なぜ日本のウイスキーが世界でバンバン賞を取っている!?サントリーに聞いてみた!

なぜ日本のウイスキーが世界でバンバン賞を取っている!?サントリーに聞いてみた!

Update: 2016/11/21

こんにちは、ウェブエディターの慎平です。松本慎平。

日本には世界レベルで評価を集めているものがたくさんありますが、どうやら最近、ウイスキーがすごいことになっているらしいんです。というのも、実は海外でさまざまな賞を獲りまくっているようなんですよ。

ウイスキーといえば、最近は若い方もウイスキーをバンバン飲んでますよね。ソーダ水で割ってハイボールにしたり、コーラやジンジャエールで割ってカクテルのように飲んだり。今やすっかり市民権を得たように思います。

私も好きなんですよ、ハイボール。食事にも合うしいいですよね〜!

……でも、ウイスキーについて何も知らないんですよね。

それに、世界中で親しまれているウイスキーですが、日本ではこだわりを持って飲んでいる方が少ない印象です。銘柄で飲み比べるといった、「味や香りを楽しむ飲み方」をしてもいいはずなのに……!

せっかく素晴らしいウイスキーが身近にあるようなのに、知らないでハイボールばっかり飲んでいるなんてもったいない!

ということで、今回はサントリーの方にスゴさを直接聞いていきたいと思います!

「ジャパニーズ・ウイスキー」ってそんなにスゴいの?

松本:お忙しい中すみません、本日はよろしくお願いします!

本山:サントリースピリッツ株式会社ウイスキー・輸入酒部の本山です。よろしくお願いいたします。

松本:まずは単刀直入に、日本のウイスキーってすごいんですか?

本山:松本さんは「世界5大ウイスキー」と言うものをご存知ですか?

松本:申し訳ありません。まったく知りません。

本山:世界各国で製造されているウイスキーですが、特に優れたウイスキー産地には「世界5大ウイスキー」という称号が与えられています。日本のウイスキー(以下ジャパニーズ・ウイスキー)は、その「世界5大ウイスキー」に選出されているのです。

日本を含め、上記の5カ国(産地)が名を連ねています。

松本:ジャパニーズ・ウイスキーって海外でもそんな評価が高いんですか!?

本山:ええ、そうです。弊社サントリーのウイスキーは、WWA同様に世界的なウイスキーのコンペティションである「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)」でも、多くの賞をいただいております。

ここ五年間だけでも、華々しい受賞歴があります。

松本:受賞しすぎて途中で数えるのやめたくなりません?

本山:なりません。

サントリーのウイスキーが世界で高い評価を受けているワケ

サントリーのウイスキーが世界で高い評価を受けているワケ

松本:ここまで海外で賞を獲りまくっているのは本当に驚異的ですね。やっぱり狙いにいってるんですか?

本山:はい。我々は海外のコンペティションも重視しています。特に先程ご紹介したインターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)では、「響」や「山崎」と様々なブランドで多くの賞をいただいています。

松本:本当に素晴らしい受賞歴です。サントリーさんのウイスキーはいつごろから世界で注目され始めたんですか?

本山:2003年に「山崎12年」が同コンペティションの金賞を日本企業で初めて受賞したことは、ひとつの契機だと認識しています。この年から海外のつくり手がジャパニーズ・ウイスキーの品質の高さを知ることになり、同時に意識されるようになったのだと思います。

松本:10年以上前から注目を浴びていたんですね。知らなかったです……。

なかでも、ここ5年ほどでは「響」の受賞が特に際立っていますね。ズバリ、「響」のスゴさを教えてください!

本山:サントリーは「山崎蒸溜所」「白州蒸溜所」「知多蒸溜所」の3カ所を持っていて、その3つの蒸溜所にそれぞれ優れた特徴があります。多彩につくり分けられた原酒を樽の中で熟成させ、徹底した品質管理を数十年行う。ブレンダーがその原酒を厳選し、丁寧にブレンドして出来るのが「響」というブランドのウイスキーなのです。

松本:原酒とは?

本山:ブレンドを行う前の、樽から払い出されたままのウイスキーのことです。

松本:つまり異なる土地の蒸溜所でつくられたウイスキーをブレンドしているということですか? それも数十年スパンの時間をかけて?

本山:その通りです。

松本:率直にヤバいですね。

サントリーのウイスキーづくりとは?

サントリーのウイスキーづくりとは?

松本:ウイスキーづくりで特に苦労されている点って何でしょうか?

本山:ウイスキーは他のビールや焼酎と違って、熟成という工程があります。これにより、数十年という長いスパンで品質を管理するということが求められます。

松本:「響」について伺ったときも思いましたが、非常に繊細で根気のいる製造工程なんですね……。熟成って、樽に入れたら終わりかと思っていました。

本山:とんでもない!ウイスキーは生き物なので、同じ場所で同じ樽に入れても熟成の過程で違うものができてしまいます。そういった意味でも、「品質管理」は最も苦心している点だと言えますね。

松本:「ウイスキーは生き物」……メモしました。では、そんなウイスキーづくりのなかで、サントリーさんならではの特徴とかってありますか?

本山:サントリーは「響」や「山崎」といった世界で賞をいただくプレミアムウイスキーから一般のご家庭でも楽しんでいただける「角瓶」まで、さまざまなウイスキーがあります。そういった多彩な原酒を一つの蒸溜所でつくりわけられることが特徴としてありますね。

松本:でました原酒!ブレンドする前のウイスキーですね!

本山:はい、そうです。この原酒のブレンドを重ね、商品開発を行っていきます。

松本:原酒をひとつの蒸溜所でつくり分けられるということは、醸造する設備の種類もいくつかあるということですか?

本山:そうですね。ウイスキーを蒸溜するための釜はいろいろな種類があります。ただ、それだけでなく、発酵や熟成にもそれぞれの製法があるのです。

松本:へー! 発酵、蒸溜、熟成の工程で、それぞれ異なった製法があるんですね! 組み合わせを変えていったら、数十種類の原酒ができそう……。

本山:サントリーでは、およそ100タイプほどの原酒をつくり分けています。

松本:ひゃ、100種類!?

本山:ええそうです。豊富な原酒を用いてつくられるウイスキーは、海外のウイスキーと比べて繊細な味わいになります。優しく、マイルドなんです。

創業者である鳥井信治郎は「日本人の味覚に合う日本のウイスキーをつくりたい」という想いがあってウイスキーづくりをはじめました。繊細で優しい味わいは、そういった想いが連綿と息づいているがゆえだと自負しております。

松本:創業からの想いが今日までの味に影響を与えているなんて、国内外で高く評価されている理由が少しわかってきたような気がします……。

サントリーウイスキーの味が90年間ブレない理由

サントリーウイスキーの味が90年間ブレない理由

松本:先ほどからお話を伺っていると「品質の管理」に徹底したこだわりをお持ちのようですが、気候などで味が変わってしまうものをどうやって同じ水準で提供しているんですか?人工知能?

本山:サントリーのウイスキーづくりには、マスターブレンダーという最終的な「品質(味)の責任者」がいます。彼が最終的な品質のチェックを行うのです。

松本:(マスターブレンダー……!なんかカッコイイ……)その役職につくのは一人だけなんですか?

本山:はい、たった一人です。初代が創業者である鳥井信治郎で、二代目が信治郎の次男である佐治敬三、そして現在の三代目マスターブレンダーを信治郎の孫に当たる鳥井信吾が務めています。

松本:ここまでの大企業になっても、最終的な品質を守り続けているのは一族の舌なんですね! そういうのメチャクチャかっこいいです!

本山:我々サントリーは、ウイスキーが家業ですから。

松本:(かっこいい……)

サントリーウイスキーの、誰かに教えたくなる飲み方って?

松本:ちょっと話は変わるんですが、私含め最近若い方たちってハイボールで飲むことが多いですよね。海外だとストレートで飲むことが多いと思うんですが……。ぶっちゃけ、ウイスキーってどう飲むのが本当に美味しいんでしょうか?

本山:サントリーとしてはウイスキーを食事中に楽しんでもらいたいという想いがあります。実は、我々サントリーのウイスキーは割っても美味しい、ということを意識してつくっているんです。

松本:お、つまり水割りやハイボール推奨ですね?

本山:いえいえ、そういうわけではありません。美味しい飲み方は人それぞれですから。

ただ、海外と比べても「割ったときに味が落ちない」というのはサントリーの一つの特徴ですので、そういった意味では「食事中に飲んでも美味しいんだ」ということは知ってもらいたいですね。

松本:なるほど、なるほど。ウイスキー愛好家だけでなく、ライト層にも楽しめるように商品開発を行っているんですね。

ジャパニーズ・ウイスキーのこれから

ジャパニーズ・ウイスキーのこれから

松本:色々勉強になりました! では最後に、今後の展望や計画をお聞かせ下さい!

本山:国内外ともにブランドの価値を高めていき、サントリーウイスキーが特別なポジションに立てることを目指していきます。

サントリーは海外の競合他社さんと比べても、ボリュームで勝つことは難しいのが正直なところです。それは量よりも質に価値を置いているからです。

高い品質のものをブランドとして世界で発信していくということ、クオリティにフォーカスしていくということ。この2点は今後も注力していきたいと思っています。

松本:ジャパニーズ・ウイスキーのブランド価値はこれからもどんどん高まっていくと思います。サントリーさんを筆頭に、日本のウイスキーメーカーには私もいち日本人として期待してしまいます!

サントリー:そうですね。近年はサントリーだけでなく、さまざまなクラフトのウイスキーメーカーがジャパニーズ・ウイスキーを発信しています。

サントリーはそのパイオニアとして海外のスコッチやバーボンではできない、唯一無二のジャパニーズ・ウイスキーをつくっていきたいと思っています。

松本:唯一無二のジャパニーズ・ウイスキー……! ウイスキーに対する情熱が凄まじいです!

本山:我々サントリーは、ウイスキーが家業ですから。(笑顔

松本:(アカン、やっぱりかっこいい……)

本日はありがとうございました!

まとめ

というわけで「ジャパニーズ・ウイスキーはやはり凄かった」ということが分かりました。100種類の原酒からつくられた、創業者一族が味を守るウイスキーってなんやねん!

そうはいっても必要以上に有難がることはなく、ウイスキーを誰でも楽しんでほしいという想いがサントリーの方からは伝わってきました。一人でゆったり高級なウイスキーの香りを楽しむのも、仲間内で食事をしながらハイボールをワイワイ楽しむのも、等しくジャパニーズ・ウイスキーの楽しみ方ですね。

「ハイボールばっかり飲んでいるなんてもったいない!」なんて最初に書きましたが、全然そんなことなかったです。ウイスキーを楽しめないことが一番もったいなかった! ということで、誰か美味しいハイボール飲みに行きましょ〜!

松本 慎平
横浜生まれ横浜育ちの日本人です。好きな食べ物はきな粉で、嫌いな食べ物は餡子です。

※記事掲載時の情報です。

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