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外国人は風邪のとき何作る?子どものころ母親が作ってくれたレシピを聞いてみた

外国人は風邪のとき何作る?子どものころ母親が作ってくれたレシピを聞いてみた

更新日: 2019/09/27

日本人はなぜ、風邪を引いた時に「おかゆ」を食べる習慣があるのか知っていますか?それは、古来よりおかゆには「寿命を延ばす」、「肌ツヤを良くする」、「胃に優しく身体を楽にする」といった十の効能からなる“十徳”があると信じられてきたからと言われています。

主食の“米”を使ったおかゆを食べる日本に対して、海外では何が食べられているのか、興味がわきませんか?そこで今回は、様々な国籍の外国人に「子どもの頃、風邪の時に母親から作ってもらった料理は?」という調査をしました。

「おかゆ」はアジア圏で良く食べられている

「おかゆ」はアジア圏で良く食べられている

今回は、日本に住む中国、韓国、台湾、ベトナム、タイ、アメリカ、スペイン、イギリス、ロシア出身の方にお話を聞きました。

結果をみてみると、地域によって特徴がでていました。アジア圏は、米を主食とする国々が多いこともあって、味付けは国によって違えど日本と同じく「おかゆ」を食べるのが主流のようです。具体的な回答は以下の通り。

「たくさんの鳥むね肉とネギが入っている中華粥。風邪を引いて食欲がない時でも、このおかゆならパクパク食べられた」(中国/女性/20代)

「よくおかゆを作ってもらっていました。味はそのときによって違うけど、牛肉か鶏肉が入っているものが多かったです」(ベトナム/女性/20代)

「魚介のダシが利いたおかゆ。塩味でサッパリとしていたので食べやすかった」(台湾/女性/20代)

日本では、淡泊な白粥に梅干しなどの漬け物を添えて食べることが多いかと思いますが、中国を筆頭とするアジア圏では、鶏や魚介のダシスープで炊き込んだ、しっかりと味のついた中華粥が食べられているようです。

とはいえ、中国や台湾では朝食におかゆを食べる習慣が元々あるため、“おかゆ=病人食”という特別な認識は持ち合わせていないのかもしれません。また、おかゆに次いでアジア圏の意見として多かったのが、「生姜」を使った料理です。

「これはうちだけかもしれないけど……芯をくり抜いた和梨の中に、蜂蜜と生姜を入れて焼いたものを食べていました。喉に優しい中国の薬膳料理なんですよ」(中国/男性/20代)

「風邪を引いた時は擦った生姜や、漢方にも使う「ナツメ」を刻んでお湯に入れたものを飲んでいました。これさえ飲めばすぐに熱が下がったの」(中国/女性/40代)

古くから食材としてだけではなく、生薬として活用されてきた「生姜」。生姜に身体を温める効果があるのはご存じの通りで、その認識は海外でも同じのようです。擦った生姜をお湯に溶かして飲む「生姜湯」が日本では定番ですが、肉や野菜と一緒に煮込んでスープにしたり、果物と一緒に調理し、薬膳にして食べることも。生姜を取り入れつつも、各国の食文化が色濃く出た結果となりました。

欧米圏では「チキンスープ」が定番

欧米圏では「チキンスープ」が定番

欧米圏では、風邪を引いた時に「スープ」を飲んでいた人が多いようです。中でも「チキンスープ」はアメリカ人の代表的な“おふくろの味”とされており、家庭によって具材や味付けが全く違うのだとか。もちろん、欧米圏以外でもチキンスープを食べていた国が多かったです。

「鶏肉とトマトを煮込んだチキンスープを作ってもらっていた。少し酸味があって、食欲がない時でもパクパク食べられたよ」(アメリカ/男性/20代)

「ショートパスタとチキンが入った温かいスープを作ってもらいました。あとはパエリアですね。食用ウサギの肉が入ったパエリアは風邪の時によく食べていました。とても美味しいんですよ!」(スペイン/女性/20代)

「刻んだ生姜を入れたチキンブイヨンのスープ。うちは鶏肉じゃなくて、鴨肉が入ったスープだったな」(タイ/男性/10代)

どれも肉や野菜が入った“食べるスープ”。海外では、風邪を引いた時だけでなく、風邪予防にチキンスープを取り入れる習慣があるようです。日本でも風邪を引いたら「たまご酒」を飲めといわれますが、それと同じ立ち位置になるのがチキンスープなのでしょう。このほか、手作りの「ジュース」を飲んで風邪を治そうとしていた人も。

「母親手作りの『モルス』を飲んでいたよ。ブルーベリーやラズベリーをで煮詰めたジュースなんだけど、甘さ控えめで美味しいんだ。スーパーで売っているモルスは甘すぎるから……」(ロシア/男性/10代)

「梨と蜂蜜で作ったホットジュース。少しとろみがあって、甘くて美味しかった」(韓国/男性/20代)

「水にたっぷりの砂糖を溶かして煮詰めた飲み物。スポーツドリンクに近いものだと思います。あの頃は、スポーツドリンクなんてお店に売ってないかったもので」(イギリス/男性/70代)

ロシアでは、食事の際に「モルス」というベリーを使ったジュースを頻繁に飲むそうです。美味しいだけでなく、ビタミンや糖分の補給に一役買う、栄養価の高い飲料なのだとか。

また、今では風邪を引いた時にスポーツドリンクを飲む人も多いようですが、70代のイギリス人が子どもの頃に飲んでいたのは温かい砂糖水。スポーツドリンクがお店に売っていなかった頃は、砂糖水で糖分補給をする民間療法があったのかもしれませんね。

「たまご酒」らしからぬ「唐辛子酒」も!? 少数派の意見も聞いてみた

「たまご酒」らしからぬ「唐辛子酒」も!? 少数派の意見も聞いてみた

おかゆやスープ、ジュースという回答が多かった中、興味深い意見も挙がったのでご紹介しましょう。

「風邪を引いた時は、すごく辛い『キムチチゲ』を作ってもらいました。お母さんのキムチチゲを食べるとたくさん汗をかいたので、早く良くなった気がする!」(韓国/女性/20代)

「子供はダメだけど、お酒に“唐辛子の粉”を混ぜて一気に飲む人もいるみたい。民間療法で現地の人ならみんな知っていると思うけど……本当にやったことがある人は少ないんじゃないかな」(韓国/男性/20代)

そう答えてくれたのは韓国出身のお二人。体を温め、汗をたくさんかいて風邪を治そうということなんでしょうね。

いかがでしたでしょうか。アジア圏の国々では日本と同じくおかゆが、欧米圏ではチキンスープが定番となっているようです。もちろん、各家庭によって作られる料理に違いはあるため一概には言えませんが、ちょっとした豆知識として覚えておくと面白いかも?

Written by:

ポメラニアン高橋(ポメ橋)

ポメラニアン高橋(ポメ橋)

ラーメンと牛丼ばかり食べてる洋犬ライター。オス/体高30センチ/体重80キロ。最近Twitterはじめました→@pomehashi(ポメ橋)

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