日本の賃貸事情

日本の賃貸事情

Update: 2017/06/16

日本に移住する際に真っ先に考えるのは、アパートなど家を借りることだろう。今回は日本の賃貸契約の特徴について説明しよう。

東京の家賃

東京の家賃

東京は世界でも最も生活費がかかる国の一つとされているが、アパートなどの家賃は必ずしも高いところばかりでもない。家賃はエリアによって異なり、東京では葛飾区、足立区、江戸川区、板橋区あたりは比較的安いとされている。一方、東京の真ん中にある港区、千代田区、渋谷区、中央区、そして目黒区の家賃は非常に高い。

ネット検索で賃貸情報を探そう

住みたいエリアの家賃の相場を調べるには、ネット検索が最適だ。ほとんどが日本語表記ではあるものの、そのエリアで営業する不動産業者や市場価格を知っておくだけでも参考になるだろう。

不動産業者

不動産業者

不動産業者は東京の至るところにある。ただし外国人がアパートを借りるのは、あまり容易ではない。特に日本語でコミュニケーションができない場合は、難しいかもしれない。
アパートを探しているなら、まず町の不動産業者を訪れてみよう。通常、不動産業者の入口には間取りや家賃を表示した張り紙がたくさん貼ってある。気になる物件があったら、不動産業者に声をかけてみよう。不動産業者は家主に連絡し、賃貸が可能かどうか、内見は可能かどうかなどを確認する。

外国人が日本でアパートを借りる際には、日本人の保証人を求められることが多い。保証人は借り主が何らかの事情で家賃を滞納した場合に、代わりに家賃を支払う義務がある。またアパートを借りる際には、家賃のほかに敷金・礼金を支払うのが一般的だ。敷金とは破損などがあった場合の保証金で、何もなければ退居時に払い戻される。一方、礼金は払い戻しはされない。敷金・礼金の相場は通常、家賃の2、3か月分ほどだが、中には6か月分ほど要求されることもある。

賃貸契約

賃貸契約

不動産賃貸の手続きは、海外とはやや異なる。問題を避けるためにも、賃貸契約についての日本の慣習を知っておこう。

家賃と管理費:家賃は月ごとに、事前に支払うのが一般的。支払い方法は銀行振込やコンビニ支払いのほか、銀行口座から自動引き落としされる場合もある。クレジットカード払いは一般的に受け付けられない。また家賃のほかに、管理費または共益費が毎月請求される。これらは共有エリアの清掃や修繕、建物全体の電気料金の支払いなどに使われる。

礼金:家主に対してアパートを貸してくれた感謝を込めて支払う、日本特有の賃貸の慣習。近年は徐々になりつつあるが、いまだ一般的。相場は家賃の1~2か月分。

敷金:契約の際に支払う保証金。アパートに損傷があった場合にはここから差し引かれ、残りは退去の際、払い戻される。相場は家賃の1~2か月分。

仲介手数料:仲介した不動産業者に支払う手数料。家賃の1か月分以上が請求されることはない。家主と借り主が、それぞれ家賃の半額ずつを支払うケースもある。

初月の家賃:契約時に支払う。入居した日に応じて、日割りで請求されるケースもある。

住まいの一般的なルール

住まいの一般的なルール

アパートに入居してから、トラブルのない生活を確保したかったら、ルールを守ることが重要だ。ルール違反があった場合には契約が解除されたり、退居時に敷金が多めに差し引かれることもあることを覚えておこう。

ゴミ:ゴミは燃えるゴミ、燃えないゴミ、リサイクルゴミなどの種別に正しく分別して出すこと。ゴミ置き場や収集日も厳守しよう。

ペット:ペットを許可しているアパートはあまり多くないが、飼いたい場合は不動産業者に相談すること。

又貸し:他人に物件を又貸しすることは厳しく禁じられている。違反した場合には即時退居が求められ、罰金を請求されることもある。

居住者の人数:通常、居住できる人数は契約書に定められている。つまり1人分の家賃で、2人が同じアパートに住むことはできない。どうしても人数が増える場合は、すみやかに家主に連絡すれば、解決策が見つかることもある。

騒音:日本のアパートは、隣室との壁が薄いものが多い。特に東京のような大都市には驚くほど騒がしい物件もある。木造アパートなどでは隣りの声も容易に聞こえてしまうため、楽器の演奏は禁止されている物件が多い。

賃貸物件の種類

賃貸物件の種類

賃貸物件のタイプはさまざま。リビングやキッチン、バスルームが独立している物件もあれば、すべてが一つの部屋にまとまった物件もある。日本の一般的な間取りのタイプを紹介しよう。

シェアハウス
友だちを作りたい、小さなコミュニティを好む、あるいは家でそれほど長い時間を過ごさないといった外国人にとって、シェアハウスはベストな選択肢の一つだ。シェアハウスは大都市に多く、家賃もあらゆるタイプの賃貸物件の中で最も安い。占有できるのはミニ冷蔵庫とテレビの付いた寝室のみで、キッチンやバスルームは同じ屋根の下に住む人々との共有となる。同居者の間で何らかのトラブルが生じた場合は、オーナーや経営者が間に入って解決をサポートすることもある。シェアハウスは外国人に非常に人気が高く、1か月程度の短期滞在用のシェアハウスを扱う業者も増えている。

アパート
日本のアパートの多くは2階建ほどの高さで、木造あるいは軽量鉄骨造の物件がほとんど。そのため防音はあまり期待できないが、その分、家賃や管理費はマンションよりも安い。また家具付きアパートはまれで、そのほとんどが外国人向けの物件だ。

マンション
明確な定義はないものの、マンションとアパートの最大の違いはその建築資材。通常、マンションは壁が厚い物件が多く、防音にも優れている。また、鉄筋コンクリート造のため耐震性が高く、耐用年数は70~100年ほどと見なされている。日本で「マンション」と呼ばれている物件は、コンドミニアムに近いと考えていいだろう。

一軒家
東京や大阪などの大都市圏は土地が限られているため、広い一軒家を探すのは難しい。地方都市では見つけやすいが、その多くが古い建物だ。

物件に関する用語

物件に関する用語

日本には物件の広さや空間設計、間取りなどを示す独自の用語がある。覚えておけば、物件探しの際に役立つはずだ。

間取りと広さ
部屋の広さの単位は平方メートルのほか、坪(約3.3m²)、畳(1.65m²または0.5坪)などが用いられる。また間取りに関する特定の用語も多いため、以下に紹介したい。なお、数字は通常、寝室の数を表している。

※記事掲載時の情報です。

この記事をシェアする