見ることができます。

秋(9月〜10月)が見頃の花

9月になると紅葉のシーズンが訪れます。日本で最も早く紅葉が始まるといわれている大雪山では、8月下旬には山頂付近から木々が色づきだします。見られる花の種類もだんだんと少なくなります。

●コスモス

見られる主なスポットと見頃:太陽の丘えんがる公園 コスモス園(見頃:8月中旬〜9月下旬)(最寄り駅:JR遠軽駅)/コスモスガーデン(見頃:9月〜10月上旬)(最寄り駅:JR遠軽駅)/国営滝野すずらん丘陵公園(見頃:9月〜10月上旬)(最寄り駅:JR遠軽駅)など

8〜9月に見頃を迎え、ピンク、赤、白など色とりどりの花を咲かせます。本州では、コスモスの見頃は9〜10月ですが、北海道では一足早く咲き、秋の訪れを感じさせます。

まだまだある!北海道ならではの花や植物

まだまだある!北海道ならではの花や植物

北海道の北部に位置する礼文島は、希少な高山植物が咲く自然の宝庫です。礼文島固有種の植物も多く自生しており、レブンアツモリソウやレブンシオガマなど約300種の花が咲くことから、「花の浮島」としても知られています。礼文島へは、稚内港フェリーターミナルから運行しているフェリーで行くことができます。

●レブンアツモリソウ

見頃:5月下旬〜6月上旬

レブンアツモリソウは礼文島の固有種。紫色の花を咲かせるホテイアツモリソウの変種です。白色や淡いクリーム色の花を咲かせます。

●レブンシオガマ

見頃:6月中旬〜7月下旬

レブンシオガマはヨツバシオガマという植物の一種で、礼文島の固有種です。礼文島に咲き、大型で葉が5〜6枚輪生しており、花が10段以上のものがレブンシオガマと呼ばれています。

オホーツク地方では、秋になると湖畔を真っ赤に彩るアッケシソウが見られます。葉のない1年草で、夏は緑色ですが、秋になると紅葉のように赤く色づきます。その色がサンゴを思わせることから通称「サンゴ草」と呼ばれています。網走市能取湖は国内最大規模のアッケシソウの群生地として知られており、見頃を迎える9月頃には、たくさんの観光客が訪れます。

©Haruki kudo
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シレトコスミレは、知床半島や択捉島の限られた地域でしか見られない花です。葉は厚く光沢があり、白い小さな花を咲かせます。小さく可憐な花ですが、砂礫地にたくましく生息する花です。見頃は6月〜7月。

Text by:みんなのことば舎
※本記事の情報は2021年3月時点のものです。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。

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